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入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

    ’16年「初秋」 (2)

2016年08月17日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 いつもなら、山室川に沿って芝平の集落を通ってくる。ところが道路工事が始まり、3,4日は隣の谷の松倉の集落から、千代田湖経由で来なければならなくなった。山室の谷を通る山道は途中から舗装が終わり、オオダオ(芝平峠)までは今どき珍しい悪路である。それでもこのコースを選ぶのは、山室川や周辺の自然の眺めや、その変化が気に入ってるからだ。
 松倉から千代田湖を通ると、一応舗装路だけを走ることができるが、単調な登りと、味気のない風景のため滅多にしか通らない。ただし、5月の節句のころになると松倉の谷に見事な鯉幟が泳ぐ。それと、今日の写真のコスモスの花だ。このふたつは毎年、見逃さないようにしている。まだだと思っていたら、もう咲いていた。この花の寿命は長い。いまに杖突街道のそこかしこで、この花を眺めることができるようになる。
 来る途中の見慣れた田園風景にも、稲穂の色に少しづつだが淡い秋の気配のようなものを感じるようになってきた。このごろ毎日書くようになったが、待っていた季節が来たのだ。



 秋は、旅をするにふさわしい。3,4日温泉につかり、酒を飲むだけだから、静かな山の中という条件さえ合えばどこでも構わない。是非とも出掛けたい。一人でもいいし、相手があってもいい。たまの贅沢だから、旅館は少しは高くとも文句は言わない。こういう所で美味い物を食べようとも思わないから、そのことについても黙っているつもりだ。
 実は案もある。そこは、ススキの原の中に通じてる一本の埃っぽい山道を、白い日の光を背に浴びながら長いこととぼとぼと歩いていかなければならない所だ。古い街道だが、人家はない。遊子という気分で歩くには、あの人のように地下足袋が合うかも知れない。遠くに川の流れる音を聞きながら迷ったかな、と思ったあたりでようやく一軒の古びた宿に行き当たる・・・。

 分け入っても分け入っても青い山  -山頭火ー
 
 キノコの時期が来れば、今年もまた、誘いの声がかかるだろう。
 
 山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H28年度の営業案内」及び「続・H28年度の営業案内」をご覧ください。
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