今年、アメリカ下院に提出された日本への従軍慰安婦を対象とした非難決議は、数百人のアメリカ下院議員のうち出席者10数名による賛成を経て決議がなされた。
私はアメリカの正義病に共産中国や増長韓国が便乗しただけのアホ騒ぎと思っていたが、一方同じ乗りでトルコのアルメニア人虐殺事件が、アメリカの下院で決議されそうになった。これにトルコが大反発。事なかれ主義の日本と異なり、誇り高きトルコ共和国政府は、面子を賭けて抗議の運動を起こしているようだ。
少し説明すると、第一次対戦中にオスマン・トルコ帝国によりアルメニア人迫害があったのは事実だし、数十万人のアルメニア人が殺されたのも事実だ。ソ連によるポーランド将校の虐殺で知られる「カチンの森の虐殺」や、ブラジルのインディオ保護局によるインディオ虐殺(映画「グレート・ハンティング」で撮影された)など、非武装の一般市民への政府の命令による虐殺は枚挙に暇が無いほど多く実施された。
100年以上たって、その虐殺事件を理由に非難されるのだから、たまったものではない。でも、このトルコ非難決議を背後で操っているのは、おそらくユダヤ人団体とキリスト教団体だと思う。正確にはアルメニア系アメリカ人だと思われる。
アルメニアは、世界最古のキリスト教国でワインの発祥の地ともされる古い歴史を持つ国だ。一時期はバルカン半島からオリエントにかけて巨大な勢力を誇った古豪でもあった。しかし、人類史でも屈指の騒乱の地だけに、いつしか歴史の影に身を潜め、現在は黒海の南に小さくまとまっているに留まっている。
ローマ帝国より早くにキリスト教を国教に定めた国ではあるが、国内にはユダヤ教、イスラム教と様々な宗派が乱立して、それゆえ国としてまとまりづらかったようだ。とりわけオスマン・トルコ帝国の属領当時は、その商才をもって帝国に仕え経済の中核を担ったユダヤ系のアルメニア人に対する迫害は強かったようで、これが後の虐殺の要因となっている。そのため、早くから出国して欧米へ移民した者も多い。当然にイスラム教であるトルコ人からは、キリスト教徒であるアルメニア人に対しても視線が厳しかったことも、後の虐殺に影響している。
ところで、アルメニアのユダヤ人たちは、その商売の才は抜きん出て優秀で知られる。イスラエルが建国されると、多くのアルメニア人が移り、首都エルサレムの一等地に豪邸を立てた。商売上手で知られるユダヤ人のなかにあっても、突出した優秀な商人として活躍してきたことは、案外日本では知られていないようだ。
私がアルメニアのことを知ったのは、ご他聞に漏れず大学受験の世界史の授業だが、正直忘れていた。暇を持て余していた病気療養時に図書館で見つけて読んだのが表題の本だった。世の中知らないことは、いくらでもあると実感した本でもあった。
ユダヤ系アルメニア人の他にもキリスト教徒のアルメニア人も多数存在しており、かなりの人数がアメリカに住んでいると思われる。あまり表舞台に出てきて目立つ人たちではないのだが、その資金力を背景とした政治的発言力は相当なものがあると想像できる。
郷里のアルメニア政府とは、必ずしも円滑な関係ではないらしいが、危機意識の高い少数民族らしく、生き残るための政治活動には抜け目が無いと思われる。長く続いたアメリカの共和党主導の政治から、民主党への移行が予想される今だからこそ、今回のトルコ非難決議を持ち出してきたのではないだろうか。(何故、今なのだ?個人的には理解不能)
私もそれほどの知識を有しているわけではないので、いずれもう少しアルメニアの歴史については調べてみたいと考えています。
ちなみに、ワインが美味しいそうなので、とりあえずそちらから試してみますかね。
私はアメリカの正義病に共産中国や増長韓国が便乗しただけのアホ騒ぎと思っていたが、一方同じ乗りでトルコのアルメニア人虐殺事件が、アメリカの下院で決議されそうになった。これにトルコが大反発。事なかれ主義の日本と異なり、誇り高きトルコ共和国政府は、面子を賭けて抗議の運動を起こしているようだ。
少し説明すると、第一次対戦中にオスマン・トルコ帝国によりアルメニア人迫害があったのは事実だし、数十万人のアルメニア人が殺されたのも事実だ。ソ連によるポーランド将校の虐殺で知られる「カチンの森の虐殺」や、ブラジルのインディオ保護局によるインディオ虐殺(映画「グレート・ハンティング」で撮影された)など、非武装の一般市民への政府の命令による虐殺は枚挙に暇が無いほど多く実施された。
100年以上たって、その虐殺事件を理由に非難されるのだから、たまったものではない。でも、このトルコ非難決議を背後で操っているのは、おそらくユダヤ人団体とキリスト教団体だと思う。正確にはアルメニア系アメリカ人だと思われる。
アルメニアは、世界最古のキリスト教国でワインの発祥の地ともされる古い歴史を持つ国だ。一時期はバルカン半島からオリエントにかけて巨大な勢力を誇った古豪でもあった。しかし、人類史でも屈指の騒乱の地だけに、いつしか歴史の影に身を潜め、現在は黒海の南に小さくまとまっているに留まっている。
ローマ帝国より早くにキリスト教を国教に定めた国ではあるが、国内にはユダヤ教、イスラム教と様々な宗派が乱立して、それゆえ国としてまとまりづらかったようだ。とりわけオスマン・トルコ帝国の属領当時は、その商才をもって帝国に仕え経済の中核を担ったユダヤ系のアルメニア人に対する迫害は強かったようで、これが後の虐殺の要因となっている。そのため、早くから出国して欧米へ移民した者も多い。当然にイスラム教であるトルコ人からは、キリスト教徒であるアルメニア人に対しても視線が厳しかったことも、後の虐殺に影響している。
ところで、アルメニアのユダヤ人たちは、その商売の才は抜きん出て優秀で知られる。イスラエルが建国されると、多くのアルメニア人が移り、首都エルサレムの一等地に豪邸を立てた。商売上手で知られるユダヤ人のなかにあっても、突出した優秀な商人として活躍してきたことは、案外日本では知られていないようだ。
私がアルメニアのことを知ったのは、ご他聞に漏れず大学受験の世界史の授業だが、正直忘れていた。暇を持て余していた病気療養時に図書館で見つけて読んだのが表題の本だった。世の中知らないことは、いくらでもあると実感した本でもあった。
ユダヤ系アルメニア人の他にもキリスト教徒のアルメニア人も多数存在しており、かなりの人数がアメリカに住んでいると思われる。あまり表舞台に出てきて目立つ人たちではないのだが、その資金力を背景とした政治的発言力は相当なものがあると想像できる。
郷里のアルメニア政府とは、必ずしも円滑な関係ではないらしいが、危機意識の高い少数民族らしく、生き残るための政治活動には抜け目が無いと思われる。長く続いたアメリカの共和党主導の政治から、民主党への移行が予想される今だからこそ、今回のトルコ非難決議を持ち出してきたのではないだろうか。(何故、今なのだ?個人的には理解不能)
私もそれほどの知識を有しているわけではないので、いずれもう少しアルメニアの歴史については調べてみたいと考えています。
ちなみに、ワインが美味しいそうなので、とりあえずそちらから試してみますかね。
>"トルコのアルメニア人「大量虐殺」で米下院委が非難決議"
> 米下院外交委員会は4日、第1次世界大戦中に起きた旧オスマン・トルコ帝国によるアルメニア人の大量殺害を「民族大量虐殺」と認定し非難する決議案を賛成23、反対22の小差で可決した。トルコは強く反発しており、外交関係の緊張が続く見通し。国連のイラン制裁決議を巡る議論にも影を落としそうだ。
> 決議案は1915~23年に当時のオスマン・トルコがアルメニア人を大量に殺害したことを非難し、オバマ政権に「民族大量虐殺」と公式に言及するよう求める内容だ。トルコとアルメニアの主張に大幅な開きがある犠牲者数についても、アルメニア側の主張に沿って150万人とした。決議が採択されても拘束力はない。下院の本会議が採決を見送る可能性もある。
> 米政府は決議案がトルコとの関係の悪化につながることを懸念し、採決の見送りを議会側に働きかけてきた。3日には中南米訪問中のクリントン国務長官が下院外交委のバーマン委員長(民主)に電話して説得したが、採決を阻止できなかった。
それにしても、何故今非難決議を・・・?騒乱の種をばら撒いているのかなぁ。