アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

九九は、万葉の昔から暮らしの基礎基本

2010年12月20日 | Weblog
日本古来の九九のクイズです。
 「西(ニシ)から飛んでくるモノなーんだ?」
 答えは、「ハチ(蜂)」そのわけは「ニシガハチ(2×4=8)」
 「皺(シワ)は何本ある?」
 答えは、32本。「シワサンジュウニ(4×8=32)」
 九九を芸名にした役者さんもおられた。八波むと志さん…ハッパムトシ。ハッパは、8×8。ムトシは、6と4。8×8=64を芸名にした。(古ッ!アラカン世代でも、八波むと志を知る人がいなくなってしまった)
 近年は、九九のクイズも芸名も流行りませんが…奈良時代には、九九を使った言葉遊びが流行っていた記録がある。

 自作の例…「今夜のごちそうは、十六の鍋だ!」などと言っていたらしい。さて、なんの鍋か?16種類の具材が入った鍋ではなく…九九の「4×4=16」から、十六は、「しし」。「しし」はライオンではなく、「鹿と猪」。「鹿猪」で、「しし」と読んだ。

 平城京の九九事情を示す新たな木簡が発見された!木簡には、「二九十八」など、九九の練習(暗記)をした跡が。勉強をしていたんですねえ!
 OECDの国際学習到達度調査(PISA)の結果、日本は10年前の水準に戻った。やればできるのです。
 ただ、前回優勝(!)のフィンランドをはじめ、上海(上海市として参加。中国がOECDに加盟していないものですから)、韓国、香港、台湾、シンガポールに負けている。アジアでもトップになれない。(どうして?私なりに分析済みで、過去に縷々-るる-述べてきています。今日はふれないでおきます。長くなるから)
 「頭脳が資源の日本」なのだから、「勉強・勉強…!」で、世界一になってもらいたいと思うね!

 それにしても大切なのは基礎基本。平安京の木簡が示すように、九九の大切さは、万葉の昔から変わらないということです。日本の九九は覚え方が素晴らしいので、多くの日本人が暗記している。「多くの日本人じゃなくて、小1以下を除く、日本国民全員が暗記しているだろう!」って?それが…そうでもないのです。小学校で九九が解らないまま中学校へというケースが稀ではない。また、私のように、「ハックナナジュウニ(8×9=72)」は言えても、「クハ(9×8)」は、と問われると、答えを出すのに時間がかかってしまうケースも(一度、8×9になおしてから、72という答えを出しています…えへへ)。

 インドの九九は20×20(40×20の場合もある)。タイは25×12まで覚える。ドイツは20×10、アメリカ、カナダ、ニュージーランド…その他欧州の多くの国の九九は、「12×12」までを学習する。  「12×12とかは九九(9×9)ではないだろう」って?「暗記を強制されるかけ算」のことを九九とさせていただきたく、宜しくお願いいたします。九九を覚えさせることは、「強制」で正しいのです。「間違ったっていいんだよ。自由にのびのびやってごらん!」このような教育をしていると、学力は金属製の響きを残して奈落の底へ落ちていきます。本当に子供のため、日本のため、地球のためを考えるなら、基礎基本は強制されなければなりません。

 ヤレヤレ、結局そこへ行ってしまいました。九九の四方山話で終わらせようと思ったのに…。