ノーベル文学賞、今夜発表…村上春樹氏・多和田葉子氏ら期待される世界の作家たち
2022/10/06 12:45
多和田葉子
【評価】大学卒業後からドイツで暮らし、40年になる。現地で大学院などに通う傍ら、日独2言語で作品を執筆するようになった。自分の母語の外に出てゆく「エクソフォニー」を唱え、国境や言語だけでなく、人間を縛るもの全ての壁を越えることを試みるような執筆スタイルを貫く。海外での評価が高く、コロナ以前は世界各地を旅していた。
【経歴】1960年、東京都生まれ。早稲田大を卒業後、22歳のときに当時の西ドイツに渡る。91年にデビュー後、93年に『犬婿入り』で芥川賞。『容疑者の夜行列車』で谷崎潤一郎賞、『雪の練習生』で野間文芸賞、『雲をつかむ話』で読売文学賞など、国内のあらゆる主要文学賞に輝く。2018年に『献灯使』で全米図書賞の翻訳文学部門を受けた。
【課題】『傘の死体とわたしの妻』など詩集のほか、戯曲も手掛ける。ピアニストの高瀬アキさんと長年続けるパフォーマンスなど、様々な言語表現に取り組み、言葉の持つ新たな可能性を切り開こうとする。このユニークさをアカデミーが正当に評価できるか。アジア人の女性で、ノーベル文学賞の受賞者はまだいないことからも、受賞への期待が高まる。
『雪の練習生』『犬婿入り』『尼僧とキューピッドの弓』『献灯使』
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