ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

少子化とライフライン

2021-04-12 13:59:00 | 社会・政治・一般

21世紀の日本を考えると、どうしても少子化が重大な問題だと考えざるを得ない。

人口が減少することにより、高度に構築された日本社会が機能不全に陥る可能性は、非常に高いと予測している。

永田町の政治家様はどうか知らないが、霞が関のエリート様はこの事態に対して徐々に対策を練っている。

彼らは既に特に人口が減少する地方は切り捨てるつもりで、人口を都市部に集中させることを目指している。その目論見の一つが、水道事業の民営化である。

本来、水道事業は公共事業であり、全国一律に水道が敷設されている。しかし過疎化が進んだ地域では、水道管の管理、交換などの営繕は割に合わない。水道料を負担する家庭が少なすぎて、一軒当たりの水道料金が高額になり過ぎる。

だから民営化の名のもとに、税金で水道施設の保守更新を拒否して、民間に委託(丸投げ)させる。その結果、高額に過ぎる水道料金に値を上げた過疎地の家庭は、水道を諦める。

つまり水道事業の民営化とは、過疎地切捨てを公共ではなく、民間事業の問題として放り出すわけだ。

ヒドイ話だと思うが、過疎地に老朽化した水道施設の維持管理の費用負担は無理なのが現実だ。実のところ、これは既に現在進行形の話で、そのような過疎地に住む人たちは、水道を諦めて井戸水、家庭用貯水施設などを自己負担で活用し始めている。

人口が減るということは、社会を支える人が減ることを意味する。従って、人口をなるべく集約させて、ピンポイントで電気、水道、ガスなどのライフラインを支えることは、霞が関のお偉いさんたちには既定の路線であるらしい。

老後を自然豊かな田舎で暮らそうと考えている方は、今少し考えた方が良いと思います。

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