コン先輩んちのドアを開けると、保育所並みの勢いでお孫さんたちの歓迎を受けた。
濡れた衣服の着替えをしている間に、仙台からガン先輩も到着。
ガン先輩の車に同乗させてもらい、胆沢川桜づつみ広場へ向かいました。
会場に着くと同時にキックオフの笛が鳴った。
相手の東北大学(トンペー)は総じて岩手大学(アカベコ)より一回りガタイが大きい。
スクラムには自信ありげなトンペーに対し、アカベコもしっかり組めていたと思うよ。
ファーストタックルでは止めていたんだけどなあ・・・、二番手にやられたなあ。
オフロードパスをもらった二番手のプレーヤーがゲインラインを切る。
練習してきたなあ・・・、相手の戦術にはまった感じ。
アカベコも外への展開から果敢に走るも、タッチラインに挟まれてスペースがない。
ここではアカベコの二番手がいないんだよなあ・・・、トンペーの防御も堅いし。
横に流れるアカベコは、トンペーのタックラーにとって御しやすい獲物だったかな。
「縦は盾に通じる」とオヤジが話していたけど、もっと縦を・・・とボクは思った。
左ウイングなんか良いガタイと走力持ってんだから、縦に行けえ!!
その方がフォローする味方の選手もコースが読めて対応も早くできると思うけど。
「ラインアウトが全く取れないね・・・」とガン先輩が悔しがる。
チーム練習がなかなか出来ていないのかなあ。
会場にいたフクシ君が「コロナ禍で学内の練習が厳しく制限されて・・・」と教えてくれた。
「協会から通達が入っているはずだけど・・・」
トンペーの危険なチャージに対し、レフリーが厳しく注意している。
ボクもレフリーの経験があるけど、ボクの性格に向いていなかったなあ。
ガン先輩がその走力を認めた左ウィングのトライは、結局、幻に終わった。
本人がその直前にタッチラインを踏んでいたと判定された。
ガン先輩とボクは喜んだりがっかりしたり・・・、これもまた楽しかあ。
静かに戦況を見守る観客。
ボク等の時代と違うのは、選手の親御さんたちがはるばる足を運んでくれること。
ガン先輩とのツーショットを頼んだ方も、アカベコの右プロップのお母さんだった。
岩大チームの関係の方ですか?と尋ねたら、「ええ、うちの子は3番です」と返ってきた。
つかさずボクも、「ボク等もそうでこの人は2番だったんですよ」と、ガン先輩を紹介した。
いい写真が撮れたなあ。うれしい。
完敗と言っちゃあ完敗だけど、必死に食らいつく後輩たちのプレーは清々しかったなあ。
「オレたちの時より強いんじゃないかあ。」とガン先輩がつぶやいた。
いやいや、セイザブローさん、カワグチ、オクチさんのセンターラインは強かったですよ。
現役のHPによると、三週間後にまたトンペーと組まれているようです。
5年前にコン先輩と利府町のグランドで応援した時の試合と同じケースなんでしょうか。
また追っかけてみようか・・・でも、一人じゃねえ。
カマさんは到着したかなあ・・・と、コン先輩んちに戻った途端の話にビックリ!
「カマさんが試合で脳震盪を起こして救急搬送されたんだってよ」
え?で、どうしたの?の先の情報は、カマさんの奥サンにも入らないらしい。
狐につままれた気分で、とりあえずキクちゃんと一緒三人で買い出しに出た。
並みの人間だったら来るのは無理だよなと諦めるところだけど、そこはカマさん。
「これから行くから」の電話の二時間後、宴席に現れた。
「飲んでるうち急変したら救急車呼んでね」というカマさんを入れて、改めて乾杯!
練習は週一というカマさんに「それで走れるの?」と返すボクに、キクちゃんがダメ出し。
「農業なめんなよ。こうやてこうやって・・・、これスクワットと同じだよ!!」
キクちゃんの話に我が意を得たりのカマさんだった。
あとは・・・、「鷲の尾」を飲み過ぎて、ほとんど覚えてねーのよ。
ガン先輩の新婚旅行先がフィリピンで、人民解放戦線がどうしたとか・・・
ボク等後輩が知らないガン先輩の興味深い素顔が飲むたびに明かされたはずだけど・・・
早々にソファーの上に撃沈したボクをガン先輩が優しく下ろして寝かせてくれたらしい。
昔を知るものとしては、その方がショックだなあ。
ボクが悔しがってもショウガナイけど。
アカベコのラグビーをトンペーにやられてしまったなあって感じです。
それにしても、トンペーが舐めてきたかあ・・・
ヤクルト高津監督ではないが、絶対やれるという暗示をかけなきゃ。
攻めるべきシーンが前半にもありましたね。
東北大は緩んでいましたね。次回は締めてくるでしょうが、岩大は今度こそチャレンジしなくては。
11/14東北大Gか学院大Gの予定です。