雪の結晶 採取実験

2017-02-07 14:09:37 | 雪の結晶撮影
 ここ朱鞠内湖の湖畔の宿で2日目を迎えた。 朝から陽射しがあって、 雪は降っていない。 しかし日陰の雪面には昨夜に降った雪が結晶の形を留めたままに降り積もっている。

 そこで降り積もっている雪面から雪の結晶を選び出す実験と、 名寄のYHで急遽制作して、 まだ使っていない広角試料ステージの使用実験を始めた。

降り積もっている雪面から雪の結晶を選び出す方法


 これは名寄近郊のYHのオーナーさんが提案してくれた方法の変形手法でもあるのです。 オーナーさんの提案と言うのは 「雪面の雪を手で掬って、 空中に放り投げたらバラけて一つ一つの結晶状態になってくれる」 そんな現地の人ならではの体験から出た方法でした。


 実際にやってみた方法は、 結晶の見える雪面に黒い布を置き、 脇から雪面に息を吹き付けて空中に舞い上がらせ、 布に落ちた雪の中から細筆で掬い取る方法です。


 なるほど、 筆で掬い採れるほどにバラけて布上に散ってくれました。


 息吹きかけ選別によって採取した雪画像-1


 雪面で一晩経過したこの雪は樹枝状部分の枝の融解がかなり進み、 見すぼらしい姿になっています。

 しかし、 それなりの姿を留めているものもありました。


息吹きかけ選別によって採取した雪画像-2




 とにかく雪面はこの様に絡みあった雪の状態ですから、 筆先だけで一片の雪を掬い取るのは至難の技なのが判るでしょ。

 ですから、 息を吹きかけて空中に舞い上がらせる選別方法は使えると感じたのです。 もっとも、 北海道の軽い雪だから使える選別方法かも知れませんが。



広角試料ステージの使用実験

 名寄のYHで制作した暫定広角試料ステージ(Top写真)、 それは52mmΦのフィルターにラップフィルムを張ったものです。 この方法は僕の初期の撮影装置で用いた方法です。

 試料ステージベースには対角線が50mm程度の長方形の穴を設けました。 ベース部分の素材は四角い隔壁が連なった作りになっているプラスチック板です。 旅先でカッターナイフだけで角穴を明けるには、 こんな材料で作るしかありませんでした。 一枚だけでは、撮影用のデジカメを乗せたら撓んでしまうので、 隔壁の方向が直交する形に2枚を作り、両面テープを用いて貼り合わせ一体化し、 強度を持たせました。

 こんなあんちょこステージでも一応撮影が出来ました。
 その写真が 5枚目に掲載した 「雪画像-2」 なのです。


 さて、 今は午後の2時を廻りました。 朝あった陽射しは無くなり、 全天曇り空になっています。 最後の夜です。 今のうちに休憩して置いて、 北海道での最後となるであろう今夜の降雪と写真撮影に備えます。
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