アメリカの初優勝で終わった今回のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)である。
私は繁忙期であったため、試合をほとんどダイジェストでしか観ていない。まともに観たのは、日曜日の深夜にやっていた日本対オランダの試合だけだ。この試合は凄かったことだけは、よく覚えている。
緊迫度が半端なく、オランダの野球がこれほど進歩していることが驚きであった。ただ、よくよく考えてみると、オランダの選手の大半が、メジャーリーグの選手であり、日本に助っ人として来た選手もチラホラいる。強くて当然なのだろう。
これは前半、旋風を巻き起こしたイスラエルなどにも云える。ドミニカやプエルトリコも選手の大半がメジャーで活躍している選手ばかり。むしろ日本チームのようにメジャー以外の選手で構成されるほうが少なかった。
アジアは事実上、日本と韓国、台湾の三強であるが、日本以外は、どちらかといえばパワー重視の野球である。それを悪いとは思わない。実際、日本にきてプレーしている韓国や台湾の選手の、がっしりした体躯や、そのパワーには好印象がある。
ただ、体格に勝る白人選手や黒人選手に、パワーをベースにして競っては厳しいものがあると思っていた。実際、予想以上に韓国も台湾も苦戦して、1次ラウンドで敗退となった。
一方、日本だが、その野球はテクニックとスピード重視のコンパクトなスモールベースボールと称されている。ミスが少なく、打ち勝つというよりも、守り勝つ野球である。それが今回も功を奏したようだ。
だが、勝敗は僅差であったと思う。激戦のオランダ戦にせよ、単純に守り勝つ試合ではなかった。総合的な技量で、ミスが少なく、チャンスを活かした日本が、かろうじて勝った試合であったと思う。
今回、キューバ以外の中米勢とは対戦がなかったが、ドミニカ、プエルトリコ、ベネズエラは、メジャーで活躍するパワー&スピードに優れた選手揃いであった。が、もし日本と対戦しても、僅差で勝てるのではないかと思う。
それは事実上の決勝とも云える準決勝のアメリカ戦で証明されたと思う。決勝でのアメリカは、パワーでプエルトリコを粉砕したが、準決勝は2―1と僅差の行き詰まる試合であった。
日本がアメリカに敗れたのは、自らのミスが引き金であった。どちらかといえば、若手主体の日本チームだけに、若さというか、未熟さが出てしまったのだろう。この試合もダイジェストでしか観てないが、できたらじっくり観たい試合であった。
メジャーリーグ側が乗り気でなかったWBCであるが、今回はアメリカ国内でも非常に盛り上がったようで、次回も存続するようだ。次こそは、決勝でアメリカを破って世界一奪還といきたいものですね。
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