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島根の聖火リレー中止検討 地元「仕方ない」「死者ゼロなのに」

2021年02月21日 23時06分04秒 | ウイルス

島根の聖火リレー中止検討 地元「仕方ない」「死者ゼロなのに」

2021年2月18日 (木)配信朝日新聞

 島根県の丸山達也知事が表明した聖火リレーの中止の検討方針に17日、驚きが広がった。感染拡大を抑え込んでいる地域であっても降りかかるコロナ禍。突然の方針表明に賛否の声が上がった。

 17日正午から開かれた聖火リレー県実行委員会の臨時会で、丸山知事は「県内の聖火リレー中止の検討を行う」と正式に表明。理由として東京都と政府が新型コロナウイルス感染拡大への適切な対応を講じていないことを挙げた。1カ月程度、都と政府の対応を見て最終的に中止をするか判断する。

 丸山知事は昨年末以降、定例会見やオンラインの全国知事会などの場で、都や政府の対応を批判してきた。都には感染拡大防止策を徹底すること、政府には大都市だけでなく島根県などの感染が抑えられている地域の飲食店に対しても給付金などの経済的支援を行うことを求めてきた。

 事態の打開につながらず、とりうる選択肢が狭められていく中で実現したのが、山陰両県による観光支援策「#WeLove山陰キャンペーン」。両県民に費用の一部を負担する内容だった。

 会見で、丸山知事は「私の力不足」と声を詰まらせた。

 正午から県庁で開かれた聖火リレー県実行委員会の臨時会に参加した県町村会の今岡良常務理事は「まさか中止を検討するとは。町村長に伝えて、今後の対応について意見を集約したい」と驚きを隠せなかった。

 丸山知事は「できるだけご理解頂けるように説明していきたい。県内の飲食店などが置かれている状況を改善するのが私が優先すべきことだと思った」と述べた。(浪間新太)

 

■聖火ランナーの受け止め様々

 落胆、驚き、賛同、反発……。丸山知事の突然の中止検討の表明に、県内の聖火ランナーの受け止めは様々だ。

 隠岐の島町の医師松下耕太郎さん(60)は広島市から移住して島内でへき地医療に従事しており、やりがいも伝えたいとランナーに応募した。「五輪が開催される東京だけでなく、全国にスポーツの素晴らしさを届けられるのが聖火リレー。個人的には残念だが、感染状況を踏まえると、医療従事者として知事の考えも理解できる」とし、「関係機関との調整はできなかったのかという思いはあるが、リレーが感染拡大を引き起こしてはいけない。それぞれの知事が現状を踏まえて可否を判断してほしい」と要望した。

 邑南町出身のランナーで、大阪で音楽ユニットで活動する日高慎二さん(38)は町観光大使や県のふるさと親善大使も務める。「中止理由に納得できない部分もあるが、リレーで感染が広がれば意味がない。知事の発言には仕方がないと思えるところもある」

 ランナーに選ばれていた40代の男性は「準備でお世話になった人や楽しみにしていた家族も考えると、なくなれば残念。ただ新型コロナ禍での中止は仕方ない」と理解を示した。

 雲南市で和食店を営む村松憲さん(73)も「新型コロナが収束しない現状では聖火リレー中止は仕方ない」と丸山知事に賛同した。ただ「五輪そのものは何とか開催してほしい。そのためにも、リレーの費用を回してでもコロナを早く収めてほしい」と話した。

 一方で安来市の梨農家、板持浩二さん(57)は「発言はびっくりした。とても残念。島根は全国の中では感染者数も少なく、死者数は唯一ゼロ。感染拡大を抑えている地方のトップランナーとして、聖火リレーは前向きにすべきでは」と指摘。「夢や希望を持って、みんなの代表として走ることを誇りに思っている。最後まで走りきりたい」(清水優志、榊原織和、水田道雄)

 

 

 

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