市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

妾宅化公舎(=公営ラブホテル)を自らに提供した群馬県知事がオンブズマンの公開質問状にまたもや回答拒否

2012-12-18 21:08:00 | オンブズマン活動

■群馬県知事・大澤正明の知事公舎妾宅化を巡る住民氏訴訟の第4回口頭弁論は、いよいよ来週水曜日、12月26日の午前10時30分から前橋地裁で開かれますが、これまで群馬県管財課から開示された情報を吟味したり、裁判で被告の群馬県知事から提出された答弁書や準備書面における主張を分析したり、被告から提出された証拠資料を読めば読む程、いろいろな疑問が浮かび上がってきました。そこで、第4回口頭弁論に先立ち、原告の市民オンブズマン群馬のメンバーが、「大澤知事は知事公舎で本当に公務をしていたのか」、「大澤知事が知事公舎を公務で利用したり、改修したりする際に、秘書課はどのように関与していたのか」について、平成24年12月5日付で、群馬県知事に対して公開質問状(2)を提出していたところ、12月14日付でFAXによる回答が届きました。群馬県知事からの回答はまたもや「旧知事公舎住民訴訟が係争中のため、回答は差し控えさしていただきます。」という内容でした。

■市民オンブズマン群馬から群馬県知事宛に、12月5日、秘書課窓口を経由して提出された公開質問状は次の内容でした。

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                    2012年12月5日
群馬県知事 大澤正明様
                    市民オンブズマン群馬
                    代表 小川  賢
          公 開 質 問 状(2)
 貴職におかれましては、かつて知事公舎を舞台に群馬県行政に日夜取り組まれ、そのご精力に対して、群馬県民として敬意を表します。
 さて、現在、当会のメンバー2名が、知事公舎の目的外使用に伴う違法不当な公金の支出について前橋地裁で係争中ですが、その後、事実関係が判明してくるに連れて、我々市民オンブズマン群馬にとって、また、納税者である県民にとって、知事・大澤の今回の行為について、いろいろな疑問点が改めて浮き彫りになりました。平成24年11月22日付の公開質問状に加えて、次の質問があります。

質問9
 知事・大澤は平成23年7月13日(水)午後2時00分~25分にかけて、記者会見室において、副知事、企画部副部長を伴い、記者クラブ所属貴社等25人を前にした臨時記者会見で、記者から「その件であの記事の中の書かれ方でいうと女性のためだというようなニュアンスで書かれていましたが、実際はどのような事実経過でああいった改修を行ったかというのをお話していただければと思います」との質問に対して、「これは県議会でも何度も質問がありました。私が当初は自宅から通うというかたちだったのですが、(当時の)知事公舎は前知事さんがなかなか出なかったのです。1ヵ月くらい延長して入っていたのだと思います。茂原副知事を副知事にしましたので、茂原さんを入れられるように副知事公舎を見に行った時に、これではあまりにもひどいので改修しようということで改修したのです。私が入居するために改修したのではなく、別に風呂だけではないのですが、副知事用に改修したわけです。その後、(公共施設の)あり方検討委員会を設けて議論して、あれ(当時の知事公舎)は壊そうということになって、私は近くのマンションでもということでいろいろ議論した中で、マンションだと警備上いろいろ問題があるということで、マンションをやめて、茂原副知事が部長公舎に入りますと言ってくれました。そこで、私が(副知事)公舎に入ることになりました。それと台風9号が9月にきまして、その時、自宅から通っていたものですから、危機管理として必要だという思いもありまして、副知事公舎を知事公舎として当面活用しようという思いで利用してました。」と答えた。知事・大澤は「私が当初は自宅から通うというかたちだったのですが、(当時の)知事公舎は前知事さんがなかなか出なかったのです」と回答しているが、知事・大澤が自宅から通うかたちだったのは、前知事の小寺弘之が、なかなか旧知事公舎を退去しなかったので、知事公舎に入居したかったが、できなかったのでしばらく自宅から通うことにしたという意味か?そうであれば、知事・大澤は実際に自宅からマイカーで毎日、副知事公舎への入居まで県庁に自分で車を運転して朝晩通っていたということになるが、実際にそうなのか?

質問10
 前知事の小寺弘之は平成19年8月31日に旧知事公舎を退去し、平成19年8月3日に元・管財課課長だった高木勉副知事が副知事公舎を退去したはずだが、知事・大澤が、茂原副知事を知事公舎に入れられるように副知事公舎を見に行ったのは、いつだったのか?また、その際、知事・大澤に同行したのは誰だったのか?

質問11
 知事・大澤が副知事公舎を見に行った時に「これではあまりにもひどいので改修しよう」ということで、改修が決定したというが、改修を決定したのはいつだったのか?副知事公舎を見に行った時、その場で決定したのか?それとも、後日、決定したのか?改修を決定した後、管財課に誰がどのように指示を出したのか?当該決定に至る経過を示す協議議事録などの情報はあるのか?ちなみに、当会の情報開示請求にはこれらの情報は一切含まれて居ない。

質問12
 知事は「私が入居するために改修したのではなく、別に風呂だけではないのですが、副知事用に改修したわけです。」と言っているが、知事が入居届けを出したのは平成19年12月1日となっている。副知事用に改修したのは、風呂以外にはどのような改修工事があったのか?また、知事・大澤の入居が事実上決定したのは、知事・大澤が入居届けを出した以前のことだったと思われるが、いつだったのか?

質問13
 知事・大澤は「その後、(公共施設の)あり方検討委員会を設けて議論して、あれ(当時の知事公舎)は壊そうということになって、私は近くのマンションでもということでいろいろ議論した中で、マンションだと警備上いろいろ問題があるということで、マンションをやめて、茂原副知事が部長公舎に入りますと言ってくれました。」と、記者に回答しているが、公共施設のあり方検討委員会を設けて、旧知事公舎を壊そうということが議論で決定したのはいつか?また、その際の議論で、知事・大澤の使用する公舎はマンションでもいいのではないか、という議論がでたというが、なぜマンションだと警備上いろいろ問題があるということになったのか?また、検討委員会の誰がそのような意見を出したのか?その際の、あり方検討委員会のメンバーは誰だったのか?

質問14
 あり方検討委員会の議論を経て、茂原副知事が「マンション住まいをやめて部長公舎に入ります」と知事・大澤に言ったのはいつだったのか?

質問15
 知事・大澤は「そこで、私が(副知事)公舎に入ることになりました。それと台風9号が9月にきまして、その時、自宅から通っていたものですから、危機管理として必要だという思いもありまして、副知事公舎を知事公舎として当面活用しようという思いで利用してました。」と記者に回答しているが、茂原副知事が茂原副知事が部長公舎に入ったのはいつか?そして知事・大澤が副知事公舎に入るのを決心したのはいつか?

質問16
 台風9号が9月に来た時、知事・大澤は危機管理の観点から副知事公舎を知事公舎として当面の利活用しようという思いで利用を決意したとのことだが、このタイミングは、いつだったのか?また、あり方検討委員会で議論した警備上問題があるということから茂原副知事が自ら部長公舎に入り、代わりに知事・大澤が知事公舎に入るのを決めた時との整合性の観点から、両者のタイミングはほぼ同時期なのか?それとも、茂原副知事が部長公舎に入り、副知事公舎を知事・大澤に譲ることが決まったのが先立ったのか?それとも後だったのか?

質問17
 知事・大澤は平成23年7月13日(水)午後の記者会見で、記者からの「塀のかさ上げについては・・・。」という質問に対して、「塀のかさ上げは、私ではなくて管財課が・・・。」と答えている。塀のかさ上げは、利用者である知事・大澤の指示ではなく、管財課が勝手にやったというふうにも受け取れるが、もしそうであるならば、なぜ管財課は塀のかさ上げをおこなわなければならなかったのか?それは誰の指示だったのか?管財課長か?それとも秘書課長なのか?あるいは総務部長なのか?その法的根拠は何か?

質問18
 平成19年10月12日に、「大手町1号公舎(旧副知事公舎)雑工事」が「運営上、必要なため」として、平成19年10月10日着工、10月31日完成予定として、予定価格税込み26万2500円(税抜き25万円)のところ、決定価格税込み24万7800円(税抜き23万6000円)で㈱リフォームコバヤシが随意契約で受注した。雑工事の内容は、木戸調整、玄関握り玉、玄関シリンダー、勝手口鍵改修費、和室畳表が得、裏口木戸調整、玄関ロビーカーペット剥がし復旧、表札ヒノキ書き文字、表札カバーSUSとなっている。この時の表札ヒノキ書き文字は、誰の名前の文字だったのか?

質問19
 茂原副知事は平成23年7月13日(水)午後の記者会見で、記者から塀のかさ上げについて質問された知事・大澤が「塀のかさ上げは、私ではなくて管財課が・・・。」と回答に窮した際に、それを補う形で「私も言いましたが、管財課にお願いをして副知事と知事の警備は全然度合いが違うのだから、裏の前橋市立図書館からちょっと手をかければ乗り越えられるような、そんな塀では駄目だと管財課に検討を指示した覚えがあります。それから先ほどお話しがありましたが、私の女房もあそこ(副知事公舎)に入るつもりで、それこそ大掃除をしたりきれいにして、入ることにしていたのです。」と補足説明をした。茂原副知事が述べた「副知事と知事の警備はぜんぜん度合が違うのだから」という根拠として、副知事と知事との警備の基準というものは、具体的にどのように異なっているのか?分かり易く説明してくれるか?

質問20
 旧知事公舎の場合、毎年度、「知事公舎夜間巡回警備業務委託」として、「毎夜18:00~翌日6:00までの間に6回巡視とする(20、22、24、2、4、6時頃)」と言う条件で警備会社を対象に入札で選定して契約しており、平成19年度も平成19年4月1日~平成20年3月31日の予定で、予定価格241万0380円(税込み起案理由「知事公舎敷地内への浮上侵入、東南及びその他の事故を予防するため、夜間巡回方法による警備業務を行うものです。(昭和53年から実施)」として、指名通知を次の4社に出し、入札が平成19年3月27日の14:30に行なわれ、太平ビルサービス㈱ 5,840,000円(西新宿6-22-1スクエアタワー19階)、セコム上信越㈱ 1,998,000円(新潟市中央区新光町1-10)、㈱シムックス 5,100.000円(太田市植木野町300番地の1)深沢賢治、上毛資源㈱ 5,000,000円(前橋市高井町1-13-4)、東朋産業㈱ 4,392,000円(総社町桜ケ丘1225-2)代表取締役村田茂という札が入れられ、セコム上信越が落札しているが、知事・大澤が知事公舎として入居していた副知事公舎では、そのような夜間巡回警備業務委託契約はなぜか一切締結されていない。その理由はなにか?

質問21
 平成19年9月25日付で、「知事公舎非常通信装置補修業務委託契約解除について(解除通知)」が、「知事の交代に合わせ、知事公舎のセキュリティーについて検討したところ、非常用通報装置が不用となったため、補修業務委託契約も解除することとなった」とされた。この非常/火災通報装置保守料は、日本防災通信協会と電気通信共済会に対して、SPD-11D形が月額3200×12カ月=38400円、巡回指導費1900×12カ月=22800円、合計61200円+消費税3060円=64260円で契約していたが、なぜセキュリティーの検討の結果、知事が交代したことによって、非常用通報装置が不要になり、補修業務委託契約も解除することを決めたのか?歴代の知事によって知事公舎のセキュリティーが調整される理由は何か?

質問22
 茂原副知事は「私も言いましたが、管財課にお願いをして副知事と知事の警備は全然度合いが違うのだから、裏の前橋市立図書館からちょっと手をかければ乗り越えられるような、そんな塀では駄目だと管財課に検討を指示した覚えがあります。」と記者の質問に回答したが、ちょっと手をかければ乗り越えられるのでダメな塀というのは、地表から何メートルの高さの塀を指すのか?また、どのような形状、形式、材料等により、その条件が決められるのか?

質問23
 茂原副知事は管財課に検討を指示したというが、当会で情報開示を受けた資料にはそのような指示書は見当たらない。茂原副知事が管財課に検討を指示した経緯を示す指示書等の文書の内容はどのようなものだったのか?

質問24
 茂原副知事は「それから先ほどお話しがありましたが、私の女房もあそこ(副知事公舎)に入るつもりで、それこそ大掃除をしたりきれいにして、入ることにしていたのです。」と記者に対して、補足説明をした。これに関連して、高木勉副知事が退去した6日後、平成19年8月9日付で、軽易工事決議書として「副知事公舎内装修繕工事」が同8月13日着工、同17日完成予定で、予定価格税込み5万6700円(税抜き5万4000円)のところ、決定価格税込み5万5650円(税抜き5万3000円)で前橋市野中町390㈱リフォームコバヤシが随意契約で受注した。この工事の内容は、敷居張り替え(2階8畳和室)、室内クリーニング(181.37㎡、6DK、冷蔵庫クリーニング、エアコン清掃)となっているが、茂原副知事の夫人が、入居を前提に、それこそ大掃除をしたりきれいにしたのはいつだったのか?業者が室内クリーニングをスル前だったのか、それとも後だったのか?なぜ、茂原副知事の夫人と、専門業者のリフォームコバヤシで複数回、副知事公舎を大掃除する必要があったのか?

質問25
 知事・大澤は平成23年7月13日(水)午後の記者会見で、記者の「念のためなのですが、副知事は入居されていたのですよね。」との質問に対して、「はい。何回か。」と回答し、記者の再度の「それは、期間的には、ちゃんと記録も残っているということでよろしいのですね。」という質問に対して「はい。」と答えている。ついては、副知事が何回入居したのか、それぞれいつからいつまで入居したのか?また、そのちゃんと残っているという記録は誰が保管しているのか?その記録の内容はどのようなものか?

質問26
 知事・大澤は、平成23年7月13日発売の週刊誌に掲載された知人女性宿泊問題に関する報道記事の内容について否定しており、善後策を弁護士と協議している旨、記者会見の場でも表明しているが、未だにしかるべき対応をしていない。ということは、週刊誌の記事に間違いがないということになり、当会のメンバーらが公舎の目的外使用という理由で監査請求から住民訴訟を提起していることに対して、反論ができないはずである。にもかかわらず群馬県知事として知事・大澤の肩を持つのはなぜか?

 なお、本質問状は貴職に提出する際に記者会見で明らかにし、また貴職のご回答を得た上で、あるいは得られなかったときに、再度記者会見で回答の有無及び内容を明らかにしてまいりたいと考えます。同時にその経過を含めて当市民オンブズマン群馬のホームページ上でも明らかにし広く群馬県民に広報してまいる所存です。つきましては、平成24年12月14日(金)限り、下記に郵送又はFAXにてご回答いただきますよう、お願い申し上げます。
          記
市民オンブズマン群馬  事務局長 鈴木 庸
〒371-0801 群馬県前橋市文京町1-15-10
電話 027-224-8567 FAX 027-224-6624
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■これに対して、群馬県知事がよこした回答書は冒頭で報告したとおり、今回もたった1行で、“回答拒否をする”という内容でした

 オンブズマンではこの回答を踏まえて、現在、準備書面(5)を作成中です。来週26日の第4回口頭弁論にご注目ください。お時間のあるかたはぜひ傍聴にいらっしゃってください。

【市民オンブズマン群馬事務局からの連絡】

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