市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

フリマ再開阻止を狙う岡田市長のインチキ談話を正当化した裁判所のトンデモ判決と政治的圧力

2010-05-28 23:51:00 | 安中フリマ中止騒動
■安中市広報で岡田義弘市長の「談話」と称して、フリーマーケット開催を継続しようする未来塾とのやりとりの内容を一方的に歪めたデタラメ記事を安中市全戸に配布した事件で、名誉毀損による損害賠償請求を前橋地方裁判所高崎支部に提起していた市民団体の未来塾が、5月27日の判決で、あっさりと請求棄却=敗訴させられました。

 この結果は、当会がブログで予想したとおりですが、改めて、群馬県の司法の酷さが露呈されました。これまで、2年以上にわたり、証拠に基づき、きちんと事実関係を証明してきた原告未来塾に対して、偽装情報や偽造書類を平然と法廷に提出し続けた岡田義弘市長と、ウソの証言を平気で行った安中市幹部らが勝訴したというのですから、あいた口がふさがりません。

 いくら事実を証明しても、平成22年4月11日の安中市長選の結果を踏まえて、選挙に勝った方に軍配を上げた裁判所の判決に、市民の誰もが政治的圧力に司法が歪曲されていることを見て取ったことでしょう。そして、このような異常な判決は、群馬県以外の都道府県の裁判所では決して判例として使うことができないことでしょう。

■それでは、本日(5月28日)の新聞各紙の報道内容をチェックしてみましょう。

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【東京新聞】
安中フリマ訴訟 原告の請求棄却 地裁高崎支部
 安中市でフリーマーケット(フリマ)を主催してきた市民団体「未来塾」と松本立家代表が、フリマの中止をめぐる話し合いを掲載した市広報誌などで名誉を傷付けられたとして、同市と岡田義弘市長に計約八百万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が二十七日、前橋地裁高崎支部であった。安藤裕子裁判長(松丸伸一郎裁判長代読)は原告の請求を棄却した。原告は控訴する方向で検討している。
 判決を受け、岡田市長は「市の主張が認められた」とのコメントを出した。松本代表は「話し合いの内容は広報の記事とは異なっている。納得できない」と話した。

【毎日新聞】
安中市報損賠訴訟 未来塾の訴え棄却 地裁高崎支部
 安中市の地域づくり団体「未来塾」(松本立家代表)が、同市の広報誌に虚偽の内容を掲載されたとして同市と岡田義弘市長を相手取り、計800万円の損害賠償を求めた名誉毀損訴訟で、前橋地裁高崎支部(安藤裕子裁判長)は27日、原告の訴えを棄却する判決を言い渡した。
 判決によると、未来塾が主催するフリーマーケット会場の公園使用許可などを巡り、市と未来塾の間で「意見交換会」がもたれ、市はその内容を広報誌に掲載した。未来塾は真実に反する談話が掲載された」などと主張したが、判決は「原告の社会的評価を低下させるものとはいえない」と結論づけた。原告側は控訴する方針。【塩田彩】

【上毛新聞】
原告の請求棄却 安中の名誉毀損訴訟 地裁高崎支部判決
 安中市の岡田義弘市長に虚偽の記事を市広報に掲載され名誉を傷つけられたとして、同市の地域づくり団体「未来塾」と代表者が岡田市長と同市に慰謝料800万円の損害賠償などを求めた民事訴訟の判決が27日、前橋地裁高崎支部であった。安藤裕子裁判長(松丸伸一郎裁判長代読)は原告側の請求をすべて棄却した。原告側は「控訴する方向で検討する」としている。
 争点となった7カ所の記述について、安藤裁判長は虚偽の判断をせず、「原告の社会的評価を低下させるものではない」と結論づけた。
 判決を受け、岡田市長は「今後も適正な広報の発行に努める」とコメント。未来塾の代表者は「作り事を載せられたのに、結論ありきの不当判決だ」と話している。

【朝日新聞】
安中の訴訟で市長が勝訴
 安中市であったフリーマーケットの運営に関する意見交換会の内容を市広報誌で取り上げた岡田義弘市長の談話で名誉を傷つけられたとして、「地域づくり団体未来塾」と代表の松本立家さん(53)が市長と市に計800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が27日、前橋地裁高崎支部であった。安藤裕子裁判長(松丸伸一郎裁判長代読)は、松本さんらの訴えを棄却した。原告側は控訴する方針。
 判決は、記事全体を読んで受ける印象が原告の社会的評価を低下させたかを判断するのが相当として、市長の談話はそうとは言えないとした。

【読売新聞】
市民団体の請求棄却
 安中市でフリーマーケットを主催してきた市民団体「未来塾」の代表らが、市の広報紙に虚偽の記事を掲載され、名誉を傷つけられたなどとして、岡田義弘市長と市を相手取り、総額約800万円の損害賠償と謝罪記事の掲載などを求めた訴訟の判決が27日、前橋地裁高崎支部であった。安藤裕子裁判長(松丸伸一郎裁判長代読)は、「社会通念上許される表現で、侮辱したものではない」として請求を棄却した。

【産経新聞】記事無し
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■ここで注目されるのは、今年4月6日に前橋地裁から同高崎支部に異動したばかりの松丸伸一郎裁判長が、安藤裕子裁判長の判決の代読をしたことです。

 裁判官の場合、通常は、同じ裁判所に2、3年勤務した後、別の都道府県の裁判所に移ります。ところが松丸裁判長の場合、平成18年春に八王子地裁から群馬県に異動して以来、4年間も前橋地裁に居座ったあと、なんと、同じ前橋地裁の高崎支部に移ったのでした。さらに高崎支部で2、3年居座るつもりかもしれません。

 松丸裁判長にとってよほど群馬県が気に入ったのか、あるいは、松丸裁判長のこれまでの行政側一辺倒の酷い判決の数々が、この群馬県の行政や政治家らにとっては、この上なく頼もしい存在なので、異例の長期にわたる群馬県での滞在になっているのかもしれません。いずれにしても、この異常な裁判官に判決を渡される群馬県民は、さらに不幸な目にあわされるのです。

■今回のデタラメな判決文を平気で読めるのは、松丸伸一郎しかいないことでしょう。まともな裁判官だったら、到底、こんな判決文の朗読には良心の呵責によって、耐えられないはずです。

 平成6年6月27日夜、長野県松本市で起きたガス中毒事件(いわゆる松本サリン事件)で、長野県警は、第一通報者の会社員、河野義行さんを「重要参考人」と非公式に表明、被疑者不詳のまま殺人容疑の関連先として河野さん宅を家宅捜索しましたが、その時、捜索差押令状を出したのは松本簡易裁判所の松丸伸一郎裁判官だったのです。殺人事件で、なぜ傷害致死になるはずの薬剤の調合失敗を理由に捜査令状が出せるのか、警察のいうなりの松丸だから、こうしたチョンボを平気で起こしたのでした。

 だから冤罪だろうがなんだろうが、松丸伸一郎にとっては、行政側にゴマをすることが重要なのです。

■松丸裁判長は、平成18年4月10日、八王子地裁当時、痴漢で逮捕・不起訴とされた会社員の男性の損害賠償請求を棄却しから前橋地裁に転勤となり、同年10月27日には、さっそく前橋地裁で、群馬大学医学部を受験した東京都目黒区の55歳の主婦が、筆記試験で合格者平均点を上回りながら、面接で高齢を理由に不合格とされたため群馬大学を相手取って、入学許可を求めた裁判で、非情にも主婦の入学請求を棄却したのでした。

 その後も、市民オンブズマン群馬が原告に参加している八ッ場ダムの工事中止を求める裁判で、昨年6月26日に、原告に対して棄却判決を出すなど、やりたい放題です。

 今回のフリマ中止に関わる裁判で、法廷にインチキの証拠を提出したり、市の幹部らにウソの証言をさせたりした岡田市長にとっては、まさに天恵ともいえる松丸裁判官の今回の判決代読だったことでしょう。

■判決は、選挙結果を待ってから出すという前橋地裁の方針は、群馬県の司法はいかに政治圧力に敏感かを如実に示しています。選挙結果が出たときに、判決内容も決まっていたのでした。

 さて松丸裁判長から、予想通り勝訴判決を勝ち取った岡田市長は、「市の主張が認められた。今後も適正な広報の発行に努める」などとコメントしました。今後も、市の広報を私物化して、自分の都合のよい談話記事を連発してくることでしょう。

■未来塾は控訴する方針のようなので、この事件は東京高裁に舞台を移しますが、東京高裁では原審の判決を覆すような判断をすることは非常に稀です。誰が見ても原告の主張のほうが事実性に富んでいますが、裁判所は市民の常識が通用しない世界なのです。二枚舌市長は「市民団体なにするものぞ」とますます増長することでしょう。困ったものです。

【ひらく会情報部】

コメント
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