■昨日の午前10時半から前橋地裁の第21号法廷で開かれた大澤知事による知事公舎女性宿泊にかかる住民訴訟第2回口頭弁論で、開廷前に傍聴に来た市民オンブズマン群馬の会員のかたから、「今朝の東京新聞に次の記事が掲載されていた」との情報提供がありました。どうやら、当会の平成24年9月14日付のブログ情報を参考に、東京新聞の記者が群馬県の管財課長や前橋市の関係者に取材をしたものと思われます。

↑9月19日付の東京新聞朝刊群馬版。↑
**********2012年9月19日東京新聞群馬版
副知事公舎 県、前橋市と売却交渉
県が前橋市大手町の副知事公舎について、同市に売却する交渉をしていることが9月18日、関係者への取材で分かった。公舎は一時、大沢正明知事が利用し、女性と宿泊したのが問題化。現在は市民団体幹部が大沢知事を相手に公舎に関連して不要な支出をしたなどとして費用の返還を求める訴訟を前橋地裁に起こしており、県はこの段階で売却交渉を急ぐ理由を明確に説明する必要がある。 (菅原洋)
さらに、交渉には県が公舎を解体して市へ渡す内容を含む。公舎は約4年前に大沢知事が入居する際、約1190万円の改修工事をしたばかりで、結果的に支出を疑問視する指摘が出そうだ。
県によると、公舎は前橋市役所と市立図書館の東側に隣接する敷地面積約1300平方メートルに、鉄筋二階建て、延べ床面積約180平方メートルの建物がある。
1972年に建設され、歴代の副知事が入ってきた。大沢知事は近くの旧知事公舎(既に解体)を耐震不足から避け、副知事公舎に入居。その際に塀を高くし、門扉を自動開閉にするなどの改修工事をした。しかし、昨年7月に女性問題が発覚して大沢知事は退去。その後、池本武広副知事(当時)が一時入り、現在は空いている。
県と市によると、交渉は5月下旬、県が市に文書で提案。その後に交渉を重ね、今月上旬に市が更地になった後に購入する方針を文書で県へ示した。売却の時期や価格は未定。
市管財課は「裁判の動向もみる必要があるが、図書館や本庁舎の駐車場が不足気味のため、購入したい」としている。
一方、県管財課によると、訴訟の代理人弁護士に相談したが、裁判中でも売却に問題はないとの見解を示しているという。
県は「大沢知事が公舎に入居した当時は危機管理上の必要性があったが、その後に体制が整備され、公舎に常駐する理由がなくなった。有識者の意見も踏まえ、場所は利用価値が高く、広く県民のために活用するべきだと判断した」と説明している。
**********
■当会の事務局長が代表を務めている市民オンブズマン群馬では、平成24年9月12日付で被告群馬県知事から原告のオンブズマン会員2名に送られてきた準備書面(1)の5ページ目で、「(オ) なお、知事は平成23年7月末に本件公舎を退去した。その後、本件公舎は平成24年4月1日から同年7月31日まで副知事公舎として利用されていたが、現在は利用されていない。但し、今般前橋市から、本件公舎の敷地を隣接する市立図書館の駐車場として利用するために、更地での譲渡を早期に受けたいと要望されており、群馬県もこれに応じる予定である」という記載に注目し、群馬県の管財課が、大澤知事のハレンチ知事公舎(管財課では「大手町1号公舎」と呼ぶ)証拠隠滅を図ろうとしていた矢先に、渡りに船で、前橋市から土地購入のオファーが群馬県にあったということで、随分、タイミングがいいときに、前橋市から声がかかったものだと思い、9月19日の前橋地裁での第2回口頭弁論のあと、事実関係をチェックしようと考えていたところでした。
東京新聞の記事は、まさにそうした絶好のタイミングで掲載されました。
■皆さんはもうお気付きでしょうか。群馬県の管財課がオンブズマン会員の原告らによこした準備書面(1)の記載内容と、東京新聞の取材による群馬県と前橋市の対応内容との間に食い違いあることを・・・・。
<被告準備書面(1)>
(オ) なお、知事は平成23年7月末に本件公舎を退去した。その後、本件公舎は平成24年4月1日から同年7月31日まで副知事公舎として利用されていたが、現在は利用されていない。但し、今般前橋市から、本件公舎の敷地を隣接する市立図書館の駐車場として利用するために、更地での譲渡を早期に受けたいと要望されており、群馬県もこれに応じる予定である。
<東京新聞>
1972年に建設され、歴代の副知事が入ってきた。大沢知事は近くの旧知事公舎(既に解体)を耐震不足から避け、副知事公舎に入居。その際に塀を高くし、門扉を自動開閉にするなどの改修工事をした。しかし、昨年7月に女性問題が発覚して大沢知事は退去。その後、池本武広副知事(当時)が一時入り、現在は空いている。
県と市によると、交渉は5月下旬、県が市に文書で提案。その後に交渉を重ね、今月上旬に市が更地になった後に購入する方針を文書で県へ示した。売却の時期や価格は未定。
■被告の群馬県知事・大澤正明、実際には県庁総務部管財課は、オンブズマンの会員2名に対して、住民訴訟の準備書面では、あたかも、前橋市からぜひ市立図書館に隣接する大手町1号公舎=知事公舎を更地して譲渡してほしいと要望されているので、しかたがないから群馬県として、応じてやるか、という書き方をして、知事公舎の建物はもちろん、施設そのものをぶっ壊して、目的外使用の痕跡を消し去る為に、3千万円近く公金を投入して、妾宅化した知事公舎の証拠隠滅を図ろうとしているのです。
東京新聞の記事によれば、この売却交渉を持ちかけたのは、群馬県のほうからであり、前橋市は、寝耳に水の話であって、その後、前橋市は庁内で協議を重ねて、更地にすれば、購入しても良いという返事を出した、というのが実際の話の流れのようです。
■東京新聞の記事をよく読むと、もうひとつ、重大な事実に気が付きます。これは、あまりにも群馬県の総務部管財課の本心が見え見えなので、呆れるどころか、笑えてしまうほどです。
被告の群馬県の準備書面にもあるように、平成23年7月31日を持って、知事・大澤正明は、同年7月13日発売の週刊新潮の衝撃のスクープ記事で動揺し、そそくさと知事公舎から退去しました。その後、例によって、第3者委員会とやらに諮問して、妾宅化した大手町1号公舎=知事公舎も不要だから解体もやむなし、という結論を出したりしましたが、オンブズマンの会員らによって住民監査から住民訴訟を提起されたことから、性急にぶっ壊すことはためらわれたのか、しばらく無人のまま管理していましたが、平成24年4月1日~7月31日までの4ヶ月間、池本武弘という副知事(当時)が一時的に入居した経緯が判明しました。
一方、東京新聞の取材記事によれば、群馬県が前橋市に、知事公舎の買取りを打診したのは、平成24年の5月下旬とされています。その後、前橋市で買い取るかどうかを庁内で協議をして、4ヵ月後の9月上旬に購入する方針を文書で群馬県に示したとあります。
つまり、知事の大沢が妾宅化した大手町1号公舎は、知事・大澤が退去して8ヶ月間空き家状態になっていましたが、なぜか平成24年4月に副知事が入居して僅か1ヵ月半しか経過しない時点で、群馬県総務部管財課は、公舎を売り払うという打診を前橋市に持ちかけていたことになります。通常、こんなことはありえない話です。
■たとえば安中市の安中高校は、2008年に安中実業高校(旧・蚕糸高校)と統合し安中総合学園高校(開校は2006年4月)となりましたが、安中高校が生徒募集を停止したのは2006年春であり、2008年3月をもって閉校しました。この時、安中市の岡田市長は、市長就任後まもなく2007年8月28日付で跡地取得の以降を群馬県に表明していましたが、正式に買い取る旨の文書を安中市長が県に提出したのは、2008年11月27日でした。
このように、安中高校の場合には、統廃合計画により、あらかじめ廃校となる高校跡地の処分について、事前に地元自治体などに買い取りの意思を打診することはあるようです。
実際にも、平成23年8月30日の上毛新聞記事によれば、「県知事公舎(前橋市大手町)の存廃を検討する有識者を交えた検討委員会(座長・吉永国光東和銀行頭取)は8月29日、県庁で初会合を開き、公舎を前橋市内に置く必要性を認める一方、「現公舎は官庁街に立地し、利用価値が高く、広く活用すべきだ」との認識で一致。事実上、現公舎を廃止し、民間賃貸住宅や職員公舎などで対応する方針が固まった。」という内容の記事を掲載したことがあります。
それがなぜ、解体撤去、更地化という方針に変わったのか。住民訴訟で、群馬県は、そのことを説明する義務が有りますが、準備書面では、前橋市から買取の要望があった、ということにして、真相を隠そうとしているため、説明責任をきちんと果たすつもりのないことがわかります。
■しかも群馬県は、今年の4月1日に副知事を大手町1号公舎=知事公舎に入居させておきながら、オンブズマン幹部らによる知事公舎の妾宅化の公費の無駄遣いに関する住民監査請求に対して監査委員に5月1日棄却させたため、オンブズマンらが30日以内に住民訴訟を提起することが想定される最中の5月下旬に、早くも知事公舎の解体と更地化を前提として、前橋市に跡地の買取りを打診していたのでした、このことは、重大な意味をもつ行為と言えます。
市民オンブズマン群馬の幹部らは、この群馬県総務部管財課の不可解な行動を解明する為に、9月19日(水)の午前10時半からの第2回口頭弁論が終わった後、さっそく、群馬県庁2階の県民センターの情報開示窓口で、裁判で対峙したばかりの管財課職員を呼び出し、昨年7月31日に大澤知事が知事公舎を退去してから現在に至るまでの、知事公舎にかかる経費や利用、処分等に関する情報開示請求を行いました。

↑前橋市役所に併設されている市議会の前から見た群馬県庁。6階に秘書課、11階に管財課がある。↑
さらに、その足で、前橋市役所を訪れ、知事公舎の買取リ交渉に関する群馬県と交わした一切の情報開示請求を行いました。

■この買取問題について、本日の上毛新聞が次のように報じています。どうやら、知事公舎の証拠隠滅をカモフラージュするために、群馬県は、前橋市との間で県庁や市役所周辺の互いの所有地が入り組んでいるから、として、土地の有効活用を図るため土地の交換分合について全体的に協議をするというストーリーをでっち上げて、知事公舎を解体撤去して更地化するという作戦を編み出したようです。
**********上毛新聞2012年9月20日(木) PM 02:00
旧知事公舎、前橋市に売却検討
前橋市大手町の副知事公舎(旧知事公舎)について、県が前橋市に売却する方向で検討していることが分かった。公舎をめぐっては、大沢正明知事が公舎に女性を泊めたのは目的外使用として、市民オンブズマン群馬が起こした民事訴訟が係争中で、県は前橋地裁が公舎の取り壊しを認めれば、更地にして市に売却する方針。
現公舎は、昨年10月に有識者らの検討委員会が廃止して跡地を利活用すべきと大沢知事に答申。県は、池本武広副知事(当時)が入居する公舎として使用していたが、池本氏が7月末で退任して以降、使われていない。
県庁や市役所周辺には県有地と市有地が混在していることから、県と市は土地の有効活用を図るため、土地の交換や購入について協議しており、市の公舎取得もその一環という。
**********
【ひらく会情報部・知事公舎女性宿泊問題取材班】

↑9月19日付の東京新聞朝刊群馬版。↑
**********2012年9月19日東京新聞群馬版
副知事公舎 県、前橋市と売却交渉
県が前橋市大手町の副知事公舎について、同市に売却する交渉をしていることが9月18日、関係者への取材で分かった。公舎は一時、大沢正明知事が利用し、女性と宿泊したのが問題化。現在は市民団体幹部が大沢知事を相手に公舎に関連して不要な支出をしたなどとして費用の返還を求める訴訟を前橋地裁に起こしており、県はこの段階で売却交渉を急ぐ理由を明確に説明する必要がある。 (菅原洋)
さらに、交渉には県が公舎を解体して市へ渡す内容を含む。公舎は約4年前に大沢知事が入居する際、約1190万円の改修工事をしたばかりで、結果的に支出を疑問視する指摘が出そうだ。
県によると、公舎は前橋市役所と市立図書館の東側に隣接する敷地面積約1300平方メートルに、鉄筋二階建て、延べ床面積約180平方メートルの建物がある。
1972年に建設され、歴代の副知事が入ってきた。大沢知事は近くの旧知事公舎(既に解体)を耐震不足から避け、副知事公舎に入居。その際に塀を高くし、門扉を自動開閉にするなどの改修工事をした。しかし、昨年7月に女性問題が発覚して大沢知事は退去。その後、池本武広副知事(当時)が一時入り、現在は空いている。
県と市によると、交渉は5月下旬、県が市に文書で提案。その後に交渉を重ね、今月上旬に市が更地になった後に購入する方針を文書で県へ示した。売却の時期や価格は未定。
市管財課は「裁判の動向もみる必要があるが、図書館や本庁舎の駐車場が不足気味のため、購入したい」としている。
一方、県管財課によると、訴訟の代理人弁護士に相談したが、裁判中でも売却に問題はないとの見解を示しているという。
県は「大沢知事が公舎に入居した当時は危機管理上の必要性があったが、その後に体制が整備され、公舎に常駐する理由がなくなった。有識者の意見も踏まえ、場所は利用価値が高く、広く県民のために活用するべきだと判断した」と説明している。
**********
■当会の事務局長が代表を務めている市民オンブズマン群馬では、平成24年9月12日付で被告群馬県知事から原告のオンブズマン会員2名に送られてきた準備書面(1)の5ページ目で、「(オ) なお、知事は平成23年7月末に本件公舎を退去した。その後、本件公舎は平成24年4月1日から同年7月31日まで副知事公舎として利用されていたが、現在は利用されていない。但し、今般前橋市から、本件公舎の敷地を隣接する市立図書館の駐車場として利用するために、更地での譲渡を早期に受けたいと要望されており、群馬県もこれに応じる予定である」という記載に注目し、群馬県の管財課が、大澤知事のハレンチ知事公舎(管財課では「大手町1号公舎」と呼ぶ)証拠隠滅を図ろうとしていた矢先に、渡りに船で、前橋市から土地購入のオファーが群馬県にあったということで、随分、タイミングがいいときに、前橋市から声がかかったものだと思い、9月19日の前橋地裁での第2回口頭弁論のあと、事実関係をチェックしようと考えていたところでした。
東京新聞の記事は、まさにそうした絶好のタイミングで掲載されました。
■皆さんはもうお気付きでしょうか。群馬県の管財課がオンブズマン会員の原告らによこした準備書面(1)の記載内容と、東京新聞の取材による群馬県と前橋市の対応内容との間に食い違いあることを・・・・。
<被告準備書面(1)>
(オ) なお、知事は平成23年7月末に本件公舎を退去した。その後、本件公舎は平成24年4月1日から同年7月31日まで副知事公舎として利用されていたが、現在は利用されていない。但し、今般前橋市から、本件公舎の敷地を隣接する市立図書館の駐車場として利用するために、更地での譲渡を早期に受けたいと要望されており、群馬県もこれに応じる予定である。
<東京新聞>
1972年に建設され、歴代の副知事が入ってきた。大沢知事は近くの旧知事公舎(既に解体)を耐震不足から避け、副知事公舎に入居。その際に塀を高くし、門扉を自動開閉にするなどの改修工事をした。しかし、昨年7月に女性問題が発覚して大沢知事は退去。その後、池本武広副知事(当時)が一時入り、現在は空いている。
県と市によると、交渉は5月下旬、県が市に文書で提案。その後に交渉を重ね、今月上旬に市が更地になった後に購入する方針を文書で県へ示した。売却の時期や価格は未定。
■被告の群馬県知事・大澤正明、実際には県庁総務部管財課は、オンブズマンの会員2名に対して、住民訴訟の準備書面では、あたかも、前橋市からぜひ市立図書館に隣接する大手町1号公舎=知事公舎を更地して譲渡してほしいと要望されているので、しかたがないから群馬県として、応じてやるか、という書き方をして、知事公舎の建物はもちろん、施設そのものをぶっ壊して、目的外使用の痕跡を消し去る為に、3千万円近く公金を投入して、妾宅化した知事公舎の証拠隠滅を図ろうとしているのです。
東京新聞の記事によれば、この売却交渉を持ちかけたのは、群馬県のほうからであり、前橋市は、寝耳に水の話であって、その後、前橋市は庁内で協議を重ねて、更地にすれば、購入しても良いという返事を出した、というのが実際の話の流れのようです。
■東京新聞の記事をよく読むと、もうひとつ、重大な事実に気が付きます。これは、あまりにも群馬県の総務部管財課の本心が見え見えなので、呆れるどころか、笑えてしまうほどです。
被告の群馬県の準備書面にもあるように、平成23年7月31日を持って、知事・大澤正明は、同年7月13日発売の週刊新潮の衝撃のスクープ記事で動揺し、そそくさと知事公舎から退去しました。その後、例によって、第3者委員会とやらに諮問して、妾宅化した大手町1号公舎=知事公舎も不要だから解体もやむなし、という結論を出したりしましたが、オンブズマンの会員らによって住民監査から住民訴訟を提起されたことから、性急にぶっ壊すことはためらわれたのか、しばらく無人のまま管理していましたが、平成24年4月1日~7月31日までの4ヶ月間、池本武弘という副知事(当時)が一時的に入居した経緯が判明しました。
一方、東京新聞の取材記事によれば、群馬県が前橋市に、知事公舎の買取りを打診したのは、平成24年の5月下旬とされています。その後、前橋市で買い取るかどうかを庁内で協議をして、4ヵ月後の9月上旬に購入する方針を文書で群馬県に示したとあります。
つまり、知事の大沢が妾宅化した大手町1号公舎は、知事・大澤が退去して8ヶ月間空き家状態になっていましたが、なぜか平成24年4月に副知事が入居して僅か1ヵ月半しか経過しない時点で、群馬県総務部管財課は、公舎を売り払うという打診を前橋市に持ちかけていたことになります。通常、こんなことはありえない話です。
■たとえば安中市の安中高校は、2008年に安中実業高校(旧・蚕糸高校)と統合し安中総合学園高校(開校は2006年4月)となりましたが、安中高校が生徒募集を停止したのは2006年春であり、2008年3月をもって閉校しました。この時、安中市の岡田市長は、市長就任後まもなく2007年8月28日付で跡地取得の以降を群馬県に表明していましたが、正式に買い取る旨の文書を安中市長が県に提出したのは、2008年11月27日でした。
このように、安中高校の場合には、統廃合計画により、あらかじめ廃校となる高校跡地の処分について、事前に地元自治体などに買い取りの意思を打診することはあるようです。
実際にも、平成23年8月30日の上毛新聞記事によれば、「県知事公舎(前橋市大手町)の存廃を検討する有識者を交えた検討委員会(座長・吉永国光東和銀行頭取)は8月29日、県庁で初会合を開き、公舎を前橋市内に置く必要性を認める一方、「現公舎は官庁街に立地し、利用価値が高く、広く活用すべきだ」との認識で一致。事実上、現公舎を廃止し、民間賃貸住宅や職員公舎などで対応する方針が固まった。」という内容の記事を掲載したことがあります。
それがなぜ、解体撤去、更地化という方針に変わったのか。住民訴訟で、群馬県は、そのことを説明する義務が有りますが、準備書面では、前橋市から買取の要望があった、ということにして、真相を隠そうとしているため、説明責任をきちんと果たすつもりのないことがわかります。
■しかも群馬県は、今年の4月1日に副知事を大手町1号公舎=知事公舎に入居させておきながら、オンブズマン幹部らによる知事公舎の妾宅化の公費の無駄遣いに関する住民監査請求に対して監査委員に5月1日棄却させたため、オンブズマンらが30日以内に住民訴訟を提起することが想定される最中の5月下旬に、早くも知事公舎の解体と更地化を前提として、前橋市に跡地の買取りを打診していたのでした、このことは、重大な意味をもつ行為と言えます。
市民オンブズマン群馬の幹部らは、この群馬県総務部管財課の不可解な行動を解明する為に、9月19日(水)の午前10時半からの第2回口頭弁論が終わった後、さっそく、群馬県庁2階の県民センターの情報開示窓口で、裁判で対峙したばかりの管財課職員を呼び出し、昨年7月31日に大澤知事が知事公舎を退去してから現在に至るまでの、知事公舎にかかる経費や利用、処分等に関する情報開示請求を行いました。

↑前橋市役所に併設されている市議会の前から見た群馬県庁。6階に秘書課、11階に管財課がある。↑
さらに、その足で、前橋市役所を訪れ、知事公舎の買取リ交渉に関する群馬県と交わした一切の情報開示請求を行いました。

■この買取問題について、本日の上毛新聞が次のように報じています。どうやら、知事公舎の証拠隠滅をカモフラージュするために、群馬県は、前橋市との間で県庁や市役所周辺の互いの所有地が入り組んでいるから、として、土地の有効活用を図るため土地の交換分合について全体的に協議をするというストーリーをでっち上げて、知事公舎を解体撤去して更地化するという作戦を編み出したようです。
**********上毛新聞2012年9月20日(木) PM 02:00
旧知事公舎、前橋市に売却検討
前橋市大手町の副知事公舎(旧知事公舎)について、県が前橋市に売却する方向で検討していることが分かった。公舎をめぐっては、大沢正明知事が公舎に女性を泊めたのは目的外使用として、市民オンブズマン群馬が起こした民事訴訟が係争中で、県は前橋地裁が公舎の取り壊しを認めれば、更地にして市に売却する方針。
現公舎は、昨年10月に有識者らの検討委員会が廃止して跡地を利活用すべきと大沢知事に答申。県は、池本武広副知事(当時)が入居する公舎として使用していたが、池本氏が7月末で退任して以降、使われていない。
県庁や市役所周辺には県有地と市有地が混在していることから、県と市は土地の有効活用を図るため、土地の交換や購入について協議しており、市の公舎取得もその一環という。
**********
【ひらく会情報部・知事公舎女性宿泊問題取材班】