市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

公職選挙法の「無所属」と「政党その他の政治活動を行う団体」の矛盾の連鎖

2010-04-10 08:41:00 | 安中市長選挙
■安中市長選挙戦も最終段階を迎えましたが、候補者の載った選挙カーの連呼の声は、めったに聞こえてきません。代わりに、政策宣伝カーと称する、候補者カーと区別がよくわからない車が連呼する声が時々聞こえてきます。

 なぜ2台目の車も選挙で候補者の名前を連呼できるのか、選挙戦開始直後に現職候補が繰り出した新たな選挙戦術の合法性について、当会では、既報のとおり、安中市選挙管理委員会に問い合わせるなど調査を続けてきました。

■また、所属政党についても疑問があります。新聞報道等では、現職候補も「無所属」と記されていますが、実際には、現職候補の場合、自由民主党安中第一支部の代表をしており、なぜ「無所属」なのに、政党その他の政治活動を行う団体の本部及び支部が選挙期間中に、政策の普及宣伝及び演説の告知をするために使用できる自動車を、「政策宣伝カー」として使用できるのか、という点についても調査をしてきました。

 市選管によれば、政策宣伝カーの使用は、公職選挙法第201条の9に基づくもので、所属政党を無所属と名乗ったり、経歴を通信制中退などと記載しても、「選管に提出する経歴書自体は、法定文書でもなんでもないため、ウソの記載をもって、基本的にどうのこうのと選管として調査したりすることはしない」という回答です。

■選挙期間中「完全無所属」をアピールして当選後問題となった千葉県知事候補の森田健作の例があります。この問題について、公職選挙法を所管する総務省の見解は、「違反ではない」というものでした。森田健作としては、知事選立候補届出用紙の政党記載欄に自民党公認証書なしに「自民党」と書けば、受け付けてくれないから、「無所属」ないし空欄で提出したと推測されています。

 逆のケースでは、2005年の衆院選で刺客を送られ、自民党から公認証書をもらえなかった野田聖子は自民党から除名処分も受けず、自ら離党届も出しておらず、自民党員のままなのに、公認証書がないので仕方なく届出用紙の政党欄には空欄ないし「無所属」で届けて、選挙運動をしたことがあります。

 当時、野田聖子は、ネット上で「無所属」と報じられていましたが、選挙戦では「自民党の野田聖子です」と公言しましたが、自民党員であっても「自民党公認」とは言いませんでした。

■総務省の判断は、「無所属」とは、自民党員かどうか、自民党支部長かどうかにかかわらず、あくまで当該選挙で公認されているかどうかだけが問題ということです。公認証書なしに誰でも好き勝手に所属政党を名乗られると、収拾がつかないということが根拠かもしれません。

 こうした国政選挙における総務省の判断に照らし合わせると、今回の安中市長選の場合、現職候補が、自民党安中第一支部代表であっても、安中市長立候補届出用紙の「政党欄」に「無所属」もしくは空欄で届け出れば、いくら現職候補が選挙戦で「無所属」を標榜しても、公選法違反の「虚偽事項の公表罪」にはならないということになります。つまり、公職選挙法には、無所属という概念がないことになります。

 したがって、自ら政党公認を求めなければ、コテコテの自民党員であっても、「無所属」というわけです。バリバリの自民党中曽根派であったとしても、選挙で「無所属」だろうが、「市民派」だろうが、「庶民代表」だろうが、どういうキャッチフレーズをつけようが、そして、それを有権者が勝手にどうイメージしようが、公職選挙法ではまったく問題にはならないのです。

■一方、公職選挙法第201条の9で定める地方選挙における政党その他の政治団体の政治活動の規制との関係でみてみましょう。

 これに関して、群馬県のホームページ(*)には、次の記載があります。
http://www.pref.gunma.jp/cts/PortalServlet;jsessionid=78E2F0028A5B37F73EE1BB1B64FF5C15?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=73427

**********
Q 県や市町村選挙の選挙期間中、政党その他の政治団体の政治活動はどのような規制がありますか。
A 公職選挙法は、選挙時における政党その他の政治団体(以下、政治団体という。)の政治活動について、選挙が行われる区域において、選挙期日の告示日から当日まで、特定の方法による政治活動を制限しています。これは選挙運動と関わりの深い特定の政治活動を規制することにより、選挙の自由公正を確保するためといえます。
 知事、県議会議員、市長の選挙においては、政治団体が行う政治活動のうち、(1)政談演説会の開催、(2)街頭政談演説の開催、(3)ポスターの掲示、(4)立札及び看板の類の掲示、(5)ビラの頒布、(6)宣伝告知のための自動車及び拡声機の使用、(7)連呼行為、(8)いかなる名義をもってするを問わず、掲示又は頒布する文書図画(新聞紙及び雑誌を除く。)に、当該選挙区の特定の候補者の氏名又はその氏名が類推されるような事項を記載すること、(9)国又は地方公共団体又が所有し又は管理する建物(専ら職員の居住の用に供されているもの及び公営住宅を除く。)において文書図画(新聞紙及び雑誌を除く。)の頒布(郵便等又は新聞折込みの方法による頒布を除く。)をすることが禁止されています。但し、一定の制限の下に政治活動ができる「確認団体制度」があります。
 市町村議会議員及び町村長の選挙では、選挙期日の告示日から期日までの政治活動は、選挙運動にわたらない限り自由ですが、前述の(7)から(9)の政治活動は禁止されます。

Q 「確認団体制度」について教えてください。
A 「確認団体制度」とは、知事、県議会議員、市長の選挙において、一定の要件を具備した政治団体が、当該選挙を管理する選挙管理委員会から確認書の交付を受けることにより、制限されている政治活動を行うことができる制度です。確認団体となる要件は、政治資金規正法第6条の届出がなされている政治団体で、知事又は市長の選挙の場合、所属候補者か支援候補者(無所属候補者で推薦し又は支持する候補者)がいること、県議会議員選挙の場合は、所属候補者が3人以上いる政治団体である必要があります。また、所属候補者又は支援候補者1人に対し確認団体は1団体に限られます。
 確認団体は、選挙期日の告示日から選挙の期日の前日までの間は、前述の(1)から(6)の政治活動について、一定の範囲(公選法第201条の8及び201条の9)で行うことが許されるほか、確認団体が発行する新聞紙及び雑誌についても、一定の要件(法第201条の15)を満たせば選挙期日の告示日から当日までの間に限り、当該選挙に関する報道、評論ができます。しかし、確認団体といえども、(7)から(9)の政治活動は禁止されます。但し、(7)連呼行為は政談演説会及び街頭政談演説、政治活動用自動車の上で行う場合、(9)公共施設における文書図画の頒布は、政談演説会の会場で行う場合は除かれます。(法201条の13)また、選挙期日の告示前に掲示した政治団体の政治活動用ポスターに、当該選挙の候補者の氏名又は氏名類推事項が記載されている場合は、当該候補者となった日のうちに、その選挙区において、当該ポスターを撤去しなければならないことは、確認団体であっても例外ではありません。(法201条の14)
**********

 となると、現在、安中市内で走り回っている政策宣伝カーは、現職候補ではなく、確認団体が使用している自動車ということになります。

■上記のように、一定の要件を具備した確認団体であれば、当該選挙を管理する選挙管理委員会から確認書の交付を受けると、制限されている政治活動の一環として、政策宣伝カーを使えるというのです。

 安中市選管によると、現職候補の確認団体は「創政会」という名称のようです。群馬県のホームページによると、確認団体は、政治資金規正法第6条の届出がなされている政治団体で、市長選の場合、所属候補者か支援候補者(無所属候補者で推薦し又は支持する候補者)がいる必要があります。

■この観点からすると、現職候補が代表となっている自民党安中第一支部であれば、確認団体としての資格があるのかもしれませんが、現職が代表の政治団体が、自分自身を公認はしないが、無所属として推薦ないし支持するという形であれば、政策宣伝カーの使用は可能ということになります。

 事実、安中市選管では、現職候補の名前の付いていない自民党安中第一支部であれば、確認団体として問題ないという見解です。

 つまり、自民党政党支部代表候補の場合でも、やはり無所属を標榜しないと、確認団体が使用する政策宣伝カーの恩恵を受けられないわけです。今回、現職候補が「創政会」という別の団体にも所属していたことが明らかになったので、来週、この団体がどのような政党団体なのかを調査する予定です。それにしても、半生を選挙無敗で貫いてきた現職候補ならではの選挙テクニックで、他の候補としては、簡単には思いつかなかったことでしょう。

【ひらく会情報部・選挙不正監視班】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

神奈川県不正経理で元職員ら2名の逮捕に思う

2010-04-08 23:51:00 | 県内の税金無駄使い実態
■4月8日に神奈川県警捜査二課が、神奈川県の元税理課職員2名を公金流用事件で逮捕しました。この事件の捜査の端緒は、神奈川県が元職員3名を告訴したためです。

 この事件は、業者に口座を持たせてそこに預け金と称する金をプールさせ、業者からは滑空の会計書類を提出させて裏金を捻出するというやり方です。

 群馬県でも同じような手口でほとんどの部署でやっていたことが、先年の会計検査院の調査で判明しましたが、当会が情報公開で証拠資料を入手して、検察庁前橋地検や群馬県警捜査二課に告発しましたが、今のところ受理されるに至っていません。

 肝心の群馬県知事が、警察や検察に告訴すれば、しぶしぶ捜査をするのかもしれませんが、群馬県では、神奈川県のようなマネはできないようです。

【ひらく会情報部】

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安中市長選も中盤へ…いつもと勝手が違う選挙運動

2010-04-07 23:17:00 | 安中市長選挙

■4月11日(日)投開票の安中市長選挙は、告示から4日目を過ぎて、中盤戦たけなわとなっています。市内から聞こえてくるのは、いつもの選挙期間中であれば、候補者のチラシがごっそりポストや玄関先に投げ込まれるのに、今回はまったくそうしたことがなく、一体どうなっているの?という声です。

 本来、これが正常なのかもしれませんが、いつもとは勝手が違うので、市内の有権者も戸惑っているようです。この調子で、怪文書も出ずに、無難に投票日を迎えたいものですが、果たしてこれから終盤戦を迎えて、最後の票読みの過程で、名物の怪文書が出現するのかどうか、市民有権者の関心を集めることでしょう。


両候補の選挙用はがきのデザイン。皆さんのお宅にも届きましたか?

■ところで、4月7日の東京新聞に、興味深い記事が掲載されています。「安中市長選候補者に聞く」と題して、「安中市土地開発公社の巨額負債問題への対応をお聞かせください」との問いに対して、両候補が回答を寄せています。

【岡田義弘候補】
 事業はすべて金融機関からの融資。市長は理事長の立場から金融機関に起債残高証明を求め、確認の責務があるが、多年にわたり怠ったのが巨額な横領事件となった。現状は年二千万円の返済が今後約九十年継続する。

【高橋由信候補】
 市土地開発公社の不祥事については、群馬銀行と積極的に交渉の場を持っていきたい。行財政政改革は、事業仕分けなどの手法を含め、積極的に取り組んでいきたい。

■両候補とも、肝心の、土地開発公社51億円事件の真相解明、責任の所在明確化については触れていないのが気になります。

【ひらく会情報部】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安中市長選の立候補者の経歴を唯一検証して正確を期した東京新聞の"好判断"

2010-04-06 23:42:00 | 安中市長選挙
■4月5日の新聞各紙には、4月4日の安中市長選告示日に立候補の届出をおこなった各候補者の紹介や、初日の行動の様子が報じられました。

 この中で、ひときわ輝きをみせているのが、東京新聞です。候補者の経歴で、他の新聞社がいずれも「高校中退」とか「高校通信制中退」などと記載しているのに、唯一、卒業学校名を記載していません。


■当会のブログでも既に調査報告したように、そもそも、テストも無く、簡単な面接だけで、誰でも入れる通信制には、中退などという定義は当てはまりません。卒業して、始めて同窓会名簿に記載されるのであって、極端なことを言えば、誰でも「中退」と自称すれば、在籍を証明するものがないため、一度も授業を受けなくても、通信制をもつ学校名を勝手にその上に被せることができるわけです。それを思いとどまらせるのは、本人の自覚とモラルだけです。

 「中学卒」と堂々と書くほうがよほど、有権者の信頼を勝ち得るのに、ウソでもなんでも、なんとかして地域ブランドの高校名を使いたがるとすれば、それはコンプレックスの裏返しということではないでしょうか。こうした正確性の乏しい、曖昧なことを平気で書けるとなると、もはや良心の呵責などは感じないのでしょう。本人がそれさえも自覚していないとなるとさらに不幸です。

■新聞に掲載される経歴のデータは、基本的には、各新聞社から配られた用紙に、候補者が自分で記載するのが普通です。したがって、高校中退とか、高校通信制中退と掲載されているのは、本人がそのように申告しているからです。

 となると、この候補者は、やはり自覚をしていないということになりますが、公開討論会の際の自己紹介でも、主催者の依頼を無視して、自己紹介を全くしなかったり、今日、新聞折り込みで配布された選管発行の「安中市長選 選挙公報」でも、自身のプロフィールや経歴を記載していないところをみると、実は、時と場合と都合によって、使うか使わないかを意図的に使い分けているようです。

■こうした非常識とも言えるユニークな経歴の記載について、市選管の見解をうかがったところ、担当者は、「群馬県の選管にも確認したが、選管に提出する経歴書自体は、法定文書でもなんでもないため、ウソの記載をもって、基本的にどうのこうのと選管として調査したりすることはしません」という回答でした。

 したがって、経歴些少と紙一重のこうした記述を平気でするような候補者について、首長にふさわしいかどうかの判断は、有権者にゆだねられるということになります。

【ひらく会情報部・選挙不正監視班】

参考資料1:告示日の各候補の紹介記事一覧
**********
【東京新聞4月5日朝刊】
新市の「成果」焦点
安中市長選 イベントで支持訴え
 いずれも無所属で、再選を目指す現職の岡田義弘氏(七一)と、新人で元市議の高橋由信氏(五三)が立候補を届け出た。
 岡田氏は午前、安中市安中地区にある選挙事務所で出発式を開き、第一声。続いて、後閑城跡で開かれたイベント会場を回り、午後からは松井田町のイベントも訪れて支持を訴えた。
 高橋氏は午前、地元の岩井地区にある寺で市議時代の選対や後援会の役員計四人の墓参りをして必勝を祈願。その後、市の中心部や松井田町を回り、夕方には原市地区で事務所開きをした。
 有権者数は三日現在で五万二千四百七人。

<安中市長選候補者の第一声>
■おかだ よしひろ
岡田義弘氏(71)無現①
市長・農業/元県議・県市議長会長
〈公約〉観光大使の任命による観光振興▽特別養護老人ホームの新設と増床▽碓氷関所保存の調査
行政の無駄削減
活性化を目指す
 (旧松井田町との新設合併により)新生・安中市が誕生して、すでに四年が経過した。
 その問、市民に信頼される行政を実現できるよう、死に物狂いで頑張ってきた。
 市長公用車の廃止をはじめ、行政の無駄な経費を削減する取り組みも成果を上げ始めている。
 今後も市民の思いを大事にした市政を実行していくためには、市長の安定した力が必要だ。
 安中を活力ある都市にするため、皆さんの力を再び私に託してください。

■たかはし よしのぶ
高橋由信氏(53)無新
会社員・市民団体未来塾運営委員/元市議・市青年団連合会長▽安中高
〈公約〉市民会議発足による行財政改革▽増田川ダム建設計画の見直し▽旧信越線の復活
合併の不満解決
未来のため決意
 皆さんの声を束ね、市の未来のために決意を新たに出発する。最後まで戦い抜き、市民の皆さんと安中市をつくっていきたい。
 この四年間、安中市政を見て、これではいけない、駄目になってしまうと思い決意を固めた。
 一人一人と握手を交わし意見を聞いてきたが、多くの不満や憤りの声を聞いた。一つ一つ解決しないと未来はない。
 市民の命を守る碓氷病院の大改革、交通弱者救済対策、合併による不満、憤りを検証し、解決していく。

【産経新聞4月5日朝刊】
●安中市
 現職の岡田義弘氏(71)と新人の高橋由信氏(53)が立候補した。
 岡田氏は午前8時半からの事務所での出陣式に臨み、支持者の前で第一声。「4年間死力を尽くしてきた。厳しい経済情勢で税収が落ち込む中、経費節減、活力ある都市作りをしたい」と強調。市内全域を選挙カーで回り、小中学校の100%耐震化や特別養護老人ホームの増床などを訴えた。
 高橋氏は、午前7時45分から常楽寺で必勝祈願。「市議時代の支えに感謝し、安中市の未来を市民と一緒につくっていきたい。7日間最後まで戦い抜く」とあいさつ。選挙カーでの遊説と辻立ちで市民会議設置などによる市民参加型の政策を訴えた。午後7時からは事務所開きに臨んだ。
 3日現在の有権者数は5万2407人。
◇安中市長選(届け出順)
■おかだ よしひろ
岡田義弘71 無現①
市長(県議・安中市議)安中市野殿・高崎高通信制中退
■たかはし よしのぶ
高橋由信53 無新
電気販売会社員・市聴覚障害者協会相談役(市議)安中市岩井・安中高

【讀賣新聞4月5日朝刊】
実績強調と市政批判
 安中市長選は、いずれも無所属で、再選を目指す現職の岡田義弘氏(71)と、新人で前市議の高橋由信氏(53)が立候補した。3日現在の有権者数は5万2407人。
 岡田氏は市内を遊説し、行財政改革など4年間の実績を強調しつつ、開かれた行政の確立や介護施設の入所待機者の解消などを掲げた。第一声では「4年間、皆さんが不安なく信頼して頂ける行政を確立すべく死力を尽くしてきた」とアピール。「厳しい経済状況に対して、やるべきことをやる。小中学校を耐震化し、土地開発公社の(巨額詐欺)事件も在任中に解決へ向け努力する」と訴えた。
 高橋氏は選挙カーで市内全域を回り、「市民力を結集し安中を変えよう」と訴えた。第一声では「この4年間を見て、このままでは安中は駄目になると思った。住民の憤りは予想以上だ」と現市政を厳しく批判。「皆さんの命を守る碓氷病院の大改革、交通弱者対策と公共交通の確立、合併による皆さんの不満、憤りを、政治家として、一つひとつ検証して解決していかねばならない」と主張した。
――安中――
■おかだよしひろ
 岡 田 義 弘 71 無所属 現①
市長、元県議会保健福祉常任に院長、県市議会議長会長、旧安中市会議長、旧安中市社会福祉協議会長▽高崎高通信制中退▽安中市▽安中市野殿
■たかはしよしのぷ
 高 橋 由 信 53 無所属新
家電修理販売店勤務、市聴覚障害者協会相談役、地域づくり団体未来塾運営委員、元市議会経済建設常任委員長▽安中高▽安中市▽安中市岩井

【上毛新聞4月5日朝刊】
「指導力が必要」「若い力生かす」
 安中市長選は現職の岡田義弘氏(71)=野殿=と新人の高橋由信氏(53)=岩井=が立候補した。医療・福祉政策や合併後の一体感醸成、経済活性化が争点。
 岡田候補は1期目の実績を強調。安定した組織力を背景に、「困難な時代だからこそ指導力のあるリーダーが必要」と保守層を中心に支持を訴える。
 高橋候補は「元気とやる気」を前面に出し、都市型の草の根選挙を展開。「若い世代の力をまちづくりに生かそう」と変化を望む層に働き掛ける。
 前回は合併の進め方をめぐって元市長への批判が噴出。岡田候補が獲得したとされる多くの批判票や、敗れた3候補への約2万票の行方が勝敗の鍵となりそう。
 3日現在の選挙人名簿登録者数は5万2407人(男2万5350人、女2万7057人)。
<安中市長選立候補者>
■おかだよしひろ
岡田義弘(71) 市長 無現
【略歴】1期。元県議3期、元県市議会議長会長、元氏社会福祉協議会長。高崎高通信制中退
【公約】①小中学校の耐震化推進②特別養護老人ホームの新設と増床③防災行政無線の整備④独居高齢者宅に安否確認センサー設置
■たかはしよしのぶ
高橋 由信(53) 元市議 無新
【略歴】地域づくり団体「未来塾」運営委員、市聴覚障害者協会相談役。元市議4期、元市青年団連合会長。安中高卒
【公約】①公立碓氷病院の改革②仮称「あんなか市民会議」設置③元気で信頼される市役所づくリ④企業誘致の推進⑤合併を検証

【朝日新聞4月5日朝刊】
安中 現職に前市議挑む
 安中市長選は、現職の岡田義弘氏(71)と新顔の前市議高橋由信氏(53)の、いずれも無所属の2人が立候補した。
<統率力を強調 現職・岡田氏>
 岡田氏は、同市安中の事務所で第一声。「税金の無駄遣いを断ち、活力ある市の建設に向けなければいけない。市長というのは生やさしい仕事ではなく、ときには庁内の流れを押し戻しても決断しなければいけない」と、リーダーシップの必要性を強調した。
 政策として、「市民の命と健康を守るため、公立碓氷病院の改革を進めていく。また、市土地開発公社で起きた巨額横領事件で市が抱えた借金の負担を減らすため、金融機関と交渉し、解決の糸口をみつけたい」などと語った。その後、選挙カーで市内を回り有権者に支持を訴えた。
<草の根で活動 新顔・高橋氏>
 高橋氏は同市岩井の常楽寺で、これまで同氏を支援してきた元後援会長らの墓参りをして同所から遊説を始めた。
 街頭演説では、「このままでは安中市はだめになるという思いでやってきた。公立碓氷病院は大改革を進める。交通弱者の足を確保するため、デマンド(利用者の要望に応じて回る)バスの研究も進める。丹念にみなさんと話し合い一つひとつ問題を解決していきたい。市民力を生かし、市民が誇りを持てる安中市をつくっていく」と訴えた。住宅地では選挙カーを降りて市民に握手を求めるなど草の根の活動を展開した。
 投票は11日午前7時から午後6時まで。午後7時半から、市総合体育館で開票されえう。
 3日現在の有権者数は、5万2407人。
<安中市長選候補者>
■おかだ よしひろ
 岡 田 義 弘 71 無現①‘
農業、元県議・市議会議長▽高崎高中退▽安中市野殿
■たかはしよしのぶ
 高 橋 由 信 53 無新
電気器具販売会社員・地域団体運営委員、元市議▽安中高▽安中市岩井

【毎日新聞4月5日朝刊】
●安中市長選
 安中市長選は、再選を目指す岡田義弘氏(71)=無所属=と、新人で前市議の高橋由信氏(53)=同=の2人が立候補した。
 岡田氏は同市安中の選挙事務所で、支持者を前に第一声。「4年間必死に務めてきた。皆さんの思いをしっかり受け止め、税金の無駄遣いを断ち切り、活力あるまちづくりをする」と述べ、小中学校の耐震化推進、碓氷病院改革などを訴えた。
 高橋氏は同市岩井の寺で、後援者の墓参り後に出陣式。遊説では、「市政への不満、未来への不安の声を聞き、立候補を決意した。市民力を結集して頑張る」と語り、碓氷病院改革、交通弱者対策の「デマンドバス」早期導入などを訴えた。
 投票は11日午前7時から午後6時まで市内49カ所で行われ、同7時半から市総合体育館で即日開票される。投票終了時間は2時間繰り上げられている。3日現在の選挙人名簿登録者数は5万2407人(男2万5350人、女2万7057人)。 【増田勝彦】
◇安中市長選立候補者(届け出順)
■おかだよしひろ
岡田義弘 71無現①
高崎地区林業振興協会長、[暦]市議・議長▽県市議会議長会長▽県議▽高崎高中退
■たかはしよしのぶ
高橋由信 53無新
元市議▽会社員▽市聴覚障害者協会相談役、[暦]市青年団連合会長▽安中高
**********


参考資料2:4月6日発行の安中市長選挙 選挙公報
**********

平成22年4月11日執行 安中市長選挙 選挙公報 安中市選挙管理委員会
<岡田よしひろ 無所属>
岡田義弘の公約!!
「市民のための市民による市民の市政」を具現的に推進します。
一、「環境」の分野では、
  緑の保全、青空再生、ふるさとの川の再生。
二、「福祉・健康」の分野では、
  子育て支援、特別養護ホームを80床の新設と、20床増床、24時間サポート事業。
三、「人づくり交流」の分野では、
  小中学校100%耐震化。研究学園都市推進。
四、「まちづくり・基盤整備」分野では、
  緊急情報を市内全域に伝達出来る防災行政無線の整備実施。
五、「新生安中市の活力を高める」分野では、
  雇用対策、中小企業支援と「農工両善」戦略の競争力のある産業の育成。
 全ての市民皆様が住んで良かった、生まれて良かった、長生きして良かったと、誰もが希望と安心が実感できる日本一の新生安中を築くためキャンドル精神で全力を尽くすことをお約束いたします。

<高橋よしのぶ 53才>
輝け市民力 あんなかが変わる
あんなか6万3千市民と一緒につくる「まちづくり」を!
~自分たちの「まちづくり」はみんなで決める~
高橋よしのぶ6つの挑戦
●大学等の連携による若い世代の力を市政に活かします
●(仮称)「あんなか市民会議」を立ち上げていねいに市政の声を聞きとり市政に活かします
●合併の検証を行い、市政に活かします
●一人一人の職員の持つ力を発揮できる元気で信頼される市役所を作ります
●公立碓氷病院の改革を進めます
●企業誘致を推進します。
市議4期(15年)
ボランティア暦35年
詳しくは携帯サイトをご覧下さい。
輝け市民力 検索←
プロフィール
生年月日:昭和31年7月6日生まれ53歳
  経歴:昭和50年群馬県立安中高等学校卒
     平成3年安中市議会議員初当選
          市議4期15年
     フリーマーケットinあんなか実行委員
     みんなで創るあんなか市民の会会員
『市民力』で復活!!
~地域活性化イベント~
フリーマーケットinあんなか
 みんなで「あんなかの新しいおまつり」を作りましょう
**********

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初日からなんでもありの安中市長選

2010-04-05 20:12:00 | 安中市長選挙
■昨日告示された安中市長選挙は、午前8時30分から午後5時までの市選管受付で、結局立候補者が岡田義弘氏と高橋よしひろ氏の2名のみでしたので、大方の予想通り一騎打ちの選挙戦となりました。去就が注目された当会の事務局長は、海外の仕事の関係で最後の段階まで調整が付けられず、今回は出馬を断念しました。

 ところで、安中市東端の岩野谷地区の野殿の住民多数が実際に証言しているように、告示日の午前9時41分に、野殿地区を「こちらは岡田義弘候補の政策宣伝カーです」と女性の声で連呼して走りまわった車を、あたかも岡田義弘氏の候補者カーと思った人も多かったようです。岡田市長の乗った候補者カーは、午後1時過ぎに、地元の野殿地区を巡回し、女性の声で「これから(遊説に)いってまいります。地元の皆さま、留守をよろしくお願いします」と連呼していました。

■そこで、さきほど市選管に、どうすれば選挙用の車両を2台使用できるのか、岡田候補の行為は適法なのか、などについて質問してみました。結果は次のとおり、合法なのだそうです。

 市選管によると、岡田市長の政策宣伝カーは、公職選挙法第201条の9第3号(末尾の注1参照)に基づき、市長選、県議選、県知事選の場合には、候補者を支援する政党その他の政治団体で群馬県選管に登録されていれば、車両1台に限り、政策の普及宣伝及び演説の告知のための自動車の使用について可能だということです。

 ちなみに、岡田候補を支援する政党その他の政治団体とは「創政会」という名称で、市選管に政策宣伝カーの使用許可申請が出されたのは、告示日当日の4月5日だったそうです。

■そうすると、疑問が湧きます。岡田候補の政策宣伝カーは「こちらは岡田義弘の政策宣伝カーです」と連呼していました。ということは、岡田義弘所有の政策宣伝カーということになります。

 政策宣伝カーの使用申請をしたのが創政会であれば当然ながら「こちらは創政会の政策宣伝カーです。ただいま、岡田義弘(候補)の政策を宣伝中です」と言うはずです。

 こちらは岡田義弘の政策宣伝カーです」とウグイスおばさん(?)が連呼すれば、それを聞いた有権者は、てっきり岡田候補の候補者カーだと思い込むに違いありません。結局、選挙カー2台でやっているようなものです。

■市選管によると、候補者を支援する政党その他の政治団体として岡田義弘後援会は、候補者の氏名を冠名としているため認められないが、岡田候補が代表を務める自由民主党群馬県安中市第一支部は、候補者の氏名が付けられていないので、問題ないそうです。

 それでも、岡田候補の政策宣伝カーは、「こちらは岡田義弘の政策宣伝カーです」と連呼しながら、走り回っているので、候補者カーとあわせて2台の車両と相当の人員を選挙に投入していることになります。これでは、相手方の候補との差がついて、不公平になりかねません。

■また、岡田候補の支援団体として、政治資金規正法の資金管理団体や政治団体に「創政会」という名称の団体があったかどうかについても記憶にありません。選挙後、さっそく情報公開をして資料を取り寄せたいと思いますが、安中市議会にも「創政会」という岡田市長の腰巾着のような会派があることを思い出しました。

 まさか、市議会の与党会派のひとつの「創政会」(末尾の注2参照)が、政党その他の政治活動を行なう団体として、この岡田候補を支援する政治団体ではないと思いますが、もし、そうであるとすれば、これは大変問題です。

 なぜなら、創政会のメンバーの瀧本夏代市議の配偶者が、平成21年6月初めに、飲酒運転で、高崎の高校生をはねて意識不明の重体にしてしまいましたが、既に送検されて刑事裁判が進んでいるというのに、未だに処分をしていないからです。

■市選管によれば、政策宣伝カーを選挙期間中に出せる政党その他の政治団体は、あらかじめ、群馬県の選挙管理委員会に政治団体として登録しておかねばなりません。「創政会」が予め県選管に登録してある団体なのか、それは岡田候補をどのような立場で支援する団体なのか、については、選挙後に詳しく調査する予定です。

 なお、市選管によると、安中市長選挙では初めての選挙公報を、明日、4月6日(火)の朝刊に新聞折込みする予定だそうです。

【ひらく会情報部・選挙不正監視班】

注1:<公職選挙法>(抜粋)
第201条の9 政党その他の政治活動を行う団体は、その政治活動のうち、政談演説会及び街頭政談演説の開催、ポスターの掲示、立札及び看板の類の掲示並びにビラの頒布並びに宣伝告知のための自動車及び拡声機の使用については、都道府県知事又は市長の選挙の行われる区域においてその選挙の期日の告示の日から選挙の当日までの間に限り、これをすることができない。ただし、政党その他の政治団体で所属候補者又は支援候補者(第86条の4第3項の規定により政党その他の政治団体に所属する者として記載されなかつた公職の候補者で、当該政党その他の政治団体が推薦し、又は支持するものをいう。以下この条及び第201条の11において同じ。)を有するものが、次の各号に掲げる政治活動につき、その選挙の期日の告示の日から選挙の期日の前日までの間、当該各号の規定によりする場合は、この限りでない。
1.政談演説会の開催については、都道府県知事の選挙にあつては衆議院(小選挙区選出)議員の選挙区ごとに1回、市長の選挙にあつては当該選挙の行われる区域につき2回
2.街頭政談演説の開催については、第3号の規定により使用する自動車で停止しているものの車上及びその周囲
3.政策の普及宣伝及び演説の告知のための自動車の使用については、政党その他の政治団体の本部及び支部を通じて1台
3の2.政策の普及宣伝及び演説の告知のための拡声機の使用については、政談演説会の会場、街頭政談演説(政談演説を含む。)の場所及び前号の規定により使用する自動車の車上
4.ポスターの掲示については、都道府県知事の選挙にあつては衆議院(小選挙区選出)議員の1選挙区ごとに、長さ85センチメートル、幅60センチメートル以内のもの500枚以内、市長の選挙にあつては当該選挙の行われる区域につき、長さ85センチメートル、幅60センチメートル以内のもの1000枚以内
5.立札及び看板の類の掲示については
イ その開催する政談演説会の告知のために使用するもの(一の政談演説会ごとに、立札及び看板の類を通じて5以内)及びその会場内で使用するもの
ロ 第3号の規定により使用する自動車に取り付けて使用するもの
6.ビラの頒布(散布を除く。)については、当該選挙に関する事務を管理する選挙管理委員会に届け出たもの2種類以内

注2:<安中市議会議員>
議席番号/氏名/所属会派
1/大野 貞義/民主・社民クラブ
2/金井 久男/日本共産党安中市議団
3/櫻井ひろ江/日本共産党安中市議団
4/山口  覚/日本共産党安中市議団
5/吉岡 完司/新政会
6/今井 敏博/安政の会
7/武者 葉子/公明党
8/上原富士雄/公明党
9/小宮ふみ子/民主・社民クラブ
10/中里  稔/民主・社民クラブ
11/川崎 文雄/民主・社民クラブ
12/奥原 賢一/新政会
13/斎藤 盛久/新政会
14/中島 徳造/新政会
15/上原 和明/新政会
16/柳沢 吉保/創政会
17/新井 孝昭/安政の会
18/田中 伸一/安政の会
19/土屋  弘/無所属
20/高橋 由信/無所属(ふぉれすと)
21/佐藤 宰司/創政会
22/中山 澄夫/新政会
23/遠間 徹也/新政会
24/横山  登/新政会
25/瀧本 夏代/創政会
26/廣瀬  晃/安政の会
27/柳沢 賢一/創政会
28/伊藤  清/安政の会

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする