雪解け水を集め、徐々に水量が増え始めた赤川。
いぶし銀のような光彩を帯びた流水の躍動感に惹き込まれてしまいます。
春の瀬音を間近に聴こうと、土手を下りてきた。
川面にも、時折、猛烈な勢いで冷た季節風が吹き荒れています。
コォー!コォー!コォーー! 上空にあの甲高い鳴き声を聞きました。
今飛翔したばかりの10数羽の白鳥が頭上を飛んでいます!!
きっと近くだ。かなりの数がいる!!
興奮しまくりで、下流に向かい駆け出しました。
この辺りには、白鳥の休息に適した場所はないと思っていましたから。
いた!いたぞ! あの中州の先だあ。
冬の季節風を避けることなく、無感情のままに受け入れている群れの姿・・・
凄すぎる、凄すぎます。
ボクにはもう気付いているはずだから、そーっと自然体で岸辺まで寄っていきました。
群れのあちこちから聞こえてくる鳴き声が重なり合って、途切れることがありません。
時を忘れて、いつまでも聴いていたい癒しの音楽のように思えてきます。
いつまでも見ていたいけど、汗をかいた背中に寒さを感じ始めました。
名残惜しいけど、体が冷え切らないうちに岸辺を離れました。
振り返り、振り返り・・・