攻めてくるな、来るんじゃないぞ。そんな悲鳴が聞こえてきそうなのが北コリアによるミサイル発射実験だ。
昨年が数発程度のミサイル発射であったのに、今年に入ってからは既に40発近いミサイル発射である。これに対して、半島危機が起こると騒ぐ人もいるが、私は懐疑的だ。むしろ、これは北朝鮮が怯えた結果の威嚇だと思っている。
怯えるのも無理はない。北の軍隊は、基本旧ソ連の軍隊を範としている。使用する武器も、旧ソ連製であったり、その発展型あるいは改造型である。
だからこそ、ロシアのウクライナ侵攻でのロシア軍の大苦戦は、首領様や軍指導部の肝を心底凍らせた。なにせ北コリアの軍隊が持つ戦車、戦闘機などの武器は古いものだと1950年代のもので、大半が冷戦時代の遺物である。
ウクライナよりも兵器の質は相当に落ちる。独裁者様が怯えるのも無理はない。
でも無駄というか、過剰な心配だと思う。なぜなら北コリアを侵略したいと思っている国はないからだ。シナは北コリアにある鉱物資源には興味はあるが、別に国土を欲している訳ではない。この住民が異常に思いあがっている国を統治したいとは思っていない。せいぜいが間接支配で十分。
もう一つ、北コリアを欲する国があるが、妙なことに北コリアとの統合を望むだけでなく、北コリアに支配されたいと望んでいる少数ながらも奇妙な国民を抱えているのが南コリア。
ただ大半の国民は自らの生活が苦しくなるのは嫌なので、現状維持が一番だと思っている。だから積極的に統一に動く気はない。統一すれば核ミサイルが手に入ると、能天気に考えるアホがいるようだが、西側社会から敵扱いされることに気が付けない。
つくづくオカシな連中だと思う。その原因は行き過ぎた中華思想にある。本来、シナこそが世界の中心であるとする思想が中華思想。ところがその肝心のシナの地が蛮族に侵略されたことから、中華の地位はコリアが承継したと思い込んだ。
シナは確かに東アジアでは超大国として君臨してきた実績がある。しかしコリアにはそれがない。よくぞ中華を名乗れたものだと思うが、実を言うと儒教に染まると同様の症状が発症するらしい。
日本でも江戸時代の国学者の山鹿素行は、蛮族の支配を受けたことがない我が国こそ真の中華だと公言している。良くも悪くも謙虚な日本人の大半は、それを真に受けなかったのは幸いであったと思う。
一方、モンゴル帝国や女真族にさんざん打ち破られ惨めな属国扱いを受けたコリアの民は、驚くべきことに中華思想を今日まで維持し続けてきた。有名なのは、ロシア経由で西側社会に亡命した北コリアの住民がロンドンの地で受けたインタビューで「世界が我が国をまるで注目していないことに衝撃を受けました。世界中の国々が、我が国の一挙一動を注視していると信じていたのに、それが事実でないと知り驚愕しました」と述べている。
世界の大半の国々は、ユーラシア大陸の極東にある小さな半島の一部の国が、いくら弾道ミサイルを撃とうと何も感じない。それが現実である。でも、分からない、分かりたくない、そんなはずはないと思っているのでしょう。
相手にしちゃダメです。ただ軍事予算の増額の口実となるので、その意味では利用すべき情報だとは思いますけどね。
2 コメント
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- Unknown (hanakonoantena20220612)
- 2022-10-25 20:34:49
- 構ってちゃんは、困ったちゃんですね。
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- Unknown (ヌマンタ)
- 2022-10-26 11:38:32
- はなこさん、こんにちは。今年は半島を直撃する台風もあり、農業に壊滅的ダメージを負っているらしいです。それだけに世界から構ってもらえないと今まで以上に困窮することも一因だと思います。なんにせよ、自国を客観視できないことが「構ってちゃん」意識の根幹にあると思います。
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