入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

   ’18年「春」 (42)

2018年04月19日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 きょうはいい天気だ。文句のない快晴で、柿の木やモミジが芽吹き始めた。放ったらかしの庭だか畑に、ポツンポツンと春の息吹を感じさせる草花の姿のが目に付く。イカリソウの白い花の方も一輪だけだが、遅ればせながら咲いた。カタクリの花も、白いボケの花もまだ散らずにいる。ミヤコワスレはまだだが、これでもう、この家の草花に思い残すことはない。明日から、入笠牧場の仕事が始まる。上に行けば、ここに載せる写真にもそれほど苦労しないで済むだろうし、山川草木、鳥獣虫魚、そして星空についても、より具体的なことを発信できるようになると思っている。







 何とかして1枚、白い花のイカリソウをと思うも、いい姿で写させてくれない。青空と気持ちのよい春風までが邪魔をするようだ。
 
 今朝も「大崎様」の方からアオバズクの鳴く声がしていた。1本だけだと思っていたサワラの木は、まだ2本残っていて、最も大きな木が伐られただけだった。しばらくはあのぶっきらぼうな声を毎朝聞けると思うと楽しみだ。午後Ume氏が、野鳥の鳴き声のデーターを持ってきてくれることになっている。大変に有難い。昨年はそれなりに関心と努力をしてみたが、駄目だった。今年はもう少し余裕を持って、鳥や草木に触れたいと思っているが、さてどうなるだろう
 冬が去り春が来た。炬燵の囚われ人だった日々が終わり、今度は野や山に追われる。 
 
 実朝さまを盗みて、  出で去(い)なば主なき炬燵となりぬともまた来る冬に我を忘るな 
 
 赤羽さん、通信多謝。磐梯はわずかな冬の記憶しかない土地ですが、いい休暇を過ごしてきてください。
 
 入笠牧場の営業案内は「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」
「同(2)」をご覧ください。


 
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   ’18年「春」 (41)

2018年04月18日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 イカリソウが雨に濡れて咲いている。こんな天気だからと気分だけ、つい1ヶ月ほど前に帰って、朝から500ccの缶ビールを飲み、風呂に入った。これでもう、車を運転することはできない。寒い冬の間は無精を決め、終日炬燵の囚われ人でいたいため、よくこういうことをした。段々と陽気が良くなって、この頃はそんなこともしないで済むようになったから、今日は特別かも知れない。
 ところが、本日においてはそれで終わらなかった。風呂の中で読んでいた本がいけなかったのだが、酒と、その酔い心地をあまりに巧みに描写してくれていたので、汗もかいたしと、よく冷えたもう1本に手を出してしまったのだ。1本ならず2本、親愛なる読者各位には誠に畏れ多いことながら、従ってこの呟きは、素面(しらふ)だと断言するにはやや難しい。その上で、気の弱い男が酒の力を借りて吐く独り言が、入笠を一歩離れると一体どうなるかを、はしなくも晒してしまうかも・・・。

 ウーン、番外編になるのが、政(まつりごと)の喧騒でも呟くか。普段は山の中にいて、山を下りれば炬燵の中にいる、そういう者にまで聞こえてくる現在只今の政争だが、特に選良と言われる人たちは、守る方も攻める方も、1日1億円も費用がかかるといわれる議事堂で、残念ながらそれにふさわしい論議を行っているとは思えない。優秀と謳われている官僚も、情けない役を演じさせられている。それが凡夫の感想である。が、この件はこれ以上続けると長くなり、頭に血が昇りせっかくの酔いが醒めるので止めておく。
 もうひとつ、取材先に蝟集する人たちの振る舞いだが、これも呆れる。とても「市民の木鐸」の風は窺がえない。朝から住宅街に胡乱な男女がゾロゾロ、カメラだマイクだを持ち込み、取材相手の片言隻句を聞こうと押しかける。まあ、喜んでやっているわけではないだろうが。
 現首相の覚え愛でたかった某女性記者が、批判的な論文を堂々と署名入りで月刊誌に書いた。それは胸に落ちた。他方、酒席で取材を試み、いいようにはぐらかされ、言葉でもて遊ばれた女性記者がいた。するとこの人は、それを性的嫌がらせだとして、密かに録音した内容を今度は週刊誌に持ち込んだ。あまりにもあざとくはないか。もしかすれば記者であることを隠し、ホステスを装い近付いたのかも知れない。人には恥部もあれば、秘部もある。こういう方法で覗かれ、晒されたら、たまらない人ばかりだろう。この女性記者は確かに性的嫌がらせを受けたかも知れない。しかし果たして、「被害者」なのだろうか。シリアの子供たちが泣いている。
 
 入笠牧場の営業案内は「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」
「同(2)」をご覧ください。
 
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   ’18年「春」 (40)

2018年04月17日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 守屋山へ至る登山道には、針葉樹中心の人工林ばかりでなく、広葉樹を代表するクヌギやクリ、ナラなどの林がある。それらを見て気付いたことだが、後者の森や林の方が藪や雑草が少なく、スッキリとしていたことだった。乾いた枯葉は地表を覆い隠すほどあったが、落葉松の林のようにカヤなどの枯れ草や低木、枯れ枝が散らばり、雑然としているわけではなかった。
 考えられることは、これから木々が芽を吹き、さらに葉を茂らせるようになれば、夥しい広葉樹の葉が大地に降り注ぐ日の光を適度に調整し、奔放な種々の雑草や灌木が生えてくるのを抑制するのではないかということだった。つまり、そうやって自分たちを、絶えず侵入してこようとする外部勢力から守っていると思ったのだが、素人考えだったろうか。
 そうやって見ると、広葉樹の林はまとまって自立しているように見えた。白樺の木は自生していく力が強いのだろう、どこにでも目に付くが、クヌギやクリ、ないしはナラと、大概は同一の樹種が、ある範囲の林を形成しているようだった。たくさんの葉を茂らせることで、他の草木の侵入を抑え、やがてその葉を散らせて自分たちのための養分とする。そしてそれをずっと繰り返してきたし、今後も繰り返す・・・。
 細かいことを言えば「原始林」、「原生林」、「天然林」、「人工林」などと森林は区分されているようだが、あの辺りは里山で自力回復ができる天然林だろう。その一方、入笠から戸台へ下る小黒川の谷は広大な落葉松の人工林だが、西側には行政が残している原生林もある。東谷の上部から稜線にかけても行ってみたい原生林が残っている。
 国土の7割を占めると言われる森林のうち人工林は4割だという。殆どが成長の早い針葉樹林で、落葉松、ヒノキ、スギなど人の手を必要とする。時代の変化によって、先人の努力は充分に活かされていないかも知れないが、森林は木材として活用されるばかりでない。水土の保全や、温暖化防止にも役立ち、海を豊かにし、人の心を癒す。これからは少し視点を変え、経済効果ばかりを考えずに、ブナやケヤキなどの広葉樹の森を、もっともっと増やすことを考えてみてはどうだろうか。
 
 入笠牧場の営業案内は「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」
「同(2)」をご覧ください。
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   ’18年「春」 (39)

2018年04月16日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 午後を過ぎて天気は曇ってきたが、午前中の素晴らしい天気に思い付いて、守屋山に登ってきた。約1年ぶりだったと思う。20日から牧場の仕事が始まれば、毎日のように眺める親戚、身内のような山である。途中、もみじ湖の周囲はまだ山桜が咲いていたが、守屋山々麓から頂上へかけての落葉松や照葉樹林の林は、芽吹きにはまだ早く、そのせいもあって乾いた登山道には充分過ぎるほどの春の日が降り注いでいた。



 いくつかある登山道のうち、箕輪口を今回も使った。この登山道は、どういう人たちの手で整備されているのかは知らないが、実によく手の入った気持ちのよい登山道で、感心もすれば、感謝もしたくなる。山頂にある簡素な避難小屋は今回もきちんと整頓されていて、守屋山に登る登山者はだれもが、管理者の心遣いに頭を下げたくなるだろう。
 山頂には女性の単独登山者がいただけだった。少し霞んでいたが、八ヶ岳をはじめ眺望はまずまずで、目線よりやや高い位置に、雪のない入笠牧場や権兵衛山が望まれた。そのうち夫婦連れが2,3組、さらには東京方面からだという中高年の団体が10名くらいやってきた。平日ではあってもそれなりに手軽な、人気の高い山であることは昔も今も変わらないようだ。
 なお、守屋山は一応双頭の峰を持ち、西峰と東峰がある。しかも、このくらいの山にしては、二つの山頂の距離は意外とある。 丼子(どんぶりこ)




 



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   入笠牧場の山小屋&キャンプ場の営業案内 (2)

2018年04月15日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など




 東京方面からは:富士見からが一番便利で早いです。これも、富士見パノラマのゴンドラを利用する方法と、車で来る方法があります。通常は沢入(ここから登山道を利用し徒歩で登ることもできる)からは通行規制が行われていますが、宿泊者及びキャンパーは許可されます。その際、不正防止のため、宿泊もしくはキャンプを証明書する用紙が渡されますので、管理棟で対応いたします。

 その他には、 1)杖突峠から晴ガ峰ゴルフ場ー千代田湖経由、2)杖突峠からさらに高遠方面に下り、藤沢で国立高遠少年の家に向かい、途中から、千代田湖・入笠山の案内に従う、3)さらに杖突街道を下り長藤から芝平経由でオオダオ(芝平峠)を経て来ることもできます。

 関西、中京方面からは:中央高速を諏訪南で降りて富士見から来る他には、1)同じく中央高速の伊那インターで降り、高遠経由で杖突街道に入り、上記の2)か3)で来る方法があります。

 H28年から露天風呂の営業も始めました。湯に浸かりながら、雄大な天の川銀河や宇宙を観望できます。入浴料:500円/1名。






     Photo by かんと氏

 入笠牧場の宿泊施設で期待できること
 山の正しい歩き方、本格的な天体観測と写真撮影、森林放浪、川沢遊行、野鳥交歓、野花の鑑賞、野生動物を学ぶ、露天風呂入浴、山での酒の飲み方、奇人との交流、等々。
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