ヌマンタの書斎

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「ヘビーデューティー入門」 小林信彦

2008-05-16 12:13:14 | 
あまり褒められたものではないが、私はファッション・センスに乏しい。

元々流行に乗せられるのを厭うせいもあるが、なによりファッションを楽しむ姿勢に欠けている。子供の頃はまったく気にかけなかったが、さすがに思春期に入ると少しは気になる。

多分、男の子同士だったら気にしなかったと思うが、共学だったので嫌でも意識せざる得ない。制服があった中学はまだしも、服装が自由だった高校だとそうはいかない。

幸い標準服という制服もあったので、週の半分は詰襟の制服で済ませていた。しかし、放課後に遊ぶ予定の日は制服ではまずい。地元は避けて下北沢で主に遊んでいたが、遊ぶ場所がパチンコ屋やらパブや居酒屋だったので、制服は論外だった。

仕方なく手持ちの私服を適当に選んで着ていたが、どうもセンスが悪かったらしい。とりわけ女の子たちからの評価は最低ラインだったと思う。高校の頃はいささか女性不信の気があったので、無理する気はなかったが、一応清潔さだけは気をつけていた。でも、色気づいたりすると、やっぱり弊害があるわな。

特に大学がまずかった。私には不似合いなくらいのお洒落な雰囲気が漂うキャンパスだった。仕方なく私なりに悩んで、男性向けのファッション誌(ポパイとかホットドックプレスとか)を見てみたがピンと来ない。

さじ投げた私は、バイトで稼いだ万札数枚ポケットにつっこみ、若者向けの服を売っている店で、感じのよさそうな店員を見つけて、この予算で一週間分の服装を選んでくれと頼んで済ませた。その後の周囲の評判からして、私が選ぶよりマシなのは確かなようだった。

こんないい加減な私だが、アウトドアー系の服だけはちょっとウルサイ。純毛100%なのか、未脱脂ウールなのかと細かくチェックしていた。化繊なら60/40か、65/35なのか(混合の割合)も重要だった。色とかデザインは二の次で、機能重視での選択だった。

この情報の元が表題の本だった。この本に書いてあったアメリカのアウトドアー用品のカタログを、個人輸入で手に入れ、苦労して税関から取り寄せた時は感激したものだ。小林氏の紹介どおり、実にヘビーデュティーなものばかり。シェラカップにいたっては、今でも使っているぐらいだ。

固定相場だった円・ドル相場が変動制に変わり、80年代には1ドル180円前後にまで円が上がった。そのため、密かに憧れていたアメリカのアウトドアー・ウェアが比較的安価で入手できるようになったことが大きい。エディーバウアーの未脱脂ウールのセーターや、REI・COOPのアウターシェル、シェラクラブのマウンテンパーカーなど、高校生の頃から欲しかったグッズが、ようやく手に入るようになった。

一時のアウトドアー・ブームはすぐに去ったが、私は気にすることなく、今でもプライベートではアウトドアー系の服を愛用している。正直、色の組み合わせとかには、まったく自信がないが、快適な着心地が確保されていれば私は満足。

ちなみに今でも私服は数年に一度しか買わないし、店員に任せる怠惰も治らない。20年以上着続けている服も珍しくない。時々呆れられるが、別に改善する必然性もないので、多分生涯このままの怠け者だと思う。
コメント (2)
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