急拡大オミクロン 楽観視せず対策徹底を 松江赤十字病院 成相部長に聞く
2022年1月14日 (金)配信山陰中央新報
昨年末から急激に感染が広がっている「オミクロン株」の特徴や、今後の感染防止に向けたポイントについて、松江赤十字病院感染症科の成相昭吉部長に聞いた。
(聞き手は報道部・中島諒)
―島根県内の感染拡大をどう見ているか。
「ワクチンの2回目接種から時間が経過して効果が切れ始めていることや、年末年始にかけて人の動きが激しくなったことが増加の要因だろう。全国的に感染者数が抑えられていたこともあり、気が緩みがちだったかもしれない。ただ、いたずらに不安をあおらないことが重要だ。情報を集めて冷静に対応しないといけない」
―感染第6波の主流になっているオミクロン株の特徴は。
「家庭内の二次感染率はデルタ株の約3倍とされ感染力が非常に強い。症状は発熱やせきなど風邪に近く治りも早い傾向にある。しかし、基礎疾患のある高齢者が感染すると悪化して死に至る恐れがあり、楽観視はできない」
―今後の感染防止で気を付けることは
「県内で感染者が増えていることは事実であり、個々が感染対策を徹底して感染者を減らさないといけない。手洗いや消毒、換気の徹底などはもちろん、マスクは不織布を使用し、しっかり鼻まで覆うことをあらためて意識してほしい」
―3回目のワクチン接種のポイントは。
「2回目接種から4カ月月経過すると、発症予防効果は20%未満に下がるとされ、3回目で50%以上に回復すると期待される。自らを守りながら他人への感染を予防するためにも、3回目接種を検討してもらいたい」
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