入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

’16年「夏」 (42)

2016年06月19日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


ウムー、左から2頭目がジャージー子だが、これでは分からない。まだ入牧したばかりのため、警戒心が強い。



 これもダメ。

 午前4時。気温12度C。昨夜は毛布1枚を掛け、電気の入っていない炬燵に潜って寝たら、夜中寒くて目が覚めた。鳥の声で目を覚ますつもりが、その予定がすっかり狂った。
 今日は一度下る。そのために、布団も敷かずに寝たのだが、里の村人足があり、今回は出不足金を払って済ますことができない。これが田舎暮らし、村落共同体の中に身を置く厄介なしがらみ、いや美風だということにしておこう。

 このブログも今日で4年目に入る。他愛ないことばかりをあれこれと書いて、それで一体どうだったのか、と。もしそう問われたら、お蔭様でブログの読者もぼちぼちここへ足を運んでくれるようになりました、とお答えしたい。多少の努力は報われつつあると感じ、喜んでいるいます、とも。その点で、本ブログの立ち上げを可能にしてくれた「海のおうち山のおうち」夫妻には、今も最大の恩義を感じている。その他、PCのことなど何も分からない者に、たくさんの人が応援してくれた。ナカバシ君はそのために、東京から10何年ぶりに会いに来てくれた。
 そんなこんなで、何もない素朴な牧場のキャンプ場や時代遅れの山小屋にも、少しづつだが変化の兆しを感じている。昨日は、テイ沢を来た人たちがかなり目に付いた。そういう人の中にはここにキャンプ場があることを知り、やって来てくる人もいた。下ではS君がここに、露天風呂を作ろうと奔走してくれている。鏡筒が届けば、ささやかな星の観望会もできる。
 ただ、ここの最大の魅力は静けさだと思う。その自然環境と、牛が主役でいられる牧場がいつまで続いてくれるだろうか・・・。

 山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H28年度の営業案内」をご覧ください。
 
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’16年「夏」 (41)

2016年06月18日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など




 
 今日の写真も2枚ともUme氏の作品。

 山の夕暮れがいい。鳥の声もしている。今夜は懐かしい人たちが来たので、上に泊まる予定。彼ら夫婦とは、一昨年の冬に芝平から一緒に登ろうとして、車がスタックして断念した思い出がある。
 ジャージー牛の紹介は、明日に延期となります。あしからず。

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    ’16年「夏」 (40)

2016年06月17日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

   Photo by Ume氏

 雨に濡れたクリンソウの写真は、久しぶりのUme氏の作品。昨日の深い霧を狙ってやって来た。クリンソウでなくてスズランのことを時々登山者から尋ねられることがあるが、牧場の付近ではあまり目にしなくなった。

 牛が7頭増え、和牛1頭を下ろした。これで第1牧区における放牧牛の数は44頭となった。月末にはまき牛(種牛)牧区に4頭が入る。それで、第1牧区とまき牛牧区を合わせて、放牧牛の総数は50頭を超えることになる。200頭近くが入牧したころと比べればいろいろ思うことはあるが、それでも昨年、一昨年のことを考えてみれば、これでチョッピリ牧場の面目も立ちそうだ。この後まだ、8月の中間検査時にも上がってくる。
 今日の牛の中にジャージー牛が1頭いた。一昨年に上がってきたチビ助と血縁関係にあるらしい。チビ助と言えば可哀想なことに今日、最近死んだことを知った。一度訪ねてやりたいとずっと思ていたが、果たせなかった。


   在りし日のチビ助

 今日来たジャージーは黒毛で、顔はチビ助の方が美顔だった。明日はこのブログで、チビ助よりちょっと劣る彼女を紹介できると思う。他に生後7カ月しか経たない牛も2頭いて、さっき様子を見に行ったらそのうちの1頭のNo.2は、群れに入ることもせず面食らったような顔をして横になっていた。
 ともかくも、ここに放牧された牛たちは、その長くない一生の中で最も安気な時を過ごすことになるだろうし、そうさせてやりたい。
 
 現在、管理棟の電話が通話できなくなっています。来週には直る見込みです。
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     ’16年「夏」 (39)

2016年06月16日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

今年の牛は森が好き?

 雨脚は強まるばかりだが、鳥の声は止まない。

 日頃の行いが格別悪いとは思わないが、何か特別な作業をしようと思うと雨になる。第1牧区に軽トラで上がるには、雨にえぐられた相当の悪路を行かねばならない。以前に、”ヘボ”が来てスタックして、しかも二度もして、富士見町から専門業者の救援を依頼したこともあった。だからもう、他の者にはあの道は運転などさせられない。その状況がいよいよ放っておけないまでになってしまった。
 明日7頭の牛が新たに入牧するので、できたらトラックが通れるように道の補修をしようと考えたのだが、とても無理だと分かった。道具も、材料も、人手もない。時間もない、のナイナイヅクシ。
 それでも、握り飯1ッこで雨の中を闘った。


    No.36は入牧の際に痛い目にあったらしい

 入笠牧場や入笠の伊那側も、少しづつ訪れる人が増え、行政もようやく関心を持ってくれるようになった。それは、本当に喜ばしいことだと思う。友人諸氏の協力もあったし、そうなるようにと徒労を覚悟でやってみたこともあれば、考えたこともある。このブログも、その一つといってよい。そうでなくて、PCなどのために濁った頭を使うはずがないが、お蔭で多くの読者を得ることができた。
 しかし、以前にも書いたがこの場所の素朴で、少し時代遅れの山小屋や、静かなキャンプ場を気に入って長い間来てくれた人たちがいる。その彼ら彼女らを失望させたり、背を向けさせるようなことはしたくない。そういう気持ちがある。
 南アルプスの北端にあって、ここはいろいろなレベルの山や川がある。原生林や深い谷もある。星空もある。愉しむのか、味わうのかは、あなた次第だ。

 Oさん了解しました。HALも連れてきます。愛知のNさん、コメントありがとうございます。今日は、弁当を食べてから帰ります。タイチさん、あれをブログというのですね。素晴らしいです。ここだと分かったら、来てくれる人がさぞかし増えることでしょう。コメントのやり方が分からないので、もっと書けないのが残念です。また皆さんで「味わい」に来てください。

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    ’16年「夏」 (38)

2016年06月15日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

   空模様を気にしながらも予定の草刈を終えて昼食

 カッコーが今日も遠くで軽やかな声をして鳴いている。間伐が再開されたようで、チェーソーの喘ぐような断続音がそれに混じり聞こえてくる。昨夜降った雨のせいだろう、白い雲の間に明るく澄んだ青い空が見えて、何となく気持を和ませてくれる。
 牛たちの様子を見に行くと、雨で濡れた草を食べたせいでか、体調を崩した牛もいるようだった。3頭だけで森の中にいたホルスは、どれも生後1年を経過してない。草を食べるわけでもなく、反芻するでもなく、見分けの難しい白樺の林の中に所在無げにしていた。他の牛たちのように草原に出て、濡れた身体に暖かい日の光を浴びなくてもよいのかと、まだ1週間ほどの仲に過ぎない彼女らでも、気を遣う。



 昨日は、下から10数人のJA上伊那の男女組合員がキャンプ場周辺の草刈と、布団干に来てくれた。天気のことが気になったが、草刈も布団干も無事に済ませることができて有難かった。
 作業を終えたあとで、女性軍の希望により第1牧区の案内をした。「こんな所へは普段は来られないから」と言って、雄大な景色や牛の姿を目にして大いに喜び、はしゃぎ、「よかった、よかった」の連発を聞いた。中には30数年ぶりに来たという人もいて、ついその女性の年齢を暗算してみたが、それはもちろん内緒にして、本人に確認するような無礼なことはしなかった。ともかく、女性は皆元気で、男女ともどもよく働いてくれた。こんな機会でもなければ、入笠牧場に来ることなどない人たちが大半だったかも知れない。

 夏ゼミと思っていたセミは蝦夷ハルゼミだと、今日久しぶりにやって来たUme氏から教えられた。まだここは、そういう季節なのだ。それにしても、どれほどの数のセミの声なのかと、一瞬愚にもつかぬことを考えた。
 
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