ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

潜水艦

2021-12-23 12:05:00 | 社会・政治・一般

日本の若者が再び戦場に立つ日が刻一刻と近づいている。

今年の秋のことだが、アメリカ軍太平洋艦隊の幹部が来日して、日本の最新の潜水艦に搭乗したとの報道があった。これって結構な大ニュースなんです。

潜水艦を保有する国は、そう多くはありません。ですが、保有したいと思っている国は非常に多い。なぜなら費用対効果の面で、これほど有益な軍艦はそうそうないからです。

水中に深く潜行して、敵国の艦船を軍民問わずして攻撃できる。これは相手国にとって非常に脅威です。自国領海内に敵国の潜水艦がいるかもしれない。そう考えただけで、多くの船主は出港を控えます。船を沈められてはたまりませんから。

また海軍もその潜水艦に自国の軍艦を攻撃される可能性を恐怖します。現在、潜水艦に搭載されている魚雷は、第二次世界大戦時より飛躍的に攻撃力を増し、大型の軍艦も一発で撃沈可能です。

我が国の船舶が航行する海に、敵国の潜水艦がいる。これだけで、その国の海運は止まり、流通は物資不足に混乱し、その影響は国民経済全般に及びます。巨大な空母や戦艦のような威圧感こそありませんが、潜水艦の持つ脅威はそれに勝るとも劣りません。

その脅威は、潜水艦の性能が謎であればあるほど高い。だから多くの潜水艦の性能は公表されません。

かくも有能な潜水艦ですが、これを製造できる国は限られます。なぜなら建造が非常に難しいからです。アメリカ、ドイツ、ロシア、日本が潜水艦の四大大国ですが、フランス、イギリス、イタリア、スペイン、共産シナがそれに続きます。

なおお隣の半島国家でも一応、作れるようですが、まともに稼働してないので若干クエスチョンが付きます。ドイツの212級の輸出版である214型をライセンス生産してますが、故障とトラブル続きでまともに運用できていない。同じ214型をライセンス生産しているトルコのほうがマシな気がします。

日本は戦前、ドイツから学び独自に潜水艦隊を運用してきた歴史があり、世界屈指の潜水艦大国です。しかしながら、その潜水艦の性能は表向き非公開であり、それ以上に機密事項でもあります。

だからこそ、同盟国とはいえ他国の軍人を潜水艦に同乗させるなんてことは、極めて重大なことなのです。アメリカは内々に日本の潜水艦の性能は知っているはずですが、それを現場で確認する機会はそうそうありません。

それを許す防衛省にも、それなりの思惑はあるでしょう。またアメリカの国防省にも同盟国である日本の潜水艦がどこまで実戦で使えるのか、相当な関心があったのだと推測できます。

これまでアメリカの海での国防は、原子力潜水艦による静かな威圧と、海上の原子力空母艦隊による派手な威圧が二本柱でした。しかし、多額の建設費と維持費がかかる原子力艦のコストには頭を痛めており、ここにきて比較的安価な通常型潜水艦を保有する日本に目をつけてきたのだと思います。

これは空軍や陸軍でも同様で、高性能なハイテク兵器だけでなく、安価な通常兵器と併用する二極化を推し進めている最中です。海軍もそれに倣うが、自分で通常型潜水艦を造るのではなく、同盟国の潜水艦を活用することで代替するつもりではないでしょうか。

つまり、日本の若者がアメリカ軍の補助戦力として戦場に立つ日が近いことを予想出来る訳なのです。これって重大なニュースだと思いますけど、それをさらっと流す日本のマスコミ様の見識には呆れてしまいますね。

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油断大敵

2021-12-22 11:43:00 | 健康・病気・薬・食事

私にとって、今年は病気の当たり年であったようだ。

先週のことだが、腹を下した。まァ偶にあることなので、さして気にせず、翌日には元気になっていた。ただ、体力は若干落ちていたようだ。

それが原因ではないかと思うが、金曜日の夜くらいから体調が悪化した。その時点ではお腹からくる風邪程度にしか認識していなかった。ただ微熱で収まっていたので、週末ゆっくりしていれば大丈夫と思っていた。

ところが認識が甘かった。土曜日は終日家でゴロゴロしていたが、体調は悪くなるばかり。とにかく腹が痛い。ただし、一回一回の痛みはさほどでもない。ただその痛みが連続でくるのがキツイ。

深夜には寝るのがキツイくらいに痛みが続いた。遂に深夜、我慢できずにかかりつけの病院に電話して緊急外来を予約した。始発電車で病院にいき、痛みに耐えながらの問診が辛い。しかし、鎮痛剤を点滴されて一息つく。そのまま3時間ほど眠る。

医師によると腸炎とのこと。どうやら腸内の粘膜が炎症を起こしているらしい。どうやら、どこかで感染したらしい。多分、腹下しの後、体力が落ちていた時だと思う。

会計時に処方箋をもらったが、事務員がなぜか薬局の場所を示す地図で説明していたのをぼんやりと聞き流す。これが大失態であった。

そう、今日は日曜日。ほとんどの調剤薬局は休日でやっていない。整腸剤はもちろん、なにより鎮痛薬はすぐにでも欲しい。初めは気が付かず、寄るつもりであった薬局が閉店しているのをみて、ようやく気が付いた。

さすがに焦った。小一時間かけて戻るか、それともネットで休日営業している調剤薬局を探すか迷う。

すると灯台下暗しではないが、自宅の近くの病院のそばの薬局が営業していた。助かった、そういえば、以前はこの薬局を使っていたことを思い出しながら、無事薬を受け取る。

それにしても、歳末の忙しい時期に体調を崩したのは失態であった。実はまだ痛い。本調子には程遠いのだが、年末調整をはじめとして仕事は山積みである。止む無く弱った身体に鞭打って仕事している。

日頃、体調管理には気を付けていたつもりだが、まさかまさかの胃腸炎であった。

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本日お休み

2021-12-21 11:42:00 | 日記

体調不良により本日、お休みします。

いや、仕事には出ているんですけど、気力が・・・

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ウリミバエ再び

2021-12-20 13:00:00 | 社会・政治・一般
天災は忘れた頃にやってくる。

1970年代のことだが、沖縄諸島に厄介な外来昆虫がやってきた。その名をウリミバエという。小さなコバエなのだが、農作物に壊滅的打撃をもたらすことで知られている。

なにしろ体長数ミリの小さなハエだが、野菜や果実の実に卵を大量に植えつけ、野菜も果実もボロボロにしてしまう。一回の産卵で1000個の卵を産み付け、わずか二週間で成虫と化す。農家にとっては悪夢である。

この被害を最小限に抑えるため、沖縄から本州への農作物の搬出を止める羽目になり、その補償金の支払いだけでなく、ウリミバエの根絶に向けての官民一体となった努力が求められた。

結論からいうと、放射線を用いて不妊化させたオスのミバエを放出して、ウリミバエの根絶に成功したのが1990年代。ようやく沖縄の野菜、果物が本州へ堂々と輸出されるようになった。

ちなみにこの不妊化オスの放出による根絶法は、すべての昆虫に有効な訳ではない。だが世界的にも稀な成功例として知られている。

だが、ここ最近になって再びウリミバエやミカンコバエが沖縄で再発見された。それどころか、九州各地、東京でも発見されて農業関係者はその対応に追われている。

おそらく卵が産み付けられた野菜や果物によって移動してきたのだろう。沖縄の人たちならば、除去に苦労した覚えがあるから注意を払うが、本州では未知の害虫であり、発見が遅れたのだと思う。

これ、たいへんな災害です。これらのミバエ科のコバエたちは、繁殖力が凄まじく、農作物に壊滅的な打撃を与える。しかも数ミリの小ささゆえに発見も難しい。20年かけてようやく根絶できたと思ったら、再び現れた。

以前ならば、寒冷な本州では生存できないと言えたのですが、最近の研究で暖かい場所で越冬する可能性があることが分かり、農水省の対策チームは緊急事態だと警報を鳴らす。

もしご家庭で見つけたら、すぐに農水省関係の役所に報告してください。早め早めの対策が必要ですから。

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地政学

2021-12-17 13:31:00 | 社会・政治・一般

私が大学の一般教養課程に是非とも採用して欲しいと思うのが「地政学」である。

地政学(ちせいがく)は、国際政治を考察するにあたって、その地理的条件を重視する学問である(Wikiより)。

学問としての地政学は、現在もいろいろと学者たちの争いのネタになっているが、そんな論争は学者に任せておけばよい。日本人が知るべきは、現在の文明は欧米が主導するものであり、その欧米の政治の根底にある一般常識としての地政学であることだ。

特にアメリカは今もなお19世紀のに提唱されたシーパワー概念に強く影響されており、それは21世紀の今日でもアメリカの国際政治、とりわけ軍略の基本となっているがゆえに重要である。

ところが、日本では地政学は戦後忌避された学問であった。戦前の日本における地政学が、中華事変及び太平洋戦争に少なからず影響を与えていたのは確かだと思う。そこで戦後、地政学は大学から追放された学問であった。

日本における地政学が日の目を浴びるようになったのは、1970年代であり、経済の高度成長とともに日本独自の政治戦略を考える際に復活した。実際はアメリカの軍事戦略に適切に対応するためにこそ、地政学が復活したとも云える。

もっとも日本には、とりわけ大学には左翼の影響下にある学者が主流であり、戦争忌避ゆえに戦争を政治と結びつける役割を果たす地政学に対する拒否反応が非常に強い。そのせいで、多くの日本人にとって地政学は、大人になって初めて知る学問である。

私に言わせれば、戦争を拒否すれば平和が叶うとの幼稚な思い込みが、むしろ平和を守る障害になっている。むしろ戦争という現象を、歴史的、政治的、宗教的、民族的そして地理的に分析し解明する地政学こそが、平和を守る学問的礎になりうると考えている。

欧米の主流となっている地政学からすると、世界は海洋国家と大陸国家とに二分され、双方が異なる目的で、自らの勢力の拡大を目指すが故に戦争が絶えることはないと規定している。

ちなみに日本は歴史的には日本列島内に留まることが多かったせいで見過ごされがちだが、本質的には海洋国家である。太平洋戦争は、太平洋を巡る海洋国家アメリカ及びイギリスとの覇権争いであるとも云える。

海洋国家は本質的に大陸への進出には消極的(アメリカをみれば分る)だが、大陸国家が海辺とりわけ港湾を勢力圏とすることを本質的に嫌う。これは、海洋国家が通商など海上流通を掌握しており、その終点としての港を重視しているからだ。

一方、大陸国家は陸上流通を鉄道に置くことが多い。第一次世界大戦の時のドイツの鉄道敷設やロシア(ソ連を含む)のシベリア鉄道の敷設と、その終着点としての港湾の確保を重視する。

19世紀以降の大きな戦争は、海洋国家と大陸国家との争いの面があることは、全てではないにせよ一面の事実だと思う。では、それを回避するにはどうしたら良いか。

それが地政学でいうところのバッファゾーン(緩衝地帯)である。AとBが争いそうな場所にCという独立した存在を設けて、AとBが直接に争うことを回避する手法である。

これはヨーロッパではメ[ランドやウクライナがその役割を担わされてきた歴史がある。そこを制した大陸国家であるロシアは、旧ソ連崩壊後にメ[ランドに独立され、ウクライナまでもが離脱の姿勢をみせていることに苛立つ。

このあたりの構造が見えれば、現在の米ロの対立が分かってくるはずだ。ちなみに、ユーラシア大陸東部では、このバッファゾーンは朝鮮半島である。困ったことに、北も南もそのことが分かっていないから面唐セ。

地政学の見地から国際情勢を俯瞰することは、欧米では常識である。しかし、日本では地政学自体、戦争への道だと短絡的に考える平和愛好家が後を絶たない。

彼らは自らを平和のために奉仕する天使だとも思っているらしいが、私からすれば戦争を回避する手段を阻害する邪魔者である。戦争は平和への愛や信仰では回避できない。いい加減、目が覚めて欲しいと思うけど、無理だろうなァ。

「あたくしは平和の夢に酔いしれているの、なにが悪いの、邪魔しないで」と拒否されるのが落ちだ。自己陶酔ほど性質の悪いものはないのだけれど、それを自覚できないから困る。

私が考える現在の危険なバッファゾーンは三つ。ポーランドからウクライナにかけての地域、中央アジアからアフガニスタンを経てインド洋に至る地域、そして朝鮮半島です。

なかでも半島で戦争が起きた場合、日本が巻き込まれる可能性は高く、その意味でもいい加減、平和ボケから目を覚まして欲しいものです。

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