入院患者自殺で賠償命令 京大病院に2800万円
2023年4月27日 (木)配信共同通信社
京都大病院(京都市左京区)の精神科に入院していた男性=当時(43)=が病院を抜け出して自殺したのは、医師らが防止措置を怠ったためだとして、遺族が大学に約9300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、京都地裁は26日、約2800万円の支払いを命じた。
判決によると、男性はうつ病と診断され、2018年10月に入院。翌月、トイレに入り、付き添いの医師2人が外で待機するなど目を離した間に窓から抜け出した。5日後、滋賀県の琵琶湖で遺体が見つかった。死因は溺死で自殺と判断された。
池町知佐子(いけまち・ちさこ)裁判長は判決理由で、男性の病状は不安定で自殺のリスクがあり、病院側もそれを予見するべきだったと指摘。男性が入院初日にも同様にトイレの窓から外に出たことに触れ、医師にはトイレ内でも状況を確認する義務があったと判断した。一方で、自殺であることを踏まえ賠償額を減らした。
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