■日本が本当に変革できるかどうか、地方自治の観点から問われた阿久根市長選挙。国際社会からも注目されていたこの選挙が、昨晩開票され、864票差で、前市長の竹原信一市長の復帰はなりませんでした。選挙結果を報じたNHKのニュース報道内容を次に見てみましょう。
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阿久根市長選 西平氏が初当選
1月16日 21時57分 NHK
住民投票で前の市長が失職したことに伴う鹿児島県阿久根市の市長選挙は、16日に投票が行われ、前市長のリコール=解職請求運動を進めた住民グループの元役員の西平良将氏が初めての当選を果たしました。
阿久根市長選挙の開票結果です。▽西平良将(無・新)当選、8509票。▽竹原信一(無・前)7645票。新人の西平氏が、前市長の竹原氏を抑えて、初めての当選を果たしました。西平氏は37歳。養鶏場の経営者で、竹原氏のリコール運動を進めた住民グループの役員を務めていました。
阿久根市では、3年前に市長に初当選した竹原氏が市議会と対立を続け、おととし不信任を決議されて1度失職し、出直しの市長選挙で再選されましたが、議会を開かずに専決処分を繰り返したことなどを理由に解職請求されて、先月の住民投票で再び失職しました。選挙戦で、西平氏は「竹原氏の手法は独善的で、市民の間に対立を生むだけだ」と指摘し、議会や市民との対話を重視した市政運営を行うと訴えました。さらに行財政改革を進めて財源を確保し、農業や漁業の振興などに取り組むと訴えて幅広い層から支持を集め、初めての当選を果たしました。初当選した西平良将氏は「これから阿久根市を作り直していかなければならないという責任を感じている。独善的な市政運営は行ってはならず、法律を守ったうえで対話を大事にして、市政運営を行っていきたい」と述べました。一方、竹原前市長は、敗因について「阿久根市役所が職員組合中心になってしまった。彼らの力が大きかったということだ」と述べました。また、独善的と批判されたみずからの専決処分については、「そうした報道が選挙結果に影響した」と述べました。そして、「今後のことは、まだ考えられない」と述べました。
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■選挙で不正があったかどうか、今後3ヵ月間に何も起きなければ、選挙結果が確定するわけですが、それまでは予断を許しません。元警察官が2名、副市長と総務課長で目を光らせていたので、あまりえげつない選挙違反行為はなかったかもしれません。でも、たった2名で、地元の市職員に指示して選挙事務の全てを管理することは非常に困難だったことでしょう。マスコミも、市職員組合も、アンチ竹原派が大半を占めているため、初めから苦労を背負わされたことでしょう。
竹原氏は、かねてより「市長選挙の結果は問題ではない。市長を選ぶ機会を選挙民が与えられたことが大事である」と言っており、市長の座に連綿としておりませんでした。今後は、在野で引き続き阿久根市政を監視してゆくのか、それとも、住民に対して自治という意味をある程度まで浸透させたことから、別のステージで活動をしてゆくのか、今後を注視していきたいと思います。
■一方、当選した候補者が、選挙公約通り、きちんと市政改革をやっていけるのか、あるいは、前市長が残した実績を全否定して白紙に戻し、市の職員組合のいうなりになって、改革を後戻りさせるのか、これまた注目されます。
このあと同市では、リコールされた市議会の解散の是非を問う住民投票が1月31日告示、2月20日投開票の日程で行われる予定ですので、今後もしばらくは、阿久根市の様子には目が離せませんが、マスコミは、竹原前市長のやり方を独善的などと批判していたことから、今回の選挙で、めでたく「正常化」してしまった阿久根市のことを、ニュース性に乏しいということで、次第に忘れ去ることでしょう。
■ところで気になるのは、我らが群馬県の誇る警察官の鏡である元警察官の大河原氏の処遇です。警察改革を目指している大河原氏が、阿久根市の行政改革のためにはるばる遠くまで単身赴任をして粉骨砕身努力してきたわけですが、選挙を終えて「これからはノーサイドでゆく」と言っている新市長が、前市長時代の人事に対してどのような判断をするかが注目されます。
もっとも、もともと行政改革の実践を使命としていた副市長の仙波氏も総務課長の大河原氏も、新市長の就任とともに、潔く自ら職を辞して、帰郷されることでしょう。
大河原氏からは、年初に次の時候挨拶文が当会に寄せられました。
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新年明けましておめでとうございます。
思い起こせば、長かった私の闘い~群馬県警《裏金告発》大河原裁判~は、11月5日結審し、本年、前橋地裁での判決を待つばかりとなりました。弁護団の入念な主張・立証により勝訴できるものと確信しております。そして何より今まで私を支えてくださった皆様には心より感謝申し上げます。
皆様ご承知のように、私は、日本の行政改革・警察改革を断行すべく、群馬を離れ阿久根に参りました。
赴任前に、旱い決断を迫られ、皆様にご挨拶せずに、群馬を離れてしまいました。お世話になった皆様と言葉を交わすと決心が鈍ると考え、無言のまま去りました非礼をお詫びいたします。
皆様の支えを糧に、これからの活動にも精進して参ります。何処の地にこの身を置こうとも、変わらず復職と正義を求め、真剣に生きて行くことが、皆様のご恩に報いることと信じております。つきましては、今後とも変わらぬご支援のほど宜しくお願いいたします。
末筆ながら、皆様のご健勝を、阿久根の地より心からお祈り申し上げます。
平成23年元旦
〒899-1696鹿児島県阿久根市鶴見町200番地
阿久根市役所 総務課 大河原 宗平
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■当会は、大河原さんが群馬に戻られた暁には、心から「ご苦労さま」と労いたいと思います。
【ひらく会情報部】
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阿久根市長選 西平氏が初当選
1月16日 21時57分 NHK
住民投票で前の市長が失職したことに伴う鹿児島県阿久根市の市長選挙は、16日に投票が行われ、前市長のリコール=解職請求運動を進めた住民グループの元役員の西平良将氏が初めての当選を果たしました。
阿久根市長選挙の開票結果です。▽西平良将(無・新)当選、8509票。▽竹原信一(無・前)7645票。新人の西平氏が、前市長の竹原氏を抑えて、初めての当選を果たしました。西平氏は37歳。養鶏場の経営者で、竹原氏のリコール運動を進めた住民グループの役員を務めていました。
阿久根市では、3年前に市長に初当選した竹原氏が市議会と対立を続け、おととし不信任を決議されて1度失職し、出直しの市長選挙で再選されましたが、議会を開かずに専決処分を繰り返したことなどを理由に解職請求されて、先月の住民投票で再び失職しました。選挙戦で、西平氏は「竹原氏の手法は独善的で、市民の間に対立を生むだけだ」と指摘し、議会や市民との対話を重視した市政運営を行うと訴えました。さらに行財政改革を進めて財源を確保し、農業や漁業の振興などに取り組むと訴えて幅広い層から支持を集め、初めての当選を果たしました。初当選した西平良将氏は「これから阿久根市を作り直していかなければならないという責任を感じている。独善的な市政運営は行ってはならず、法律を守ったうえで対話を大事にして、市政運営を行っていきたい」と述べました。一方、竹原前市長は、敗因について「阿久根市役所が職員組合中心になってしまった。彼らの力が大きかったということだ」と述べました。また、独善的と批判されたみずからの専決処分については、「そうした報道が選挙結果に影響した」と述べました。そして、「今後のことは、まだ考えられない」と述べました。
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■選挙で不正があったかどうか、今後3ヵ月間に何も起きなければ、選挙結果が確定するわけですが、それまでは予断を許しません。元警察官が2名、副市長と総務課長で目を光らせていたので、あまりえげつない選挙違反行為はなかったかもしれません。でも、たった2名で、地元の市職員に指示して選挙事務の全てを管理することは非常に困難だったことでしょう。マスコミも、市職員組合も、アンチ竹原派が大半を占めているため、初めから苦労を背負わされたことでしょう。
竹原氏は、かねてより「市長選挙の結果は問題ではない。市長を選ぶ機会を選挙民が与えられたことが大事である」と言っており、市長の座に連綿としておりませんでした。今後は、在野で引き続き阿久根市政を監視してゆくのか、それとも、住民に対して自治という意味をある程度まで浸透させたことから、別のステージで活動をしてゆくのか、今後を注視していきたいと思います。
■一方、当選した候補者が、選挙公約通り、きちんと市政改革をやっていけるのか、あるいは、前市長が残した実績を全否定して白紙に戻し、市の職員組合のいうなりになって、改革を後戻りさせるのか、これまた注目されます。
このあと同市では、リコールされた市議会の解散の是非を問う住民投票が1月31日告示、2月20日投開票の日程で行われる予定ですので、今後もしばらくは、阿久根市の様子には目が離せませんが、マスコミは、竹原前市長のやり方を独善的などと批判していたことから、今回の選挙で、めでたく「正常化」してしまった阿久根市のことを、ニュース性に乏しいということで、次第に忘れ去ることでしょう。
■ところで気になるのは、我らが群馬県の誇る警察官の鏡である元警察官の大河原氏の処遇です。警察改革を目指している大河原氏が、阿久根市の行政改革のためにはるばる遠くまで単身赴任をして粉骨砕身努力してきたわけですが、選挙を終えて「これからはノーサイドでゆく」と言っている新市長が、前市長時代の人事に対してどのような判断をするかが注目されます。
もっとも、もともと行政改革の実践を使命としていた副市長の仙波氏も総務課長の大河原氏も、新市長の就任とともに、潔く自ら職を辞して、帰郷されることでしょう。
大河原氏からは、年初に次の時候挨拶文が当会に寄せられました。
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新年明けましておめでとうございます。
思い起こせば、長かった私の闘い~群馬県警《裏金告発》大河原裁判~は、11月5日結審し、本年、前橋地裁での判決を待つばかりとなりました。弁護団の入念な主張・立証により勝訴できるものと確信しております。そして何より今まで私を支えてくださった皆様には心より感謝申し上げます。
皆様ご承知のように、私は、日本の行政改革・警察改革を断行すべく、群馬を離れ阿久根に参りました。
赴任前に、旱い決断を迫られ、皆様にご挨拶せずに、群馬を離れてしまいました。お世話になった皆様と言葉を交わすと決心が鈍ると考え、無言のまま去りました非礼をお詫びいたします。
皆様の支えを糧に、これからの活動にも精進して参ります。何処の地にこの身を置こうとも、変わらず復職と正義を求め、真剣に生きて行くことが、皆様のご恩に報いることと信じております。つきましては、今後とも変わらぬご支援のほど宜しくお願いいたします。
末筆ながら、皆様のご健勝を、阿久根の地より心からお祈り申し上げます。
平成23年元旦
〒899-1696鹿児島県阿久根市鶴見町200番地
阿久根市役所 総務課 大河原 宗平
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■当会は、大河原さんが群馬に戻られた暁には、心から「ご苦労さま」と労いたいと思います。
【ひらく会情報部】