市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

アカハラと寮生死亡に揺れる群馬高専・・・寮生連続不審死関連でオンブズに8.2開示された文書(その2)

2016-08-05 23:22:00 | 群馬高専アカハラ問題
■それでは、続いて3件目の事件に関する開示情報を見てみましょう。


夏草が生い茂る管理棟前の植え込み。

*****3件目の寮生死亡事件に係る最終報告書*****PDF ⇒ 201608022qnjp2144.pdf
【注:3件目の事件については、第1報が1月15日で、第2報がその後出されて、結局最終報として3月24日に発出した文書がこれ。】
<P1>
                               様式2
                         (第二報以降様式)
                    報告日時 平成28年3月24日(木)
                    高専番号 13
                    高 専 名 群馬工業高等専門学校
         事件・事故等発生状況報告書【最終報】
1 件名及び第一報報告日
 件名:学生の失踪について    (第一報報告日:平成28年1月15日)
2 発生日時
 平成28年1月13日 10:30頃(1コマ目終丁後)
3 発生場所
 学生寮
4 当事者について
(1)学年・学科・氏名・性別・通学形態・部活動等
 電子情報工学科 4年 ■■■■■■■■■■■■■ 男子
 寮生 部活動なし■■■■■■■■■■■■■■■■■■
(2)「こころとからだの健康調査」判定結果
 11月実施結果■■■■
(3)学生相談室等の利用歴
 利用歴なし
(4)発生までの様子、学習状況、生活態度等
 ・■■■は1月6日~13日まで教育的休寮期間であった。(第3四半期に42時間の欠課時間があったため)【注:20時間以上欠課すると教育的休寮措置。】
 ・上記期間は■■■■■■■■■■の自宅から保護者の運転する車や電車で通学していた。【注:当然のことながら、寮の利用については、通学定期との兼ね合いで費用面で選択検討されることが多い。県内では館林市からの通学が東武と両毛線の乗り継ぎで極めて不便だという。】
 ・13日夜から入寮する予定であった。
 ・成績は■■■■■■■■■■■■■■■【注:成績はかなり良かったということである。妬みなどによるいじめが懸念されるが、学校側は否定的見解のようす。】
 ・本人が失踪した事について、両親には思い当たることはないとのこと。
  (14日夜にお聞きした。)
 ・同じ実験実習のグループ等の電子情報工学4年の学生も、思い当たることはないとのこと。(高崎警察署の事情聴取の結果)

5 事件事故等(自殺等)発生の状況
(1)経緯

<P2>
1月14日(木)
16:00頃
 機械工学科4年の寮生がクラスメイトから得た情報として■■■■が昨日から所在不明となっている旨を事務室に伝えに来た。事務室から寮務主事及び情報工学科4年担任へ連絡した。
17:00頃
 寮務主事か父親に連絡し、以下の状況説明をした。
 ・昨日の1コマ目授業受講後から不明である。
 ・■■■■の自転車がない。
 ・南寮玄関の外に■■■■の荷物が2つ置いてあった。(荷物の発見は16:45頃)【注:やはり、本人が13日の午前10時30分に失踪してから30時間も本人の荷物が寮の玄関先に置いてあるのを誰も気にも留めなかったというのが非常に不思議である。保護者にとっても初期対応が遅れたことは非常に忸怩たる思いに違いない。この原因として、授業が8時50分から始まるので、荷物2個(鞄2つ)を玄関前に放り出したまま、直接授業に向かったという見方がされている。おそらく自宅から母親が車で送ってきたと思われるが、駐車場で荷物を子どもに持たせて別れるはずがないと思われ、一緒に寮の玄関前まできたはず。昨年7月以降、寮事務員が休寮措置の寮生に部屋の鍵を渡す時刻をそれ以前の午前8時半から午後5時に変更したというが、なるべく寮の玄関に近い場所に置くのが普通だと思われる。誰かがわざと玄関の防犯カメラに映らない場所に移動させたのだろうか。一方、15日の10時15分に南寮玄関の防犯カメラの映像を確認したら、本人や家人は映っていなかったという。】
18:55頃
 保護者から置いてある荷物の中に携帯電話があるか確認してほしいとの依頼があった。
 確認後、ない旨を連絡し、■■■■失踪の件を警察に連絡するよう伝えた。
19:50頃
 保護者から高崎警察署に行方不明となっていることを届け出たとの連絡を受けた。
20:00頃
 高崎警察署員2名が寮事務室に捜索に来た。(保護者も同行。さらに10分後に高崎警察署員が2名増員で来校した。)
 以下の事を学校側、保護者、高崎警察署員で確認した
 ・1月13日の授業は2コマ目から欠席(授業の出欠から確認した)
 ・1月13日夜の寮点呼の際に点呼担当の学生(3年)が、他の4年生が■■■■が居室で寝ているのを起こそうとしていた状況から■■■■が寝ているものと思い込み(記憶は曖昧であり、当該学生が直接■■■■を確認してはいないとのこと)このことを舎監に報告したため、この時点では■■■■は寮居室に居るものと誤認されていた。(4年生も同様の誤認をし、報告はなかった)【注:このときは、失踪した寮生の鞄が寮玄関前に放置されており、リュックは教室に存置されたままだったうえに、本人の居室のカギを預かっているはずの寮事務員が手元に残っているカギを見て何も異変に気付かず、上に報告も上げなかったというのが信じられないことである。やはり、何か失踪学生に対する特殊な対応というものが寮関係者にあったのではないか、という疑念が残る。】
 ・部活は未加入■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ・友人から■■■■のLINE書き込みに関する情報提供があった。
  本人が「ことひらやま 楽しかった」~等の書き込みしていた。
  (プロフィールに関する更新で、日時が表示されず書き込み目時は不明)
 ・預金の引き出しの確認 郵貯通帳から13日以降の引落なし。
 ・校内で見当たらない■■■■の自転車の番号は■■■■
  (寮所属を示すオレンジのシールが貼ってある)
 ・PCが寮の玄関前に置かれた鞄のなかに見つかったが、パスワードがかかっていたため内容は確認できなかった。

20:25頃
 保護者が寮居室の確認を行った。さらに4J教室を高崎警察署員と母親が確認したところ、本人のリュックが机に架かっていたが、中に残された(13日朝に母親が作った)弁当は食べられた形跡はなかった。【注:南寮玄関前に30時間放置されていた本人の鞄2つといい、36時間もの間4J教室に放置されていた本人のリュックといい、なぜ誰も気が付かなかったのか、非常に理解しがたい。】
21:55頃
 寮事務室で保護者が捜索願を書き、高崎警察署員に手渡した。
22:20頃
 寮入口にあった鞄2つと、教室にあったリュックは保護者に渡した。

<P3>
 保護者及び高崎警察署員が帰った。
22:40頃
 (保護者の了承を得て)寮務主事から南寮1、2階寮生に■■■■が行方不明となっていることを伝え、情報提供の依頼をした。また、電子情報工学4年担任からメールで同クラス学生に対して同様な説明をし、情報提供を依頼した。

1月15日(金)
 9:30頃
 高崎警察署警備課署員2名が来校し、昨日の捜査状況の報告を受けた。
 ・高崎・井野駅等では自転車を発見できていない。
 ・新前橋駅を捜査する。
10:15頃
 寮事務室で南寮玄関の防犯カメラの確認を行った。
 (寮防犯カメラに当該学生と思われる映像は記録されておらず、当目は寮には立ち入っていないと思われる。)
 その後、職員で西湖周辺及びプール等を捜索した。
13:50頃
 高崎警察署から(確認は取れていないが)高崎市内で■■■■と思われる遺体が発見された旨の連絡があった。
15:10頃
 高崎警察署生活安全課署員2名が来校
 13日1コマ目授業の本人の様子が分かる学生とプロジェクト実験グループ学生から聞き取りを行った。内容は、普段の様子、実験の様子、変なことはなかったか、修学旅行の様子等であった。しかし、特段変わった様子はないとのことであった。
 また、寮居室の寮居室の確認を行い、ノート1冊、実験報告書を持っていった。
18:52頃
 高崎警察署刑事一課署員2名、保護者と兄弟が寮に来られ、本人の居室を確認し写真を撮ってから帰られた。保護者からは荷物は後で引き取る旨の連絡があった。
19:30頃
 校長、三主事、電子情報工学科4年担任、部長、二課長で教員への周知について協議した。
 電子情報工学科4年の■■■が13日1コマ目の出席後、行方不明となっていること、同じ実験実習を受けていた電子情報工学科4年の学生4名に高崎警察署員が事情聴取したこと、学生も思い当たることがないこと、現在も捜査中であり、それ以上のことは分かっていないという現状を、メールで周知することとした。
21:15頃
 教員に上記のメールを送信した。

1月16日(土)
 8:30頃
 高崎警察署警備一課から本校警備員に以下の連絡があった。
 ・1月14日(木)18:30前後から行方が分からない学生の件について、15日に発見された遺体が■■■■のものであることが確認され、同日中に遺体をご家族

<P4>
に引き渡した。
 上記について、本校警備員から連絡を受けた学生課職員が校長等に電話連絡を行った。
10:50頃
 ■■■■の父親から寮務主事へ通夜・告別式の日時の連絡があり、さらに告別式は家族葬で行いたいこと、親しい友人には連絡して欲しいこと、その他の学生・保護者への周知は急がないで欲しいとのことが伝えられた。
12:15頃
 高崎警察署警備一課から、特に事件性はないとの連絡があったので、総務課長から校長等へこの件を報告した。
15:00頃
 校長、教務主事、寮務主事、電子情報工学科4年担任及び学生課長で上記の件の教員への周知を協議し、教員向け、電子情報工学科4年クラス学生向け、4、5年寮生宛向けの通知文書を作成した。【注:このときの校長主催の協議で、アカハラで注目を浴びた学科長は出席しないということが決まったという。また、4、5年寮生宛向けの通知文書はこの後に示す通り学校側からオンブズマンに開示されたが、なぜか4J科生向けの通知書は開示資料の中に見当たらない。また、遺族から「その他の学生・保護者への周知は急がないでほしい」と学校側に要請があったにもかかわらず、学校側では、後に示す通り、1月21日付で、4J科生の保護者、寮生の保護者、5J科生の保護者、1~3J科生の保護者あての通知全てに、死亡した学生の氏名を掲載していたことが、強くうかがえる。学校側としては、いくら1月16日ごろに上毛新聞のおくやみ欄に本人の氏名が掲載されたからと言っても、本当に保護者の意向を尊重していたなら、この時点で死亡した学生の氏名は伏せておくべきではなかったか。】
 通夜等の参列者についても協議し、通夜出席は校長、寮務主事、電子情報工学科4年担任とした。
16:20頃
 上記の通知文書をメール等で送付した。

1月18日(月)
 9:10頃
 高崎警察署■■■から寮務主事に以下の連絡があった。
  ・本件について、事件性はありません。
  ・警察としての本件の係わりは完了となりました。

 9:30頃
 機構本部学務課に、学生失踪第一報を入れた本件について、1月16日(土)8:30頃に高崎警察署から連絡があり、学生の遺体が発見され本人確認が済んだこと、すでに遺体は保護者に引き渡されたこと、■■■■■■の上毛新聞おくやみ欄に13日死去と掲載されたことについて報告した。

1月21日(木)
13:20頃
 ■■■■■■の保護者が寮居室の荷物を引き取りに来た。

1月24日(日)
10:00~
 本件に関する保護者説明会を開催した(主として電子情報工学科4年生保護者対象)
 説明者:校長、三主事、電子情報工学科長、電子情報工学科4年担任
 出席者:電子情報工学科4年生15名の保護者、同3年生1名の保護者、寮生1名の保護者

13:30~
 本件に関する保護者説明会を開催した(主として寮生保護者対象)

<P5>
 説明者:校長、三主事、電子情報工学科長、電子情報工学科4年担任
 出席者:寮生56名の保護者

1月26日(火)~2月4日(木)
16:15~18:00
 上記日時をかけて、電子情報工学科4年生(29名。うち3名欠席。欠席者は期末試験後実施予定)に対する学生相談室での面談を行った。また、寮生の4年生については、電子情報工学科会議室を利用し、寮務主事及び寮務主事補が面談を行った。さらに、■■■■と同じ寮建物(南寮)には4年生以外に3年生6名が利用していたため、同じく寮務主事・寮務主事補による面談を行った。【注:4J科生は入学時は40名在籍していたが、29名に激減した理由について、学校側では進路変更で、3年が終わった段階で高卒の資格を取って辞めて大学編入試験を受ける学生や留年するケースもかなり影響しているという説明であった。】

2月6日(土)
10:00~
 本件に関する保護者説明会を開催した(主として電子情報工学科5年生保護者対象)
 説明者:校長、三主事、電子情報工学科長、電子情報工学科5年及び4年担任出席者:電子情報工学科9名の保護者【注:この時、当会の代表も説明会に出席を試みたが、遺族ではないとして排除された。】

13:30~
 本件に関する保護者説明会を開催した(主として電子情報工学科1年~3年生保護者対象)
 説明者:校長、三主事、電子情報工学科長、電子情報工学科3年・4年担任、
     1年副担任、2年副担任
 出席者:電子情報工学科48名の保護者(3年生17名の保護者、2年生13名の保護者、1年生18名の保護者)

2月17日(水)
 本件について、クラス別のホームルームにおいて、担任から学生宛に、本校の学生が亡くなったことの報告を行い、黙祷を捧げた。
 また、保護者宛の文書をホームルームの際に担任から学生に渡し、保護者に渡すよう指示した。
 文書には、15日(金)に発見された遺体が行方不明となっていた本校学生であることが16日(土)に警察によって確認されたこと、警察によれば事件性はなく、ご家族からのお話を含め、原因として学校が把握できたものはない状況であること、また、(名前を明かさない点を含め)文書の内容も亡くなった学生の家族の意向を踏まえてのものであること、学生が不安を感じた場合は学生相談室を利用して欲しい旨を記載した。

(2)動機
 本件学生の失踪・死亡(自殺と思われる)について、家族・親しい学生・担任教員からの聴き取りによっても、まったく動機と思われるものは浮上しなかった。このため、動機については「不明」としか言いようがない。

(3)兆候・サイン等
 動機と同様、家族・親しい学生・担任教員から聴き取りによっても、まったく兆候・サイン

<P6>
等は見受けられなかったとのことであった。

6 当事者及び関係者への対応等
(1)当該学生への対応について
 当該学生は欠課時数が多いため本件直前に教育的休寮期間であったが、欠課時数が多い理由は朝が弱く、1コマ目が欠課となりがちなためであったが、その原因は不明であった。しかし、失踪後の保護者と高崎警察署との会話中、警察からの「朝が弱い理由は分かりますか?」との問いに、保護者から「低血圧でした」との回答があり、原因が判明した。ただし本人からの申し出はなく、それまで本校としては把握しておらず、特段の対応もなかった。【注:本人からの自己申告もなく、学校側としてはその時始めて本人の体質を知ったというが、朝が弱いという本人の特徴を把握しておきながら、その原因を本人なり保護者なりに質そうとしなかったのは問題だ。学生の健康管理面にずさんさが垣間見える。しかも、学生には健康診断をきちんとしているという。であれば、なぜそうした傾向を把握して対策措置がとれなかったのだろうか。】
 (体調不良や特別な用事等の申し出があれば、欠課とはしない措置を取る。)
 欠課時間が増え、教育的休寮となったことは運営委員会での報告を受けて学科会議でも報告され、学科教員間で情報を共有した。その時点で欠課時数は進級規定に抵触するほどの状況にはなく、教育的休寮によって改善が期待できるものと考えた。
 なお、教育的休寮期聞は、「家庭でのご指導が必要であろう」との観点からなされるものであるため、生活態度全般をご家庭から今一度学生のために指導願いたいと伝えており、その期間は本校からの指導はなかった。休寮終了後は通常の生活に戻ることとなるため、特に本人の意向を聞くようなことはしていない。(今年度に同じ理由で教育的休寮になった学生も同様に対応していた。)【注:このように学校側の釈明が多いのが気になるところ。教育的休寮措置は「家庭での指導が必要であろう」との観点から実施されるものだと学校側はいうが、休寮措置の理由とされた当該学生に「欠課が多かった」という具体的な事情について、学校側はきちんと保護者に連絡していたのだろうか?もし連絡していないまま休寮措置だけ保護者に通知をしていたとなると、明らかに学校側の管理責任の怠慢と言える。】
 また、本校の無断欠席の学生への対応及び寮又は保護者への連絡体制については、担任の業務として遅刻、欠課、欠席の目立つ学生についてはなるべく早めに保護者へ連絡してその原因を把握し、指導することとしていた。また、学生の変化に気づいた場合にも担任は保護者へ連絡を行うなど早めに対応することとしていた。その他寮では欠課時数を別途調べており、さらに学生の変化に気づいた場合は寮関係者へすみやかに連絡することしていた。【注:欠課とか遅刻とか、そのデータだけを把握するのではなく、なぜそのような結果を招いたのかについて、原因を特定するという対応が必要なのではないか。】
 また、教育的休寮終了の前日、4年生はTOEIC IPの校内試験があり、当該学生も普通に試験を受けており、特段変わった様子は見られなかった。(同時期に教育的休寮になった同級生が上記試験を欠席しており、むしろそちらの学生の動向を教員は気にかけていた。)

(2)6月に発生した同学年同学科学生の死亡との関連性について
 同じ実験実習のグループ等の電子情報工学4年の他の学生からも、両名について関連性があるとの情報はなかった。現時点で判明している関連性は、両者の部屋が隣であったことのみとなっている。【注:両者の部屋が隣同士で、同じ4J科生という共通性があるにもかかわらず、「関連性は隣同士であったことのみ」として「ノミ」を強調しているのが不自然に感じる。】

(3)教職員へのケアについて
 教職員に対しては、必要に応じてカウンセリングを受けることができる旨を通知した。

(4)保護者説明会及び保護者への通知文に対しての反応
 当該学生の所属していたクラスを対象とした説明会では、個別面談について学校側の対応のほか、■■■指導力に対する不満が表明された。
 また、残念なことではあるが他の学年の一部保護者から学校は重要な情報を出していないのではないかと指摘があった

7.学校としての再発防止策
 6月の学生失踪・死亡の件も今回の件も、当該学生からの悩みの相談はなく、いじめなどの事

<P7>
案も確認されておらず、「こころと体の健康調査」で希死念慮のリスクが高かったという結果が出ていたわけでもない。原因が不明であるために具体的な対策が見つからないのが現状である。

※正誤表:3ページ32行目 誤:学生4名 → 学生等4名【注:学校側によれば、他の学科の学生もいたということで、このような表現が正しいと判断したのだとか。しかし、その論理で言えば、正しくは「電子情報工学科等4年の学生4名に」とすべきなのでは。】

*****3件目の寮生死亡事件直後の4・5年寮生宛通知*****
                           平成28年1月16日
4・5年寮生の皆さん
                             寮務 主事
 誠に残念かつ悲しいことですが、本日(16日)午前、高崎警察署から、昨日、発見された遺体が、■■■■■■■■■■■■■■■■のものであることが確認された旨の連絡を受けました。
 事件性はないとのことですが、それ以上の情報は得られていません。遺体の発見場所についても高崎市内とだけ、聞いています。
 その後、御家族から連絡があり、通夜及び告別式の場所、日時を決めたので、4Jの全員及び寮生で親しかった学生には、伝えてほしいとのことでした。
通夜及び告別式の場所と日時は、下記のとおりです。また、御家族は、現時点では、そのことだけを伝えることを希望されていることをご理解ください。
                    記
通 夜 1月17日(日)17時~ 自宅
                   (住所は欄外のアドレスヘ問い合わせ願います)
告別式 1月19日(火)■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
            ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
            ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

________________________________________
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

*****3件目の寮生死亡事件後の4J科生保護者宛通知*****
群馬工業高等専門学校
 電子情報工学科4年の保護者の皆様へ

 保護者の皆様におかれては、日頃から学校運営にご理解、ご協力をいただいていることに感謝申し上げます。
 本校電子情報工学科4年■■■■■が亡くなったことについて、私どもが把握している内容をお話しするとともに、今後の学校としての対応についてご説朋したいと考えています。
 ついては、急なご連絡で恐縮ですが、そのための会を下記の通り開催しますので、ご参加くださいますようお願い申し上げます。
                   記
 日時 平成28年1月24日(日)午前10時~
 場所 4J教室(第三講義棟3-403)

                     平成28年1月21日
                     群馬工業高等専門学校長
                         西 尾 典 眞

*****3件目の寮生死亡事件後の寮生保護者宛通知*****
群馬工業高等専門学校
 寮生の保護者の皆様へ

 保護者の皆様におかれては、日頃から学校運営にご理解、ご協力をいただいていることに感謝申し上げます。
 寮生で電子情報工学科4年■■■■■が亡くなったことについて、私どもが把握している内容をお話しするとともに、今後の学校としての対応についてご説明したいと考えています。
 ついては、急なご連絡で恐縮ですが、そのための会を下記の通り開催しますので、ご参加くださいますようお願い申し上げまず。
 なお、電子情報工学科の学生の保護者の方については、同様な会を開催することを別途ご案内しています。ご都合を踏まえ、いずれかの会にご参加いただければと考えますが、もちろん双方にご出席いただくことも可能であることを申し添えます。
                    記
 日時 平成28年1月24日(日)、午後1時半~
 場所 電子情報工学科棟大講義室

                       平成28年1月21日
                       群馬工業高等専門学校長
                           西 尾 典 眞

*****3件目の寮生死亡事件後の5J科生保護者宛通知*****
群馬工業高等専門学校
 電子情報工学科5年の保護者の皆様へ

 保護者の皆様におかれては、日頃から学校運営にご理解、ご協力をいただいていることに感謝申し上げます。
 本校電子情報工学科4年■■■■■が亡くなったことについて、私どもが把握している内容をお話しするとともに、今後の学校としての対応について説明したいと考えています。
 ついては、急なご連絡で恐縮ですが、そのための会を下記の通り開催しますので、ご参加くださいますようお願い申し上げます。
 なお、ご家族のご意向を踏まえ、■■■が亡くなったことを、当初、電子情報工学科4年及び寮生のみにお知らせすることとし、葬儀は、1月19日(火)に行われています。皆様に対し、■■■が亡くなったことについてのご連絡が遅くなったことをご容赦ください。お子様についても推薦入試に伴う休講の関係から、学校からお伝えするのは来週になります。
 また、電子情報工学科4年保護者の方を対象に1月24日(日)午前10時から4J教室(第三講義棟3-403)において、同学科1~3年保護者の方を対象に1月30日(土)午後1時半から電子情報工学科棟大講義室において、同様な会を開催することとしています。下記日時でご都合がつかない場合、これらの会にご参加いただくことも可能であることを申し添えます。
                 記
  日時 平成28年1月30日・(土) 午前10時~
  場所 5J教室(第3講義棟3-201)

                      平成28年1月21日
                      群馬工業高等専門学校長
                          西 尾 典 眞

*****3件目の寮生死亡事件後の1~3J科生の保護者の皆様へ*****
群馬工業高等専門学校
 電子情報工学科1~3年の保護者の皆様へ

 保護者の皆様におかれては、日頃から学校運営にご理解、ご協力をいただいていることに感謝申し上げます。
 本校電子情報工学科4年■■■■■が亡くなられことについて、私どもが把握している内容をお話しするとともに、今後の学校としての対応について説明したいと考えています。
 ついては、急なご連絡で恐縮ですが、そのための会を下記の通り開催しますので、ご参加くださいますようお願い申し上げます。
 なお、ご家族のご意向を踏まえ、■■■が亡くなったことを、当初、電子情報工学科4年及び寮生のみにお知らせすることとし、葬儀は、1月19日(火)に行われています。皆梯に対し、■■■が亡くなったことについてのご連絡が遅くなったことをご容赦ください。お子様についても推薦入試に伴う休講の関係から、学校からお伝えするのは来週になります。
 また、電子情報工学科4年保護者の方を対象に1月24日(日)午前10時から4J教室(第三講義棟3- 403)において、同学科5年保護者の方を対象に1月30日(土)午前10時から5J教室(第3講義棟3-201)において、同様な会を開催することとしてぃます。下記日時でご都合がつかない場合、これらの会にご参加いただくことも可能であることを申し添えます。
                  記
 日時 平成28年1月30日(土) 午後1時半~
 場所 電子情報工学科棟大講義室

                       平成28年1月21日
                       群馬工業高等専門学校長
                           西 尾 典 眞

*****3件目の寮生死亡事件後の全寮生宛通知1*****
全寮生へ
   保護者説明会の実施について
                       2016.01.22
                     寮務主事J木村
 寮生だった電子情報工学科4年■■■■■の件で保護者の方に学校が把握している内容を話すとともに,今後の学校としての対応について説明する会を次の日程で開催することになり,保護者あて案内文を送付しました.
  日時 平成28年1月24日(日) 午後1時半~
  場所 電子情報工学科棟大講義室
 寮生が参加する必要はありませんが,承知置き願います.
                                以上

*****3件目の寮生死亡事件後の全寮生宛通知2*****
全寮生
          寮務主事からの連絡
                         2016.01.26
                      寮務主事 J木村
 この度,誠に残念かつ悲しいことがおきました.一緒に生活をしていた寮生の皆さんは,穏やかな心理状況になれない可能性も少なからずあると心配しています.
 そのため.同学年であった4年生は全員,個別面談を実施する予定です.また他の学年の寮生も希望があれば面談をいたしますので申し出てください.面談は他の教員や職員でもよいですし,学生相談室の利用も可能です(メールで予約可能:soudan@jim.gunma-ct.ac.jp).
 学年末試験も近づいて来ています.そちらに全力を注げる状態に1日も早くなってもらいたいと思います.
 なお,今回のことについては18日(月)に寮生対象に説明し,保護者向けの説明会も実施しました(24日(日)).
 18日の寮生対象説明会に参加できず説明を聞きたい寮生は寮務主事のところまで来てください.
                              以上
【注:この「18日の寮生対象説明会」について、報告書にはなぜか記載がない。】

*****3件目の寮生死亡事件後、4年以外のJ科生保護者宛説明会延期通知*****
電子情報工学科1~3年、5年の保護者の皆様

 急なご連絡で申し訳ありませんが、積雪による交通の混乱等も予想されることから、明日(1月30日(土))に予定していた学校からの説明のための会は、1週間延期し、2月6日(王)の開催とさせていただきます。時間、場所に変更はありません。
 なお、当初、ご案内を差し上げた時点から、学校として、新たに把握できたことはありません。また、他学科の学生やそめ保護者の方に対し、亡くなられた学生の名前をお伝えしてよいのかといった点等について、なお、ご家族のご意向を確認中のため、今週の時点では、電子情報工学科4年及び寮生以外の学生に対し、学校からの伝達は行えていないことを併せ、ご報告申し上げます。

                     平成28年1月29日

                     群馬工業高等専門学校長
                          西 尾 典 眞

*****3件目の寮生死亡事件後の3年南寮生宛通知*****
3年南寮生
        個別面談の実施について
                           2016.02.02
                        寮務主事 J木村
 南寮の3年生対象に個別面談を実施します面談スケジュールは表に示すとおりです。場所は電子情報工学科棟3階会議室です.
 都合が悪い場合は,別途時開を取りますので寮務主事まで連絡してください.

      学科部屋番号    氏名     日付  曜日 時間
      ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
      ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
      ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

*****3件目の寮生死亡事件後の4J科生保護者宛通知2*****
電子情報工学科4年保護者の皆様

 1月24日(日)は、急なご連絡にも関わらず、多くの方のご参加をたまわり、感謝申し上げます。
 会の場で、学校に対し、いくつかの点についてご要望、ご照会等があり、これらについては文書での回答をすることになったところです。
 つきましては、以下の通り回答申し上げます。

1 電子情報工学科4年を対象とする個別面談及び今後の学科としての対応等について、
 1月25日(月)に本校学生相談室でカウンセリングをお願いしている■■カウンセラーに谷中学生相談室長同席の下、ご相談し、次のように個別面談を行うこととしました。


課長補佐が校門まで来て、開示された文書綴りのうち37ページを差し替えた。理由は「谷中学生相談室長」のところが、「■■学生相談室長」と黒塗りしてあったが、学校の組織表に氏名が掲載されていたため、黒塗りする必要はないと判断した、というもの。

○担任から、まず、気分や体調がすぐれない学生がいないかを確認し、その者の面談を優先する。
○学生に対して、火曜、水曜は、カウンセラーが対応、木、金、月は学生相談室員(本校教員)が対応することとなるので、カウンセラー対応を希望する学生については、申し出てもらい、日程を調整する。
 なお、水曜ご担当の■■カウンセラーにお願いし、1月29日(金)にも対応いただけるようにしました。個別相談は、1対1の対応となります。
 個別面談の進め方を相談した際のカウンセラーのお話では、まず、学生の気持ちを受け止めることが重要であり、この対応で、ほぼ1週間のうちに全員に対し、個別面談ができることから、外部のカウンセラーにお願いすることまでは考えなくてよいのではないかということでした。予定していた面談時間に来なかった学生がいたため、2月4日(木)時点で、3人未実施ですが、これらの学生についても早急に面談を実施できるようにしたいと考えます。学生の状況については、少々落ち着きが見られてきたものと聞いています。
 これから定期試験の時期を迎えることになりますが、学科内において、教員間で情報共有を密にして早期に学生の変化に気づき、対応できるようにするとともに、必要と思われる学生については、引き続き、学生相談室を利用するよう、勧めてゆきたいと考えます。
 なお、学生相談室については、春休みの期間についても、対応できるようにいたします。
 加えて、学科として更にどのような対応ができるかについては、引き続き、検討してゆく所存です。

2 授業において、学生に対し、不適切な発言等をした教員について-

 ご指摘を受け、学校として確認できたことは以下の通りです。このようなことがあったことをお詫び申し上げます。
○本人の記億がやや曖昧ですが、■■■■■が■■■■■■■■■おいて出欠をとる際に■■■の名前を誤って読み上げたことがあったたようです。その場ですぐに気づき、誤ったとのことですが、きわめて軽率であり、改めて反省を促しました。
 また、学生が見ることのできる公簿において、■■■■■■■■■■■の授業で■■■が遅刻の扱いになっていることを見つけた学生がいたことも判明しました。
 ただし、遅刻については、授業開始時における出欠確認の際、席にいない場合に、まず、斜線を入れ、その後、遅れても授業に出てきた場合には、斜線を書き足して、/から×にすることとしています。したがって、遅刻扱いの表記がなされていることがきわめて不自然であり、■■■■■もそのような表記をした記憶はないとのことです。おそらく、転記ミスをして、気づかないままであったことが考えられますが、これも注意不足とのご指摘は免れないものと思います。この点も本人に注意いたしました。
○本年1月7日(木)の■■■授業において、ご家族が亡くなられ、休んでいた学生に対し、いつまで休んでいるんだといった趣旨の発言を他の学生に行った教員がいました。正確な発言内容は、他の学生も記億していないとのことです。この教員は、非常勤講師で、当該学生の事情は伝わっていませんでしたが、このような事情で学生が休む場合、そのことが非常勤講師も含め、指導教員に確実に伝わるようにする仕組みがなく、結果として、学生を動揺させたことについて学校として申し訳なく思っています。今後は、担任が把握しているこうした事情による欠席に関しては、非常勤を含め授業に当たる教員にも着実に伝わるようにしたいと考えます。当該教員には、ご指摘があったことを伝えました。
○1月19日(火)の授業において、出席確認の際、■■■■■が、■■■の名前を途中まで読み上げてしまい、誤りに気づいたものの、そこで何かを言うとかえって学生に意識させるものととっさに考え、そのまま出欠確認をつづけたとのことです。当該教員についても厳しく注意しました。

                          平成28年2月5日
                          群馬工業高等専門学校長
                              西 尾 典 眞

*****3件目の寮生死亡事件の後、2月17日付全保護者宛通知*****
保護者の皆様

 誠に残念かつ悲しいお知らせとなりますが、去る1月16日(土)、捜索をしていた警察から、前日(15日(金))に発見された遺体について本校学生であることを確認したとの連絡を受けました。警察によれば、事件性はないとのことです。ご家族からのお話を含め、原因として学校が把握できたものはない状況です。
 この学生については、1月14日(木)午後、別の学生からの通報により、姿が見えず、連絡もつかないことが確認されたため、このことをご家族にお知らせし、警察により捜索が行われました。
 なお、1月16日、(土)の警察からの連絡の後、同日、ご家族から学校宛てご依頼があり、同じ学級の学生や親しいと思われる友人にご葬儀の日程を伝えました。告別式は1月19日(火)に執り行われています。
 また、ご家族のご了解を得て、1月24日(日)以降、順次、同じ学級等、関係する学生の保護者にお集まりいただき、学校として知り得ている事実関係及び今後の学校の対応についてご説明しました。同じ学級の学生等については、個別面談を実施しています。
 その一方で、関係する学生やその保護者以外の方に今回のことをどのようにお伝えするかについてご家族のお考えを踏まえる必要があり、結果として、本日のこの文書内容でのお知らせとなりました。お知らせが遅くなった点についてお詫び申し上げます。関係する学生以外へのお知らせも、本日2月17日(水)のホームルームにおいて担任から行い、その際、亡くなった学生のご冥福を祈って、黙とうを捧げました。
 本校においては、既にお知らせしたとおり、昨年6月にも学生が亡くなっています。この学生について、警察は、事故の可能性が高いものとみているとご家族から伺っていますが、結果として、平成27年度において、本校において2人の学生の命が失われることとなりました。
 学校として、このことを重く受け止め、今後に向けて、学生及びその保護者の皆様に少しでも安心いただけるよう、当該学生の所属していた学級の対応等と併せ、学校全体として取組を進める所存です。
 お子さまは、このことを知って、心を痛め、また、不安な気持ちになっているものと思われます。どうか、ご家庭においては、お子さまを見守り下さり、必要に応じ、学生相談室の利用等を勧めるようお願いします(窓口 学生課学生支援係TEL027-254-9057 Email soudan@jim.gunma@ct.ac.jp)。
 なお、春休み期間においても土日祝日を除き、対応できるようにいたします。また、学生相談室については、保護者の方も利用いただけることを申し添えます。

                       平成28年2月17日
                       群馬工業高等専門学校
                             西 尾 典 眞

*****3件目の寮生死亡事件の後、2月17日付1,2J科生保護者宛通知*****
電子情報工学科1,2年保護者の皆様

 電子情報工学科4年■■■■が亡くなったことについて、本日2月17日(水)の学級ごとのホームルームを通して、学校全体に伝え、また、保護者の皆様には、同封した文書の形でお知らせをしました。
 なお、その際には、ご家族のご意向を踏まえ、当該学生の名前は出さないこととし、また、所属学科等、学生の特定につながる情報も除いています。
 1,2年のホームルームは他の学科の学生も出席しているため、お子さまは、担任からは本校学生が亡くなったことだけを聞いている状況となっています。お子さまから問いかけがあった場合には、電子情報工学科4年の学生であったことは、お伝えいただいても差し支えないものと考えています。
 亡くなった原因、事情は、異なると思われますが、平成27年度において同じ学科から2人の学生の命が失われたことを学佼として重く受け止めています。
 今後に向け、電子情報工学科の学生及びその保護者の皆様に少しでもご安心いただけるよう、当該学科、学校として全力で取り組む所存です。何卒、御理解のほどよろしくお願い申し上げます。

                    平成28年2月17日
                    群馬工業高等専門学校長
                          西 尾 典 眞

*****3件目の寮生死亡事件の後、2月17日付3J科生保護者宛通知*****
電子情報工学科3年保護者の皆様

 電子情報工学科4年■■■■■が亡くなったことについて、本日2月17日(水)の学級ごとのホームルームを通して、学佼全体に伝え、また、保護者の皆様には、同封した文書の形でお知らせをしました。
 なお、その際には、ご家族のご意向を踏まえ、当該学生の名前は出さないこととし、'また、所属学科等、学生の特定につながる情報も除いています。
 ただし、電子情報工学科3年担任からは、当該学級の学生に対し、亡くなった学生が電子情報工学科4年の学生であることは伝えました。
 亡くなった原因、事情は、異なると思われますが、平成27年度において同じ学科から2人の学生の命が失われたことを学校として重く受け止めています。
 今後に向け、電子情報工学科の学生及びその保護者の皆様に少しでもご安心いただけるよう、当該学科、学校として全力で取り組む所存です。何卒、御理解のほどよろしくお願い申し上げます。

                          平成28年2月17日
                          群馬工業高等専門学校長
                                西 尾 典 眞

*****3件目の寮生死亡事件の後、2月17日付4J科生保護者宛通知*****
電子情報工学科4年保護者の皆様

 電子情報工学科4年■■■■■が亡くなったことについて、本日2月17日(水)の学級ごとのホームルームを通して、学佼全体に伝え、また、保護者の皆様には、同封した文書の形でお知らせをしました。
 なお、その際には、ご家族のご意向を踏まえ、当該学生の名前は出さないこととし、また、所属学科等、学生の特定につながる情報も除いています。
 亡くなった原因、事情は、異なると思われますが、平成27年度において電子情報工学科4年の2人の学生の命が失われたことを学校として重く受け止めています。
 今回のことを受けての学校の対応については、厳しいご指摘もいただいているところです。こうしたご指摘も踏まえつつ、今後に向け、電子情報工学科の学生及びその保護者の皆様に少しでもご安心いただけるよう、当該学科、学校として全力で取り組む所存です。何卒、御理解のほどよろしくお願い申し上げます。

                          平成28年2月17日
                          群馬工業高等専門学校長
                                西 尾 典 眞

*****3件目の寮生死亡事件の後、2月17日付5J科生保護者宛通知*****
電子情報工学科4年保護者の皆様

 電子情報工学科4年■■■■■が亡くなったことについて、本日2月17日(水)の学級ごとのホームルームを通して、学佼全体に伝え、また、保護者の皆様には、同封した文書の形でお知らせをしました。
 なお、その際には、ご家族のご意向を踏まえ、当該学生の名前は出さないこととし、また、所属学科等、学生の特定につながる情報も除いています。
 亡くなった原因、事情は、異なると思われますが、平成27年度において同じ学科から2人の学生の命が失われたことを学校として重く受け止めています。
 皆さまのお子様に続く、電子情報工学科の学生及びその保護者の皆様に少しでもご安心いただけるよう、当該学科、学校として全力で取り組む所存です。何卒、御理解のほどよろしくお願い申し上げます。

                          平成28年2月17日
                          群馬工業高等専門学校長
                                西 尾 典 眞
**********

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告・この項続く】

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アカハラと寮生死亡に揺れる群馬高専・・・寮生連続不審死関連でオンブズに8.2開示された文書(その1)

2016-08-05 22:03:00 | 群馬高専アカハラ問題
■蒸し暑さの中、2016年8月2日(火)午後1時に当会の代表と事務局長の2名が群馬高専を訪れ、かねてから開示請求をしてきた寮生連続不審死に関連する情報公開を受けました。

開示当日を迎えた群馬高専。


2階の校長室前の廊下。

 当日は、午後1時に群馬高専に到着すると、さっそく玄関の左手の階段を上り、校長室の前の廊下の先にある総務課を訪ねました。階段を上りきって校長室の前にくると、突然、西尾校長が飛び出してきたので、すかさず挨拶をしたところ、なにやら急ぎのようすで、挨拶もそこそこに、早歩きで立ち去ってしまいました。どうやら本日の情報開示にはまたも立ち会わないようです。


校長室から出るや否や、挨拶もそこそこに速足で遠ざかる校長。

 総務課に顔を出すとちょうど六本木課長補佐が出て来て、会議室Bに案内されました。「桜井課長はどうしたのか?」と訊ねたところ、新しい職員の採用に係る面接など、他の業務が入っているので本日は立ち会わないのだそうです。

 会議室Bには既に事前にエアコンのスイッチを入れてもらっていたので、会議室の中は蒸し暑くありませんでした。机の上を見ると、既に開示用の青色の公文書ファイルが置いてありました。

■ファイルを手に取ってめくると、開示請求番号の順番に開示対象となった書類が揃えられていました。

 また、正誤表が2件付けられていました。学校側によれば、明らかに間違っている個所について、今回の書類の内容の2か所について、指摘があったので、正誤表として当該箇所を特定したのだそうです。この正誤表は開示対象枚数にはカウントしないとのことでした。

■およそ2時間に亘る学校側からの開示文書の閲覧を内容についてのやりとりは、以下に記したとおりです。

 学校側では、「今回の一連の事件では、警察は実際には学校側には捜査上の秘密を一切話さないため、学校側としては調査はできていない。本来、これらは事件・事故報告書だが、調査はしていないので、本来の意味の調査報告書ではないが、一応報告書には変わりないので、これを開示することにした」という説明をしました。

 とくに2件目と3件目の事件については、警察が遺体を発見した場所についても「捜査上の秘密」ということで、一切学校側にも教えていないのだそうです。したがって、これらの報告書に書いてあることは、いずれも家族からの情報が転記されているだけだということです。

 学校側からは「こちらから直接、警察から得た情報はひとつもない。それなので、調査できない、していないなどと批判をされても、警察に確認しても何も得られないのだから、けっして隠しているわけではない。家族が警察から話を聞いた内容を学校側がヒヤリングしてとりまとめたものを、その家族の意向を踏まえて今回開示した。今回の報告書はいずれも機構宛に作成したものだ」という説明がありました。

 当会としては、こういった報告書が学校に存在しているはずだと考えて、今回の情報開示請求に踏み切ったのですが、案の定、きちんと上級庁向けにまとめた文書が存在していたことになります。

 このことは結果的には、遺族にとっても、初めて事件の経緯が報告書でまとめられていたことを知ったので、有意義だったはずです。とはいうものの、遺族の中には6月17日付の上毛新聞の「群馬高専 2年で学生3人死亡 自殺か 心のケアを充実」という記事の掲載については、かなり不満を学校側にぶつけた方もいらっしゃった様です。

■また学校側は、当会への開示にかかる説明の中でとりわけ強調していたのは、「ご家族の意向にそって対応してきているから、何かを隠しているということでは決してない。聞かれたことに対して答えられないのは、ご家族の意向にそって対応するしかないからだ。何と言われても、そういう対応しかできない。こういう対応をしてくれと言われても、違う対応をしてしまえば、ご家族の不満につながるからだ」というものです。

 しかし、よく話を聞いてみると、保護者から死亡した学生の氏名については、「決して急ぐ事なかれ」と釘をさされていたにもかかわらず、学校側が率先して学生の氏名を公表してしまった経緯が明らかになりました。

 こうした面従腹背の遵法精神だからこそ、連続不審死という異常事態に対して、学生の皆さんにきちんとした危機管理を構築することができていなかった事を示しているのです。

■それでは、1件目と2件目の寮生連続死亡事件について、開示された情報を見てみましょう。なお、青字で示した箇所は、当会の疑問点やコメント等です。

*****1件目の寮生死亡事件に係る報告書*****PDF ⇒ 201608021qnjp120.pdf
【注:学校側によれば、この報告書の開示については、事前に遺族の了解を取得済みとのこと。今回、オンブズマンへの開示に際して、「こうした内容で開示します」ということで書留にて遺族に郵送したうえで、事前に電話で確認を取ったという。従って、今回、遺族として当時このような内容の報告書が高専で作成され、機構に上がっていたという事実が初めて確認できたことになる。オンブズマンの今回の開示請求が思わぬ副次的効果を生んだかたちだ。ただし、1件目のご遺族は「もうこの事件のことにはかかわりたくない」とおっしゃっているという。】
<P1>
                             別紙様式2
                          (第二報以降様式)
                    報告日時 平成26年2月14日(金)
                    高専番号 13
                    高専名  群馬工業高等専門学校
          事件・事故発生状況報告書【最終報】
1 件名及び第一報報告日
  件名:学生(寮生)の自殺について(第一報報告日:平成26年1月27日)
2 発生日時 平成26年1月24日(金) 13:55頃
3 発生場所 学生寮 南寮 ■■■■■■■■■
4 当事者名 自殺学生 ■■■■■■■■■■■■■■、男、4年物質工学科(K科)、寮生
5 事件・事故の発生の状況
(1)内容・原因
 1月24日(金)13:55頃に、入寮更新手続きで不明な点があったため、担任教員が寮生の■■■■の居室を訪ねたところ、■■■■が首を吊っているのを発見した。
(2)経緯
1月24日(金)
14:00
 担当教員が救命活動(AED使用等)を行い、即座に消防・警察・両親に連絡。すぐに救急車、警察が到着、さらに両親も到着した。【注:この日は金曜日だったが、休校だった可能性があった。当時、推薦入試があったかもしれない。定かではないが、との学校側の説明】
17:45
 寮食堂で全在寮生に周知、黙祷実施。24日(金)夕方から26日(日)まで閉寮とした。全寮生保護者に、学生が寮内で亡くなったため(それ以外は説明せず)閉寮とした旨を電話で連絡した。
1月26日(日)
 保護者が遺品を取りに来た。
 (その際に保護者から、■■■による自殺であったとの話があった。)
1月27日(月)
8:30
 臨時教員会議
8:50
 緊急ホームルーム
8:55

<P2>
 校長から、本校学生が1名死亡したことを全校に放送し、学生・全教職員で黙祷。
(3)当事者の状況
 平成26年1月24日(金)14時14分ごろに消防車が駆けつけた時点で死亡が確認され、病院への搬送はなかった。警察による現場検証で事件性のないことが確認された。
(4)その他
 特になし
6 当事者への対応
(1)関係学生への対応
 自殺学生発見時に救命救急等を手伝ってもらった寮生、クラスメート、同じ部活動の学生らに、カウンセリングの受診を勧めた。【注:学校側いわく、学校要覧の次にあるとおり「学生相談室を利用して心のケアをするように」とする資料を教員会議で配布したことで、カウンセリングを勧めた経緯があるとしている。実際にはこの年の12月にも寮生対象にメンタルケアに関する講演会をしているが、そのことについては今回の開示資料には言及されていなかった】
(2)保護者等への対応
 保護者の希望により、「自殺であった」ことは教職員・クラスメート、同じ部活動の学生のみに周知し、その他には「死亡」の事実のみを説明することとなった。また、保護者から、葬儀は家族のみで行うのでご遠慮いただきたい旨の意向があったため、学校関係者の弔電・焼香等は行わないこととした。
(3)その他
 特になし。
7 今後の学校の指導・対応について
(1)他の学生・保護者等への指導・対応
 死亡した学生に対応した教員、担任教員等、本件の関わりの大きかった教職員に対し、カウンセリングの受診を勧めた。
(2)処分等の状況
 当該学生は平成26年1月24日付除籍となったが、遺族の心情を慮り、遺族への通知書の送付等は行わないこととした。
(3)その他
 納付されている授業料・寄宿料等の2月分・3月分は還付されることとなるため、四十九日後に同還付申請書を郵送する予定である。
8 参考資料等
 特になし。
※正誤表:2ページ3行目 誤:消防車 → 正:救急車

*****学校組織(平成25年度)*****
【注:これは平成25年度当時、学校のホームページに掲載されていたもの。現在は平成28年度しか掲示されていない。】
役職者名
校長                   西尾 典眞
副校長(教務主事)         教授 青木 利澄
副校長(企画担当:学生主事)    教授 大島由紀夫
校長補佐(寮務主事)        教授 木村 清和
校長補佐(専攻科長)        教授 宮越 俊一
一般教科長(人文科学)       教授 櫻岡  広
一般教科長(自然科学)       教授 神長 保仁
機械工学科長            教授 重松 洋一
電子メディア工学科長        教授 渡邉 直寛
電子情報工学科長          教授 鶴見  智
物質工学科長            教授 太田 道也
環境都市工学科長          教授 田中 英紀
副専攻科長(生産システム工学専攻) 教授 富澤 良行
副専攻科長(環境工学専攻)     教授 大和田恭子
地域連携テクノセンター長      教授 黒瀬 雅詞
IT教育研究センター長      准教授 谷中  勝
教育研究支援センター長       教授 五十嵐睦夫
生物教育研究連携センター長     教授 宮越 俊一
図書館長              教授 櫻井 治男
学生相談室長            教授 谷口  正
国際連携室長           准教授 小林 晋平
インターンシップ支援室長     准教授 藤重 昌生
進路支援室長            教授 八鳥 吉明
事務部長                 植田 淳一
総務課長                 渡邊 幸男
学生課長                 鈴木  正

*****1件目の寮生死亡事件後の対応要領*****
(臨時教員会議配布資料)             取扱注意
平成26年1月27日
教職員 各位
 まことに悲しいことでありますが、本校学生が寮で亡くなりました。このことを受け、この後、8時50分から臨時のホームルームを開いていただき、放送を合図に、黙とうをささげたいと思います。
 ホームルーム開催に当たっては、まず、学生に次のことをお伝え願います。

●悲しいお知らせですが、本校学生が寮で亡くなりました。
 このことを受け、この後の放送を合図に1分間の黙とうをささげたいと思います。
 なお、多くを伝えないということが、ご家族の御意向であるため、亡くなられた学生のお名前等についてお知らせすることは控えさせていただきます。
 また、このようなご家族のお気持ちを考え、今言った内容以上のことを知ろうとしたり、このことに関し、SNS等を用いて情報発信したりといったことのないよう、お願します。
 皆さんは、突然のことで、少なからずショックを受けていると思います。もし不安等感じる場合は、学生相談室の利用も考えてください。●【注:1件目の事件では、亡くなった学生の氏名は一切明らかにしなかった、という。死亡原因さえも知らせなかったという】

 放送は、8時53分頃から始め、次のとおり行います。

●おはようございます。校長です。只今担任からお話があったとおり、非常に悲しいことですが、本校学生が寮で亡くなりました。亡くなった学生のご冥福を祈り、黙とうをささげたいと思います。よろしくお願いします。ご起立ください。
 黙とう・・・・・(1分)・・・・・おわります。●

 学生は、教職員にいろいろ尋ねることになるかもしれませんが、多くを伝えないことがご家族のご意向であることを理解させてください。また、学生は、少なからずショックを受けるものと考えられます。必要に応じ、上述したように、学生相談室を利用することを勧めるなど、心のケアをよろしくお願いします。
                             校長

*****2件目の寮生死亡事件に係る報告書*****
<P1>
                               別紙様式2
                            (第二報以降様式)
                    報告日時 平成27年8月7日(金)
                    高専番号 13
                    高専名  群馬工業高等専門学校
         事件・事故発生状況報告書【最終報】
1 件名及び第一報報告日
 件名:学生の失踪について(第一報報告日:平成27年6月15日)
2 発生日時 平成27年6月10日(水) 寮点呼時
3 発生場所 学生寮
4 当事者名 失踪学生 ■■ ■■■■■■■■■■■、男、4年電子情報工学科、寮生
5 事件・事故の発生の状況
(1)内容・原因
 寮生、■■■■さんが6月10日(水)に失踪した。失踪の原因は不明。
(2)経緯
 6月10日(水)
 夜の点呼時に当該学生が不在である旨を確認。
 舎監が自宅に電話し確認したが自宅に戻っていなかった。【注;ここでいう「舎監」とは、当番で当直し、点呼をする教員のことだという。1名が夜宿直している。】
 6月11日(木)
  1:00 父親が来校。父親立ち会いの下、居室の確認を行った。【注:真夜中に父親が学校に駆けつけているところを見ると、親として心配な気持ちが痛いほど伝わってくる。学校側としては、前の日の夜に父親が高崎署に失踪届や捜索願を提出したかどうか、わからないという。学校側としては、11日の昼頃、はじめて捜索願が出されていたことを知ったという。捜索願提出を警察と親のどちらが学校に伝えたかは報告書では定かではないが、学校側の話を踏まえると、親がはじめに伝えた可能性が高いことになる。】
       (財布、携帯電話は居室にあった。バックはなかった。)
       父親が高崎警察署に電話で確認した結果、補導等はなかった。
 12:20 父親が捜索願を警察に提出したことを確認した。【注:学校側によれば、こうした事件発生の際、失踪届や捜索願は必ず保護者が出すようにしているという。当会では、学校側の管理下で学生が失踪したりした場合は、学校側が失踪届や捜索願を出すと考えていたが、そうではないことが確認されたかたちだ。学校側曰く、「学校側でそうした個人の失踪届や捜索願が果たして出せるのか。そしてそれを警察が受理してくれるものなのか」という疑問があるとのこと。学校側は保護者が警察に捜索願等を提出した際に、一緒に保護者に付き添うということはしないという。学校側いわく「失踪後の情報はすべて保護者から『警察から提供された情報だ』として連絡してきたものである」という。これは3件とも同様な対応だという。】
 12:50 高崎警察署生活安全課が来校、居室等で手かがりを捜索。
 14:50 防犯カメラの確認を終了し、6月10日(水)の12:39頃に■■さんが外出したことを確認した。【注:寮の周辺には複数台の防犯カメラが設置してあることがわかる。なお、通常は12時まで授業で、その後昼休みとなる。試験の時はもう少し遅い場合もあるが、通常、寮食は平日であれば11時45分から開始のようなので、寮食を取った後外出した可能性が高いと思われる。】
 15:00 父親が新前橋駅駐輪場で■■さんの自転車を探し、15:30に自転車はなかったことを確認した。【注:最寄りの公共機関に行く場合、学校や寮からは通常、自転車を使用するという。最寄りの駅としては、JR新前橋駅と井野駅がある。今回父親は、新前橋駅に行ったのではないかと考えて探しに行かれたことになる。このとき、学校側が父親と一緒に手分けして心当たりを探したのかどうかは不明。】

<P2>
6月12日(金)
  9:25 両親が来校し、寮の居室を確認した。(持ち出したものの確認のため。この際、PCを内容確認のため持ち帰った。)
 10:40 両親と寮務主事の面談を行った。
6月14日(日)
  9:20 父親からPCの検索履歴を調べたところ、「利根川 水位」のキーワードで検索履歴が残っており、このキーワードに関連することがあるか友人に確認して欲しいと、父親から寮務主事に連絡があった。
 10:00 上を受け、寮務主事から担任等を通じ、情報工学科5年、4年及び所属していた電算部に尋ねるよう依頼した。【注:これは上記の「利根川 水位」のキーワードに関連して心当たりがあるかどうか、父親の依頼に沿って、学校側が同じ学科の学生や所属する部活の電算部の仲間にたずねた、という経緯を示している。】
6月15日(月)
 12:30 父親から、11:45頃に■■■■のものと思われる自転車とバッグ2つが中央大橋下のグリーンドーム側で発見されたと連絡があった。【注:これは警察から保護者経由で提供された情報。学校側には警察からはなにも情報がもたらされない、とのこと。】
 12:50 両親が来校し、中央大橋下のグリーンドーム側でバッグ・自転車が発見され、警察が付近を捜索しているとの情報を得た。
 16:35 両親と高崎警察署捜査一課が来校し、両親立ち会いの下、警官が寮の居室を17:20まで調べた。【注:なぜ前橋署ではなく高崎署が来校したかというと、学校の真ん中に市境が走っており、寮は高崎市に属している。寮の消防訓練は高崎消防署が実施するという。前橋市と高崎市の群馬高専誘致合戦の結果ということになるが、学校側としてはいろいろ面倒なことが多いという。】
 18:40 父親から、警察の捜索状況を訊いた。バッグ・紙袋にタオル、ビニール袋、水筒、Tシャツ、ジャージズボン、下着、サンダル等があり、水遊びをしていたと思われること、また、警察は他に水没したものがないか、利根川の両岸を多人数で捜索し、さらに防災ヘリ等で捜索しているとのこと。
      父親は19:00に帰宅した。
6月16日(火)
 19:OO 父親から6月16日(火)の捜査状況について、以下の報告があった。
       ・昭和大橋の方まで範囲を広げて行ったが発見には至らなかった。
       ・明日以降は、近隣の警察署も含め引き続き捜索する。
6月17日(水)
       4、5年電子情報工学科学生、寮生、電算部員及びその保護者に、口頭(学生)、文書(保護者)で現在までの状況を説明した。
      6月15日(月)から16日(火)までが集中捜査であった。17日(水)からは通常捜査となっている。

6月29日(月)
 18:45 上毛新聞社高崎支社の記者から、行方へ不明の学生がいると聞いたが本当かとの問い合わせがあり、担当者不在のため明日回答する旨を伝えた。【注:このころ上毛新聞や東京新聞から当会にも、高専生の行方不明について、何か知っているか、という問い合わせがあった。どうやらマスコミは警察からこの情報を仕入れたようだ。当時、群馬高専アカハラ問題について情報公開手続の様子をブログに掲載していた当会としては、まさか同じ学科の学生が失踪したとは思わなかった。】

<P3>
6月30日(火)
 11:40 昨日問い合わせのあった上毛新聞社高崎支社の記者に対し、ご家族の意向を確認した上で、行方不明の学生がいることは事実であるが、これ以外のことは家族の意向もあるため回答を差し控えさせていただきたいと答えたところ、騒ぎ立てるため取材したわけではなく、事実の確認をしたかっただけであるとのことであった。
 15:35 ■■■■の両親が来校し、双方の情報交換を行った。
       今後の事を以下のとおり決定した。
       ・前期は欠席扱いとし、後期から休学予定
       ・発見されなければ次年度も休学
       ・寮の居室は夏休み前の閉寮後に引越する
       ・社会見学旅行は不参加
7月1日(水)
       寮生1名が6月10日(水)午後に寮を出て、行方不明になっていることをホームルームで全学生に説明し、その事を説明する保護者宛の文書を持ち帰らせた。
7月6日(月)
 12:00 朝日新聞社の記者から、行方へ不明の学生がいると聞いたが本当かとの問い合わせがあり、行方不明の学生がいることは事実であるが、これ以外のことは家族の意向もあるため回答を差し控えさせていただきたいと答えた。
7月9日(木)
 16:13 前橋警察署刑事課から、川で遺体らしきものを発見したとの連絡が入った(ただし、詳細な場所は捜査上、伝えられないとのことであった。)
       また、学生健康診断で撮影した■■さんのレントゲン写真を貸して欲しいとの依頼があり、写真は前橋市医師会で保管している旨を回答した。
7月17日(金)
 10:40 寮務主事が受け取った父親からの情報について、校長から執行運営部会メンバーに以下の報告等があった
       ・本日8時20分ごろ■■■■の父親からメールがあった
       ・遺体は■■■■さんであったことが昨日判明し、家族が引き取り火葬することとなった
       ・告別式等は行わない
       ・詳しい経緯は週明けに家族から連絡が入る予定のため、以上の情報は

<P4>
関係者のみの情報共有とする
       ・来週、家族と面談した上で、学校等の対応を検討する
 11:00 学生課長から機構本部学務課学務係■■■■へ以下の報告を行った。
       ・行方不明の学生が遺体で発見され、昨日、家族が引き取った旨の連絡を、本日、家族から受けた
       ・報告書を後日提出予定
7月21日(火)
  8:00 ■■■■の父親から、これまでの経緯と今後のことについて以下の連絡があった。
       ・7月10日(金)に身元不明の遺体が利根川で見つかった
       ・レントゲン写真で照合したが完全―致ではなかったため、DNAを前橋署に提供した
       ・7月16日(木)に身元不明の遺体が■■■■であることを確認した旨の連絡が前橋警察署からあり、遺体を引き取った。【注:10日の遺体発見から16日の身元判明までに、DNA鑑定が行われたことになる。】
       ・死亡日は6月10日(水)、死因は短時間での溺死
       ・死亡原因は不明、今後、警察と協力して解明を目指す
       ・今月末頃に新聞のお悔やみ欄等で永眠したことを告知したい
       ・新聞発表までは学校内での公表を待っていただきたい
7月22日(水)
 11:00 ■■■■の父親が来校し、寮務主事、クラス担任及び学生課長と面談した。内容は以下のとおりであった。
       ・利根川下流のテトラポットに遺体が漂着していたところを、ラフティングしていた方が発見したとのこと
       ・死亡日を6月10日(水)とし、四十九日となる日を目途に(父親は8月1日ごろとおっしゃる)死亡広告を出したいとのこと
       ・父親の意向により、広告日までは学校からは情報は出さないこととした
       ・保護者宛の文書については、広告日以降に出す
       ・保護者宛の文書の内容については、■■■■のご家族に事前に相談して作成する
       ・警察では事件として扱うため、今後、学校関係者への事情を聞くこともありうる
       ・警察が本件の結論を出すには、早くて3ヶ月程度かかる
 17:25 学生課長から機構本部学務課学務係■■■■へ■■■■の父親との面談を行った旨を報告した。

<P5>
7月29日(水)
 10:20 前橋警察署刑事一課■■刑事が来校し、捜査関係事項照会書について、回答をお願いしたいと依頼があった。(一週間から十日くらいで回答をいただきたいとのこと)提出については、直接来校のうえ受領したいとのことであった。
■■■■■■■
       上毛新聞の「おくやみ」欄に、以下が掲載された。
      ■■■■■■■■■■■■■■■■6月10日死去。19歳。■■■
      ■■■■■葬儀は家族葬で行われた。■■■■■■■■■■■■■
       (※新聞記事は別紙のとおり)
8月3日(月)
 13:00 臨時教員会議を開き以下を周知した。
       ・4年電子情報工学科■■■■さんが亡くなった。
       ・本日、本科全学生保護者宛に親展で4年電子情報工学科■■■■さんが亡くなったことを文書で通知する
       ・上毛新聞の「おくやみ」欄への掲載があった。
       ・夏季休業開けの8月31日(月)の8:50からの臨時ホームルームを行い、黙祷を捧げる予定
       臨時教員会議で当該学生に対し、出席者全員で1分間の黙祷を行った。
       本科全学生保護者宛に親展で4年電子情報工学科■■■■さんが亡くなったことを文書で通知した。
8月5日(水)
 10:00 ■■■■の両親が来校し、学寮の居室の荷物を持ち帰った。
       前橋警察署から依頼のあった捜査関係事項照会書について回答する内容を提示し、了承を得た。
 16:00 前橋警察署から依頼のあった、捜査関係事項照会書への回答を担当刑事に手渡した。
(3)当事者の状況
 特になし
(4)その他
 特になし
6 当事者への対応
(1)関係学生への対応
 現時点では特になし。

<P6>
(2)保護者等への対応
 22日の相談内容のとおり
(3)その他
 特になし。
7 今後の学校の指導・対応について
(1)他の学生・保護者等への指導・対応
 ・8月3日(月)付けで当該学生を除籍した。
 ・授業再開日(8月31日)に黙祷を実施予定
 ・保護者宛て文書の中で、行方不明となった学生の友人等、関わりの大きかった学生に対し、カウンセリングの受診を勧めている
(2)処分等の状況
 特になし。
(3)その他
 8月5日(水)に前橋警察署に捜査関係事項照会書を手渡した際に、警察から、今後捜査の内容について群馬高専に説明することはないとの伝言があった。このため、今回の報告を本件における最終報告とする。
8 参考資料等
 別紙「上毛新聞 おくやみ」

*****2件目の寮生死亡事件に係る最終追加報告*****
                             別紙様式2
                         (第二報以降様式)
                    報告日時 平成28年3月29日(火)
                    高専番号 13
                    高専名  群馬工業高等専門学校
     事件・事故発生状況報告書【最終報の追加事項】
1 件名及び第一報報告日
  件名:学生の失踪について(第一報報告日:平成27年6月15日)
2 発生日時 平成27年6月10日(水) 寮点呼時
3 発生場所 学生寮
4 当事者名 失踪学生 ■■ ■■■■■■■■■■、男、4年電子情報工学科、寮生
5 事件・事故の発生の状況
※今回追加内容
(2)経緯
 3月25日(金)
 16:00 ■■■■の父親が来校し、校長、教務主事及び寮務主事と面談を行い、父親から以下の報告を受けた。
       最終的に原因が特定できないため不明という扱いになった。
       警察は事故の可能性が一番高いとのことでした。
       理由はこれまでの状況等と新たに「水遊び」をネット等で検索したところ書き込みを発見したため、川に行った理由の裏付けとなるためである。【注:父親の気持ちとしては、我が子が自死したことを認めたくないのは当然であろう。しかし、「利根川 水位」という検索履歴が多数残っていたということは、水位について関心を持っていたことがうかがえる。平成27年6月は、利根川上流域では例年より降水量が多かったことがわかる。※利根川栗橋地点上流域平均降水量↓
http://www.ktr.mlit.go.jp/river/shihon/river_shihon00000111.html
なお、警察関係者の話では、自死の可能性がかなり高いという見方もあったという。また、6月17日付の上毛新聞記事に「群馬高専 2年で学生3人死亡 自殺か 心のケアを充実」と題する記事を目にした遺族は、一時新聞社に抗議する意思を示されたという。結局、新聞社にクレームは来なかったものの、我が子の死亡原因を自死とは認めたくない親の気持ちは痛いほどよくわかる。】


3月28日(月)
 11:20 3月25日(金)の件を国立高等専門学校機構本部学務課の■■■■係長に連絡した。

*****学校組織(平成27年度)*****
役職者名
校長                   西尾 典眞
副校長(教務主事)         教授 鶴見  智
副校長(学生主事)         教授 渡邉 直寛
校長補佐(寮務主事)        教授 木村 真也
校長補佐(企画主事)        教授 木村 清和
校長補佐(専攻科長)        教授 宮越 俊一
校長補佐(研究・地域連携推進担当) 教授 黒瀬 雅詞
一般教科長(人文科学)       教授 櫻岡  広
一般教科長(自然科学)       教授 碓氷  久
機械工学科長            教授 重松 洋一
電子メディア工学科長        教授 鈴木  靖
電子情報工学科長          教授 雑賀 洋平
物質工学科長            教授 太田 道也
環境都市工学科長          教授 堀尾 明宏
副専攻科長(生産システム工学専攻)准教授 佐々木信雄
副専攻科長(環境工学専攻)     教授 友坂 秀之
地域連携テクノセンター長      教授 黒瀬 雅詞
IT教育研究センター長      准教授 樫本  弘
教育研究支援センター長       教授 小川 侑一
生物教育研究連携センター長     教授 大和田恭子
図書館長              教授 飯野 一彦
学生相談室長           准教授 谷中  勝
国際連携室長           准教授 伊藤 文彦
インターンシップ支援室長      教授 田部井康一
進路支援室長            教授 神長 保仁
事務部長                 加藤 敏明
総務課長                 尾島  亨
学生課長                 鈴木  正

*****2件目の寮生死亡事件に関し、行方不明中の寮生保護者宛通知*****
寮生の保護者の皆様へ

 寮生1名が6月10日(水)の午後に寮を出、戻っていない状況です。乗っていた自転車及び所持品は、15日(月)に警察により前橋市の利根川にかかる中央大橋の下付近で発見されたものの、本人は見つかっておらず、なお警察が捜索中です。
 警察の見方では、事故の可能性も大きいところですが、正確なことはわかっていません。本人が無事に戻ることを信じたいと思います。
 寮生には、学校から以上のことを伝えています。このことを聞いて、お子様が精神的に不安な状況になっていることが考えられます。お子様がご自宅に戻った際は、ご家庭でしっかりお子様の様子を見守るとともに、学校も既に指導を行っていますが、必要であれば、学生相談室で心のケアを受けるようお勧めください。

                     平成27年6月17日
                      群馬工業高等専門学校長
                          西尾 典眞

*****2件目の寮生死亡事件に関し、行方不明中の、4J保護者宛通知*****
電子情報工学科4年生の保護者の皆様へ

 電子情報工学科4年の学生1名が6月10日(水)の午後に寮を出、戻っていない状況です。乗っていた自転車及び所持品は、15日(月)に警察により前橋市の利根川にかかる中央大橋の下付近で発見されたものの、本人は見つかっておらず、なお警察が捜索中です。
 警察の見方では、事故の可能性も大きいところですが、正確なことはわかっていません。本人が無事に戻ることを信じたいと思います。
 お子様には、学校から以上のことを伝えています。このことを聞いて、お子様が精神的に不安な状況になっていることが考えられます。ご家庭でもしっかりお子様の様子を見守るとともに、学校も既に指導を行っていますが、必要であれば、学生相談室で心のケアを受けるようお勧めください。

                      平成27年6月16日
                       群馬工業高等専門学校長
                           西尾 典眞

*****2件目の寮生死亡事件に関し、行方不明中の、部活員保護者宛通知*****
電算部部員の保護者の皆様へ

 電算部部員の学生1名が6月10日(水)の午後に寮を出、戻っていない状況です。乗っていた自転車及び所持品は、15日(月)に警察により前橋市の利根川にかかる中央大橋の下付近で発見されたものの、本人は見つかっておらず、なお警察が捜索中です。
 警察の見方では、事故の可能性も大きいところですが、正確なことはわかっていません。本人が無事に戻ることを信じたいと思います。
 お子様には、学校から以上のことを伝えています。このことを聞いて、お子様が精神的に不安な状況になっていることが考えられます。ご家庭でもしっかりお子様の様子を見守るとともに、学校も既に指導を行っていますが、必要であれば、学生相談室で心のケアを受けるようお勧めください。

                      平成27年6月17日
                       群馬工業高等専門学校長
                           西尾 典眞

*****2件目の寮生死亡事件に関し、行方不明中の、全保護者宛通知*****
【注:一部の学生かが行方不明事件のことが勝手に広まると学校側としても憂慮せざるを得ないので、また、学校側としてはあまり長期間伏せておくのも、都合が悪いとして7月1日に全保護者あてに出した文書。これは全保護者宛に郵送した。中には兄弟で学生のケースもあるので、重複しないように配慮したとのこと。文書の封筒詰め作業が大変だったことがうかがえる。】
保護者の皆様へ

 非常に心配されることでありますが、寮生1名が6月10日(水)の午後に寮を出、戻っていない状況が続いています。外出の際乗っていた自転車及び所持品は、同15日(月)に警察により前橋市の利根川にかかる中央大橋の下付近で発見されたものの、本人は見つかっておらず、なお警察が捜索を行っています。
 警察の見方では、事故の可能性が大きいところですが、正確なことはわかっていません。ご家旅のお気持はいかばかりかと推察いたします。本人が何とか無事に戻ることを信じたいと思います。
 当該学生の保護者の方の御了解を得、関係する学科の学級、寮、同じ部の学生に対しては、手掛かりとなる情報の照会を兼ねて、6月17日(水)以降、順次上記の内容を伝えました。また、併せてこれらの学生の保護者の方に対しても、文書にて同様のことをお伝えし、お子様が不安にならないようしっかりと見守っていただくようお願いをしました。
 ―方で、その他の学生については、少し状況を見守ってからと考え、これまではこのことを伝えなかったところです。しかしながら、本人が見つからないまま、時間も経過してきたこともあり、保護者の方の御了解の下、本日、担任から話をしました。
 担任からの話を聞いて、お子様が精神的に不安な状況になっていることが考えられます。お子様がご自宅に戻った際は、ご家庭でしっかりお子様の様子を見守るとともに、学校も既に指導を行っていますが、必要であれば、学生相談室で心のケアを受けるようお勧めください。

                        平成27年7月1日
                         群馬工業高等専門学校長
                             西尾 典眞

*****2件目の寮生死亡事件に関し、遺体発見後の、全保護者宛通知*****
【注:これも全保護者宛に郵送した。中には兄弟で学生のケースもあるので、重複しないように配慮したとのこと。文書の封筒詰め作業が大変だったことがうかがえる。】
保護者の皆様ヘ

 去る6月10日(水)の午後に寮を出たまま、戻っていない学生がいることについては、既に、皆様にお知らせしていたところですが、残念ながら、利根川で遺体の発見があり、警察により、当該学生のものであるごとが確認されました。
 この学生は、電子情報工学科4年■■■■■です。大切なお子様をなくされたご家族のご心痛は、察するに余りあるものがあります。当初は、ご家族のご意向を踏まえ、手掛かりとなる情報を得ることも考えて、関係する学科の学生等のみに名前を伝えていました。
 この度、■■■が亡くなったことが確認されたことを受け、ご家族のご了解の下、その名前も全学生の保護者に対し、お知らせすることといたしました。
 亡くなった原因については、溺死ということのみがわかっている状況です。警察による調査は続くようですが、先にお知らせした通り、警察は事故の可能性が高いとみているものとご家族からは伺っています。
 ついては、お子様にも、このことをお伝え願います。同じ学校の学生が亡くなったことを聞いて、お子様が不安な状態になることが考えられます。引き続き、ご家庭やお子様の様子をしっかりと見守ることをお願いします。
 また、夏季休業期間中(申し訳ありませんが、土日及びー斉休業となる8月12日(水)~14日(金)を除きます。)においても、個別にお申し込みがあれば、カウンセラーによる対応を行うことといたしました。遠慮することなく、学生課学生支援係(TEL027-254-9057、E-mail soudan@jim.gunnma-ct.ac.jp)宛て申し込むよう、お子様をご指導ください。もちろん、保護者の方からのご相談も受け付けます。
 亡くなった■■■については、ご家族だけで葬儀を行われたとのことです。なお、遺体が学生本人のものであることが確認されたのは、7月16日(木)で、翌日には、学校もご家族からご連絡をいただきました。ただし、ご家族が希望されたことを受けて、皆様には少し時間をおいてからのお知らせとなったところです。この点、ご理解願います。
 8月31日(月)からの授業再開に当たっては、同日8時50分から臨時のホームルームを開き、亡くなった■■■のご冥福を祈って、全校で黙とうを捧げることとしています。このことについてもお子様にお伝えいただくようお願い申し上げます。

                         平成27年8月3日
                         群馬工業高等専門学校長
                               西 尾 典 眞

*****2件目の寮生死亡事件後の対応要領*****
【注:特別にこのときは夏休み中でも学生相談室が利用できるようにしたことがわかる。】
<P1>
                           教員会議資料    1-1
                           平成27年8月3口
(臨時教員会議資料)             取扱注意

平成27年8月3日
教職員 各位

  まことに残念かつ悲しいことでありますが、寮を出たまま、戻らなくなっていた本校電子情報工学科4年■■■■■■■■■■■が利根川において遺体で発見されました。警察により■■■と確認がなされたのは、7月16日(木)とご家族から伺っています。
 7月の保護者宛て文書では、「警察の見方では、事故の可能性が大きいところですが、正確なことはわかっていません。」と記載しました。死亡原因については、溺死ということのみわかっており、なお警察により調査もなされるようですが、ご家族から伺う限り、現時点において先の記載内容が変更されることにはなっていません。

 ■■■が亡くなったことが確認されたことを受け、本日付で、別添の文書を保護者宛て親展で送付し、このことを保護者から各学生にも伝えていただくこととしました。この文書の内容については、■■■のご家族に事前に御相談をしています。
 ご家族は、■■■■■■の上毛新聞おくやみ欄に■■■のことを掲載されています。内容としては■■■■■■■■■■■■■■■■■■■6月10日死去。19歳。■■■■■■■■■葬儀は家族葬で行われた。■■■■■■■■■■■■■」となっています。■■■■は、49日を過ぎてのしかるべき日ということでご家族が判断されたものと伺っています。
 ■■■の死亡が確認された7月16日(木)の翌日、学校もご家族から連絡を受けましたが、学校としては、当面、■■■の死亡が確認されたことを伏せるとともに、学校内においても、情報を限定的に扱ってほしいとの要請を受けていました。その後、7月21日(火)にご家族から、新聞のおくやみ欄での告知の話があり、■■■■■■■■の掲載を受けて、保護者の皆様、また、各教職員の皆様にお知らせすることとなったところです。

 夏季休業明けの8月31日(月)の8時50分から臨時のホームルームを行い、放送を合図に、黙とうを捧げたいと思います。
 ホームルーム開催に当たっては、まず、学生に次のことをお伝え願います。

●既に、夏季休業中に、文書で保護者宛てお知らせし、保護者の方から話を聞いていると思いますが、寮を出たまま、戻らなくなっていた本校電子情報工学科4年■■■■■■■■■■が利根川において遺体で発見されました。■■■と確認がなされ

<P2>
たのは、7月16日とご家族から伺っております。
 このことを受け、この後の放送を合図に1分間の黙とうを捧げたいと思います。●

放送は、8時55分頃から始め、黙とうを次のとおり行います。

●校長です。既にお話があったとおり、非常に残念かつ悲しいことですが、本校電子情報工学科4年■■■■■■■■■■■が亡くなりました。
 皆さんと同じ群馬高専の学生であった■■■のご冥福を祈り、黙とうを捧げたいと思います。よろしくお願いします。ご起立ください。
黙とう………(1分)………おわります。●

 夏季休業中も、申し込みがあれば、学生相談室のカウンセラーが対応できるようにしましたが、特に、夏季休業明けは、むずかしい時期です。学生の動向に留意し、必要に応じ、学生相談室の利用を勧めるなど、心のケアをよろしくお願いします。
 また、学生がいろいろと尋ねることがあるかもしれませんが、ご家族からこれ以上のことは、伺っていないということで対応願います。

                           校長
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【市民オンブズマン群馬事務局からの報告・この項続く】

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【速報】大同有毒スラグを斬る!・・・群馬県が佐藤建設工業の許可を取り消し!

2016-08-05 12:31:00 | スラグ不法投棄問題
■お盆休みを控えた2016年8月5日に、スラグ報道がありましたので、速報でお届けします。なお、当会の誇る、そしてこの問題を粘り強く徹底追及している徘徊老人軍団「リットン調査団」のブログも併せてご覧ください↓↓ 青いURLをクリックしてください。
http://blog.livedoor.jp/lytton_cyousadan/archives/5289331.html


**********2016年8月5日上毛新聞 ※PDF ⇒ 2016n0805v.pdf
鉄鋼スラグ問題の業者
県が許可取り消し

 鉄鋼メーカー「大同特殊鋼」の渋川工場(渋川市)からでた鉄鋼スラグが県内の公共工事で使われ、一部で環境基準値を超すフッ素や六価クロムが検出された問題で、県は4日、廃棄物処理法に違反したとして、佐藤建設工業(同市小野子)の産業廃棄物収集運搬業などの許可を取り消す行政処分をしたと発表した。処分は3日付。
 処分理由は、スラグを含む鉱さいを収集運搬する許可を得ていないのに、2009年7月から14年1月までスラグを運搬した。産業廃棄物の処理業はがれき類の破砕しか許可されていなかったが、12年6月スラグと天然砕石を混合して処分した。
 佐藤建設工業は「スラグは産業廃棄物とする県の見解を受け入れていない。異議申し立ても含めて対応を検討したい」とコメントした。
 県の調査によると、同工場から出た鉄鋼スラグは公共工事などに使われ、3月末時点で県内では373カ所で使用が確認されている。環境基準値を超えるフッ素などが検出された場所があるが、地下水への影響は確認されていない。国土交通省や県、渋川市などがスラグの撤去や、アスファルトで舗装するなどの対策を講じている。
 この問題をめぐっては、県が14年に関係先を立ち入り調査し、15年9月に大同特殊鋼などを刑事告発した。県警は4月26日、産業廃棄物処理法違反の疑いで、同社と子会社の大同エコメット(愛知県)、佐藤建設工業の3社と役員ら5人を前橋地検に書類送検した。

**********2016年8月5日毎日新聞群馬版 ※PDF ⇒ 2016n0805v.pdf

有害スラグ問題 
許可を取り消し 県が廃棄物で

 大手鉄鋼メーカー「大同特殊鋼」の渋川工場(渋川市)から出た鉄鋼スラグに環境基準値を超える有害物質が含まれていた問題で、県は4日、廃棄物のスラグを許可なく運搬・処分していたとして、建設会社「佐藤建設工業」(渋川市)=廃棄物処理法違反容疑で書類送検=に対する廃棄物の収集運搬業許可などを全て取り消したと発表した。処分は3日付け。
 県廃棄物リサイクル課によると、佐藤建設工業は2009年7月~14年1月、大同の渋川工場からスラグを運搬していた。09年7月~12年6月には、道路整備に使う材料を作るため、スラグと天然砕石と混合していたという。廃棄物であるスラグの取り扱いが佐藤建設工業に対する許可の範囲を逸脱していたとしている。
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■このスラグ報道に先立ち、群馬県もホームページに行政処分について発表をしているようです。
http://www.pref.gunma.jp/houdou/e1700091.html

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【8月4日】産業廃棄物処理業者に対する行政処分について(廃棄物・リサイクル課)
産業廃棄物処理業者に対する行政処分について


廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「法」という。)第14条の3の2及び第15条の3の規定に基づき、産業廃棄物処理業及び産業廃棄物処理施設設置の許可を下記のとおり取り消しました。
                  記
○事業者の氏名又は名称:
群馬県渋川市小野子1579番地 株式会社佐藤建設工業 代表取締役 佐藤本位田
○許可の番号:産業廃棄物収集運搬業許可 第01000-042372号 産業廃棄物処分業許可 第01020-042372号 産業廃棄物処理施設設置許可(がれき類の破砕施設) 群馬県第326-0号
○処分の年月日:平成28年8月3日
○処分の内容:産業廃棄物収集運搬業、産業廃棄物処分業及び産業廃棄物処理施設設置の許可の取消し
○処分理由:
 株式会社佐藤建設工業は、平成21年7月から平成24年6月までの間、大同特殊鋼株式会社から委託を受け、産業廃棄物たるスラグ(種類:鉱さい)を運搬し、天然砕石と混合する行為を行った。
 また、平成24年7月から平成26年1月までの間についても産業廃棄物たるスラグの運搬を行った。
 株式会社佐藤建設工業が許可を受けている産業廃棄物収集運搬業の事業範囲に鉱さいは含まれていないほか、同社が許可を受けている産業廃棄物処分業は、がれき類の破砕のみであり、許可なく事業の範囲を変更した。
 当該行為は、法第14条の3の2第1項第5号(平成22年改正法施行前においては、法第14条の3の2第1項第2号)及び第15条の3第1項第2号に該当する。
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■今回も報道のポイントを整理してみましょう

1.群馬県が廃棄物処理法違反で、佐藤建設工業の許可を取り消す行政処分を行ったこと
2.処分の理由は、許可外の廃棄物を運搬したこと、および許可外の処分業を行ったこと
3.佐藤建設工業は群馬県の見解に異を唱えていること


が挙げられます。

ポイント①群馬県が廃棄物処理法違反で、佐藤建設工業の許可を取り消す行政処分を行ったこと

 群馬県は2015年9月に大同特殊鋼と共に佐藤建設工業を刑事告発している事が報道されています。刑事告発から10カ月経って、やっと行政処分が下されました。あまりにも遅い行政処分と言わざるを得ません。また今回の事件は天然砕石の販売を促進するための詐欺まがいな不法投棄事件でもあるので、天然砕石製造の許可にまで行政処分が及ぶべきですが、不十分な内容であると言えるでしょう。

ポイント② 処分の理由は、許可外の廃棄物を運搬したこと、および許可外の処分業を行ったこと

 佐藤建設工業は、「鉱さい」に分類される有害スラグを運搬する許可およびこれを処分する許可を得ていません。大同・佐藤ブラック連合は、有害スラグ=特別管理産業廃棄物を不法投棄することを目的として、有害スラグを細かく砕き、天然石と混合しているので、許可など取れるはずはありません。

■この点について群馬県は、行政処分の理由で次の通り述べています。

 「株式会社佐藤建設工業は、平成21年7月から平成24年6月までの間、大同特殊鋼株式会社から委託を受け、産業廃棄物たるスラグ(種類:鉱さい)を運搬し、天然砕石と混合する行為を行った。
 また、平成24年7月から平成26年1月までの間についても産業廃棄物たるスラグの運搬を行った。
 株式会社佐藤建設工業が許可を受けている産業廃棄物収集運搬業の事業範囲に鉱さいは含まれていないほか、同社が許可を受けている産業廃棄物処分業は、がれき類の破砕のみであり、許可なく事業の範囲を変更した。」

 有害スラグは特別管理産業廃棄物ですので遮断型最終処分場に最終処分するのが、産業廃棄物処理法が定めたルールです。このルールを破り、みだりに天然砕石と混ぜ、道路や公園などに投棄したのですから、産業廃棄物処理法第16条の不法投棄違反しているので、佐藤建設工業の許可の取り消しは当然の処分です。

 しかし、佐藤建設工業は不法投棄を目的として、上層路盤材・下層路盤材・盛り土材という販売する全ての建設資材に有害スラグを混合して販売してしまっているので、何か釈然としません。行政処分が下されても、今日もスラグ運搬車が我が物顔で走り回っています。天然石販売の許可に対する行政処分は下されないのでしょうか?

 この理由のなかで、着目すべきは「天然砕石と混合する行為」が「同社が許可を受けている産業廃棄物処分業」について、「がれき類の破砕のみであり、許可なく事業の範囲を変更した。」と述べている点です。どうやら「天然砕石と混合する行為」が産業廃棄物の処分にあたるようです。有害スラグは遮断型最終処分場に処分しなければならないので、天然砕石と混合して道路等に埋設する行為は、やはりみだりに廃棄物を不法投棄する行為であると群馬県は認めているとしか思えません。

ポイント③ 佐藤建設工業は群馬県の見解に異を唱えていること

 上毛新聞では『佐藤建設工業は「スラグは産業廃棄物とする県の見解を受け入れていない。異議申し立ても含めて対応を検討したい」とコメントした。』と報道しています。

 なんと謝罪を口にするどころか、異議を申し立てるという自分勝手なコメントであることでしょう。

 異議申し立ての理由も、驚くべきことに「スラグは産業廃棄物とする県の見解を受け入れていない」と一方的に宣言をする始末です。自分に都合の悪いことは、たとえ法律違反でも“受け入れない”極悪人ぶりを発揮していますが、この発言は、悪質な行為の決め手となり、情状酌量の余地はないことに繋がることでしょう。

■2015年9月11日群馬県廃棄物リサイクル課が「大同特殊鋼(株)渋川工場から排出された鉄鋼スラグに関する廃棄物処理法に基づく調査結果について」を公表しています。
http://www.pref.gunma.jp/houdou/e1700084.html

 その中で、大同特殊鋼由来の有害スラグを廃棄物と認定しています。

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(7)ふっ素の土壌環境基準等が設定されて以降、大同特殊鋼(株)渋川工場から製鋼過程の副産物として排出された鉄鋼スラグは、土壌と接する方法で使用した場合、ふっ素による土壌汚染の可能性があり、また、平成14年4月から平成26年1月までの間、関係者の間で逆有償取引等が行われていたことなどから、当該スラグは、その物の性状、排出の状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無及び占有者の意思等を総合的に勘案し、廃棄物と認定される。
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 群馬県内の産業廃棄物の監督官庁は群馬県環境部局ですので、この廃棄物認定は最終決定というべきものです。この監督官庁の廃棄物判断を佐藤建設工業は、上毛新聞の取材で「県の見解を受け入れていない」と一歩的に宣言しているのです。

 この廃棄物認定は「ふっ素による土壌汚染の可能性があり」と遮断型最終処分場に処分すべき特別管理産業廃棄物であると認定しているのですから、佐藤建設工業の見解受け入れ拒否宣言は、特定有害物質の被害に苦しむ地域住民に対する宣戦布告宣言でもあるのです。

■群馬県の廃棄物リサイクル課の有害スラグ対応は、特別管理産業廃棄物の不法投棄に対する指摘が不十分と言わざるを得ません。ですから佐藤建設工業ごときに侮られ、「県の見解を受け入れていない」などと一方的に宣言されてしまうのです。

 この行政処分を契機に、廃棄物処理法第16条・特別管理産業廃棄物の「不法投棄の罪」や「詐欺罪」での刑事告発の機運が高まったと言うべきでしょう。

【市民オンブズマン群馬・大同有毒スラグ不法投棄特別調査チーム・この項続く】

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