「患者に大きな意味」 宇和島徳洲会病院の万波氏
2017年10月20日 (金)配信共同通信社
厚生労働省の審査部会が条件付きで先進医療として承認した「病気腎移植」の臨床研究をしている宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)の万波誠(まんなみ・まこと)医師は19日、病院内で取材に応じ、「今回の結果が、腎臓を提供してくれるがん患者の増加につながれば、移植を待つ患者にとって大きな意味がある」と喜んだ。
万波氏はこれまで多くの事例を手掛けてきた。がん治療で取り出した腎臓を別の腎臓病患者に移植することから「捨てるはずの腎臓なら、移植を受ける患者は精神的にも経済的にも負担が少ない。画期的だ」と話した。
一方で、「もう日本では無理だと諦めていた」と述べ、先進医療承認への方向性が出たことは予想外だったとした。安全面や倫理面での問題が長年指摘され、「なぜ分かってもらえないのか。情けない気持ちでいっぱいだった」と振り返った。
今後については、「腎臓を提供してくれるがん患者が増えるようシステムづくりをしていくことが重要。一人でも多くの腎臓病患者が透析から解放され、元気になってくれたらうれしい」と期待を込めた。
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