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Photo by かんと氏
かんとさんの説明によれば、左からエウロパ、イオ、木星、ガニメダ、カリストの順になり、もう少し時間が経つと、イオは木星の放つ光の中に入り、見えなくなってしまう。
わが望遠鏡で覗いてもこのPHと同じように見えるし(もっと拡大することも可能)、恐らく天才ガリレオも同じような星空を見ていたのであろう。日本では関ヶ原の戦い(1600年)が終わり、徳川家がこの国の掌握を果たしつつあるころか。
土星を最初に見た時は誰もが感動の声をあげた。しかしその中には「写真を望遠鏡に張り付けているのじゃないの」とか「大きな目が浮かんでいる」といった冗談も聞こえてきた。もしかすればこの子らも、暗い夜空に浮かぶたった1個のリング付きの惑星を目にして、その静止したままの姿に、昨日呟いたことと似たような感想を持ったのかも分からない。
まあ、遥か遠くの星々は、見かけの上ではじっと動かずに見えているのが当たり前で、敢えて動きを感じようとする方が可笑しいと言えば、それもそうだ。
今では木星が数十個の衛星を持つことが知られている。ただし、これらの多くはガリレオ衛星に比べればどれも小さい。
クラークの1982年に発表された「2010年宇宙の旅」では、一番左に見えているエウロパが物語の重要な舞台となった。衛星を覆う厚い氷の下では凍結しない水の存在が推測されていて、太陽系の惑星やその衛星の中ではこの小さな光の点にこそ、何らかの生命が存在する可能性が高いとされているようだ。そのことを、「2010年」執筆の当時クラークは知っていて、物語の終わりごろには奇怪な生命体を出現させ、中国の宇宙船を襲わせることになる。
余計なことだが、「2001:A Space Odyssey 」という原題が、邦題では「2001年宇宙の旅」と訳された。何か明るい、楽しい宇宙旅行の物語のように思えてしまうが、実はそうではない。
昨日の氷雨の中、ようやく宇宙から地球へ戻ってきたら、すでに秋は終わっていた。そう思って、題名を「冬」に変えると、きょうはまた素晴らしい秋が帰ってきた。
かんとさんには大感謝!!
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本日はこの辺で。