■平成23年7月13日号の週刊新潮で、デカデカと全国に報道され、とりわけ女性有権者の眉をひそめさせた大澤正明知事の知事公舎目的外使用で、当会の事務局長が代表を務める市民オンブズマン群馬のメンバー2名が平成24年2月23日に住民監査請求を群馬県監査委員に行いましたが、連休の谷間の5月2日に、県監査委員から5月1日付棄却通知が郵送で届きました。
本件は、市民オンブズマン群馬のメンバーらが今年2月23日に住民監査請求をしましたが、監査委員はいろいろと請求内容について、形式的なことを取り上げてイチャモンを付け、補正命令を3月1日付でオンブズマンに出してきたため、オンブズマンのメンバーら2名は、3月12日付で補正書を提出し、ようやく監査委員に受理されました。
■住民監査請求は受理されてから60日以内に監査結果を請求人に通知しなければなりません。たいてい、60日ギリギリに回答通知があるわけですが、今回、群馬県監査委員は、5月11日(金)までの回答期限を待たず、あえて5月連休の谷間を狙って、監査通知を送りつけて来たのでした。
このことから見ても、真剣に監査する気がないことが伺えます。案の定、18ページの監査結果は、真剣に監査をした様子がうかがえない、空疎な内容です。
■この監査結果の棄却通知が5月2日に届いたため、翌3日が連休後半の初日となる為、急いでコピーをして、県庁の刀水クラブに持ち込んで配布したところ、各社から問い合わせがあり、本日5月3日の各紙に記事が載りました。幾つかの報道を見てみましょう。
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2100万円返還請求 県監査委員棄却 知事公舎問題
大澤正明知事が公舎に女性を止めたことは公私混同で目的外使用に当たるなどとして、市民オンブズマン群馬の代表らが知事に対し、計約2100万円を県に返還するよう求めた住民監査請求について、県監査委員は2日、「主張には理由がない」として棄却した。
監査結果は、知事公舎には公私両面の機能があり、「公私混同とは言えない」と結論付けた。公舎規則で禁じられている目的外使用は、「営業用の事務所に使用するなど居住以外の使用を指す」などとした。
公舎周辺に「目隠し用フェンス」を設置するなど不当な支出があり、知事が負担する光熱費なども不当に低いとした点についても、いずれも「不当な県支出はない」とした。
同オンブズマンの鈴木庸事務局長は「税金の無駄遣いを容認する判断。問題を風化させないため住民訴訟を起こしたい」と話した。
【2012年5月3日朝日新聞群馬版】
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大沢知事:女性宿泊問題 県監査委、請求棄却 市民オンブズ「住民訴訟検討」/群馬
大沢正明知事が昨年7月に知人女性を知事公舎に宿泊させたことは公舎の目的外利用であるとして、宿泊料など約2100万円の返還を求めた住民監査請求に対し、県監査委員事務局は2日までに請求を棄却した。
請求を行った市民オンブズマン群馬の鈴木庸事務局長は「県の予算で管理している知事公舎に、知人女性を宿泊させるのは納得できない。住民訴訟を検討したい」と話している。
監査結果は1日付で通知。「知事公舎は公私両面の機能を有しており、知人の宿泊は公私混同とは言えない」「県公舎管理規則が禁止する『目的外利用』は居住する以外の使用を指すものであり、知人の宿泊は該当しない」などと結論づけた。【奥山はるな】
【2012年5月3日毎日新聞群馬版】
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住民監査請求を棄却 知事公社問題で県監査委
大澤正明知事が知事公舎(前橋市大手町)に知人女性を宿泊させた問題で、不正使用に当たるとして市民オンブズマン群馬の小川賢代表らが民間宿泊施設を使用した場合にかかる費用相当額などの返還を知事に勧告するよう求めた住民監査請求について、県監査委員会は5月2日までに請求を棄却した。
判断理由として①公私両面の機能を持つ知事公舎への知人宿泊は公私混同とは言えない②(公舎改修などの)委託業務は良好な維持・保全のために行った③知事の光熱費の自己負担額は総務省の家計調査などと比較して不当に低いものではない、などを挙げた。
ただ、光熱水費の自己負担額については「より適正な額とするため」に定期的な見直しや、入居人数に応じた設定を検討することを意見として示した。
【2012年5月3日上毛新聞】
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■なお、この知事公舎は、大澤正明知事が愛人を連れ込んでいたことが週刊誌にスッパ抜かれた直後の7月末に知事が大挙して以来、半年以上に亘って空き家になっていて、全然使用されていませんが、先日の3月20日付産経新聞では、次のように報じていました。
**********群馬知事公舎女性宿泊問題】
大沢知事、副知事が答申無視 県民に活用せず「副知事公舎」に
大沢正明知事が知事公舎に私用で知人女性を宿泊させた問題で、退去後の公舎の活用法が宙に浮いたままとなっている。知事自らが設置した有識者で構成する「知事公舎のあり方検討委員会」は昨年10月、「住宅用地としては適さない。広く県民のために活用すべきだ」と知事に答申した。ところが、県は公舎を「副知事公舎」として利用する方針を決め、答申を無視。一方、県有施設が不正使用されたとして、市民団体が知事に公舎改修費の返還を求める住民監査を請求中だが、さらに批判が強まりそうだ。(三品貴志)
大沢知事は2月15日の記者会見で、知事公舎の活用法について「1日も早く、あり方検討委の結論に沿ってやるよう(担当課に)指示している」と強調。答申から3カ月以上経過しているのにもかかわらず、具体策や結論を得る時期について明言しなかった。
その後、県は、池本武広副知事が春に知事公舎へ入居し、副知事公舎として暫定利用することを決めた。県管財課は、副知事入居の理由について「活用法を決めるまで公舎を使わないのはもったいない」と説明し、当面は答申に従わない構えだ。
池本副知事は現在、前橋市岩神町の県幹部公舎に入居中で、業務に支障は出ていない。引っ越し費用について「基本的には副知事の自己負担になる」(同課)としている。
県幹部によると、近隣の前橋市役所や市立図書館の駐車場として活用案が浮上しており、県が同市と水面下で交渉を始めているという。ただ、「具体的な話は進んでいない」(同課)のが現状で、知事公舎が答申を無視する形で今後、使用され続ける可能性が高まっている。
一方、市民団体「市民オンブズマン群馬」は2月、知人女性宿泊や複数回にわたる改修を県公舎管理規則違反として、知事に改修費など約2千万円の返還を求める住民監査を県監査委員に請求した。
同団体は請求の中で、公舎入居時、知事の自己負担額を超える光熱費が県費から支出されていたことを問題視し、「県費支出に合理的理由がない」と主張。これに対し、県は「入居時の取り決めに従って拠出した」として、規則違反を認めていない。
さらに、市民団体「真相を解明する会」が1月に知事宛てに出した公開質問書に対し、回答期限までに返答がなかったとして、同団体は「無視という知事の対応は遺憾だ」と反発を強めている。
高崎経済大学の増田正教授(政治学)は、県が知事公舎を副知事公舎として活用しようとしていることについて「『つっつかれたので帳尻を合わせた』というその場しのぎの感が強い」と指摘し、「長期的な戦略が見えてこない」と苦言を呈している。
【2012年3月20日産経新聞】
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驚くべきことに、大澤正明知事がラブホテル化させた知事公舎を再び副知事の池本武広氏に使わせるのだそうです。「県は池本副知事が、春に知事公舎へ入居し、副知事公舎として暫定利用することを決めた」というので、既に副知事は知事公舎に入居しているのかもしれません。でも、常識的に考えると、前の住民がラブホテル代わりに、しょっちゅう愛人と逢瀬を重ねていた宿舎に喜んで入居する人は相当なモノ好きでしょう。
もしも、前の入居者と同じ利用方法をしたいという場合でも、群馬県管財課と群馬県監査委員らと監査事務局がいずれも「問題ない」と御墨付きを出しているので、堂々とやれることになります。
■群馬県監査委員が市民オンブズマン群馬のメンバーらに送りつけて来た棄却通知は、18ページありますが、繰り返しの文章が多く、ページの割に内容の乏しいものです。これを読んだオンブズマンのメンバーらは、本当に情けなくなりました。なぜなら、こんな監査しかできない監査委員並びに監査事務局の存在そのものが税金の無駄遣いだからです。
現在、監査結果通知を整理中です。整理が付き次第、皆さまに報告します。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
本件は、市民オンブズマン群馬のメンバーらが今年2月23日に住民監査請求をしましたが、監査委員はいろいろと請求内容について、形式的なことを取り上げてイチャモンを付け、補正命令を3月1日付でオンブズマンに出してきたため、オンブズマンのメンバーら2名は、3月12日付で補正書を提出し、ようやく監査委員に受理されました。
■住民監査請求は受理されてから60日以内に監査結果を請求人に通知しなければなりません。たいてい、60日ギリギリに回答通知があるわけですが、今回、群馬県監査委員は、5月11日(金)までの回答期限を待たず、あえて5月連休の谷間を狙って、監査通知を送りつけて来たのでした。
このことから見ても、真剣に監査する気がないことが伺えます。案の定、18ページの監査結果は、真剣に監査をした様子がうかがえない、空疎な内容です。
■この監査結果の棄却通知が5月2日に届いたため、翌3日が連休後半の初日となる為、急いでコピーをして、県庁の刀水クラブに持ち込んで配布したところ、各社から問い合わせがあり、本日5月3日の各紙に記事が載りました。幾つかの報道を見てみましょう。
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2100万円返還請求 県監査委員棄却 知事公舎問題
大澤正明知事が公舎に女性を止めたことは公私混同で目的外使用に当たるなどとして、市民オンブズマン群馬の代表らが知事に対し、計約2100万円を県に返還するよう求めた住民監査請求について、県監査委員は2日、「主張には理由がない」として棄却した。
監査結果は、知事公舎には公私両面の機能があり、「公私混同とは言えない」と結論付けた。公舎規則で禁じられている目的外使用は、「営業用の事務所に使用するなど居住以外の使用を指す」などとした。
公舎周辺に「目隠し用フェンス」を設置するなど不当な支出があり、知事が負担する光熱費なども不当に低いとした点についても、いずれも「不当な県支出はない」とした。
同オンブズマンの鈴木庸事務局長は「税金の無駄遣いを容認する判断。問題を風化させないため住民訴訟を起こしたい」と話した。
【2012年5月3日朝日新聞群馬版】
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大沢知事:女性宿泊問題 県監査委、請求棄却 市民オンブズ「住民訴訟検討」/群馬
大沢正明知事が昨年7月に知人女性を知事公舎に宿泊させたことは公舎の目的外利用であるとして、宿泊料など約2100万円の返還を求めた住民監査請求に対し、県監査委員事務局は2日までに請求を棄却した。
請求を行った市民オンブズマン群馬の鈴木庸事務局長は「県の予算で管理している知事公舎に、知人女性を宿泊させるのは納得できない。住民訴訟を検討したい」と話している。
監査結果は1日付で通知。「知事公舎は公私両面の機能を有しており、知人の宿泊は公私混同とは言えない」「県公舎管理規則が禁止する『目的外利用』は居住する以外の使用を指すものであり、知人の宿泊は該当しない」などと結論づけた。【奥山はるな】
【2012年5月3日毎日新聞群馬版】
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住民監査請求を棄却 知事公社問題で県監査委
大澤正明知事が知事公舎(前橋市大手町)に知人女性を宿泊させた問題で、不正使用に当たるとして市民オンブズマン群馬の小川賢代表らが民間宿泊施設を使用した場合にかかる費用相当額などの返還を知事に勧告するよう求めた住民監査請求について、県監査委員会は5月2日までに請求を棄却した。
判断理由として①公私両面の機能を持つ知事公舎への知人宿泊は公私混同とは言えない②(公舎改修などの)委託業務は良好な維持・保全のために行った③知事の光熱費の自己負担額は総務省の家計調査などと比較して不当に低いものではない、などを挙げた。
ただ、光熱水費の自己負担額については「より適正な額とするため」に定期的な見直しや、入居人数に応じた設定を検討することを意見として示した。
【2012年5月3日上毛新聞】
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■なお、この知事公舎は、大澤正明知事が愛人を連れ込んでいたことが週刊誌にスッパ抜かれた直後の7月末に知事が大挙して以来、半年以上に亘って空き家になっていて、全然使用されていませんが、先日の3月20日付産経新聞では、次のように報じていました。
**********群馬知事公舎女性宿泊問題】
大沢知事、副知事が答申無視 県民に活用せず「副知事公舎」に
大沢正明知事が知事公舎に私用で知人女性を宿泊させた問題で、退去後の公舎の活用法が宙に浮いたままとなっている。知事自らが設置した有識者で構成する「知事公舎のあり方検討委員会」は昨年10月、「住宅用地としては適さない。広く県民のために活用すべきだ」と知事に答申した。ところが、県は公舎を「副知事公舎」として利用する方針を決め、答申を無視。一方、県有施設が不正使用されたとして、市民団体が知事に公舎改修費の返還を求める住民監査を請求中だが、さらに批判が強まりそうだ。(三品貴志)
大沢知事は2月15日の記者会見で、知事公舎の活用法について「1日も早く、あり方検討委の結論に沿ってやるよう(担当課に)指示している」と強調。答申から3カ月以上経過しているのにもかかわらず、具体策や結論を得る時期について明言しなかった。
その後、県は、池本武広副知事が春に知事公舎へ入居し、副知事公舎として暫定利用することを決めた。県管財課は、副知事入居の理由について「活用法を決めるまで公舎を使わないのはもったいない」と説明し、当面は答申に従わない構えだ。
池本副知事は現在、前橋市岩神町の県幹部公舎に入居中で、業務に支障は出ていない。引っ越し費用について「基本的には副知事の自己負担になる」(同課)としている。
県幹部によると、近隣の前橋市役所や市立図書館の駐車場として活用案が浮上しており、県が同市と水面下で交渉を始めているという。ただ、「具体的な話は進んでいない」(同課)のが現状で、知事公舎が答申を無視する形で今後、使用され続ける可能性が高まっている。
一方、市民団体「市民オンブズマン群馬」は2月、知人女性宿泊や複数回にわたる改修を県公舎管理規則違反として、知事に改修費など約2千万円の返還を求める住民監査を県監査委員に請求した。
同団体は請求の中で、公舎入居時、知事の自己負担額を超える光熱費が県費から支出されていたことを問題視し、「県費支出に合理的理由がない」と主張。これに対し、県は「入居時の取り決めに従って拠出した」として、規則違反を認めていない。
さらに、市民団体「真相を解明する会」が1月に知事宛てに出した公開質問書に対し、回答期限までに返答がなかったとして、同団体は「無視という知事の対応は遺憾だ」と反発を強めている。
高崎経済大学の増田正教授(政治学)は、県が知事公舎を副知事公舎として活用しようとしていることについて「『つっつかれたので帳尻を合わせた』というその場しのぎの感が強い」と指摘し、「長期的な戦略が見えてこない」と苦言を呈している。
【2012年3月20日産経新聞】
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驚くべきことに、大澤正明知事がラブホテル化させた知事公舎を再び副知事の池本武広氏に使わせるのだそうです。「県は池本副知事が、春に知事公舎へ入居し、副知事公舎として暫定利用することを決めた」というので、既に副知事は知事公舎に入居しているのかもしれません。でも、常識的に考えると、前の住民がラブホテル代わりに、しょっちゅう愛人と逢瀬を重ねていた宿舎に喜んで入居する人は相当なモノ好きでしょう。
もしも、前の入居者と同じ利用方法をしたいという場合でも、群馬県管財課と群馬県監査委員らと監査事務局がいずれも「問題ない」と御墨付きを出しているので、堂々とやれることになります。
■群馬県監査委員が市民オンブズマン群馬のメンバーらに送りつけて来た棄却通知は、18ページありますが、繰り返しの文章が多く、ページの割に内容の乏しいものです。これを読んだオンブズマンのメンバーらは、本当に情けなくなりました。なぜなら、こんな監査しかできない監査委員並びに監査事務局の存在そのものが税金の無駄遣いだからです。
現在、監査結果通知を整理中です。整理が付き次第、皆さまに報告します。
【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】