自民、改憲方針を明記 参院選公約決定 法人税下げも(産経新聞) - goo ニュース
アベノミクスだなんだに浮かれて,目先の利益を追って「いまは自民党だ!」なんて短絡的な考えでは,とんでもないことになると僕は思う。自民党の改憲草案を読んだからである。
凶悪なのは,基本的人権を「公益のために」制限するとある。現行では「公共の福祉に反しない限り」とあるのに対して。
わかりやすくたとえれば,ブログなどで「批判」して「影響を多大に与え公益を害した」と認定でもされれば,戦前のように取り締まることができる,ということだ。治安維持法の復活ではないか。
「公共の福祉」とは「みんなのため」。曖昧なので議論が分かれるが,だからこそ,前文に「不断の努力によって」護っていくと書いてあるのだ。
現行憲法がGHQによって策定されたことは事実である。時代にそぐわない部分もある。しかし,「天皇が元首」になってしまうのだ。可哀想に,天皇陛下が,また,国家に操られ傀儡(かいらい)と化すのだろうか。
かといって,何が何でも護憲であるべきとも考えない。さすがに時代遅れの部分はあるだろうと。だから,議論を開始するのは大いに結構である。改憲をタブーにするのはいくらなんでもオカシイと考える。考えることをやめたら人間ではないではないか...。
などと考えていたら,参議院は大暴れ。最後の最後,あと1ヶ月の命だからといって,民主党を中心に,問責決議やらなにやらやりすぎである。興ざめである。せっかく株を上げたはずの共産党も「オール野党」と同じになってしまっている。徒党を組んでしまってはイカン。これでは共産党支持者も離れよう。
都議選でわかれたのは,アベノミクスに期待する人々とそうでない人々だろう。だが,多くはアベノミクスを支持...とはいえないのではないか。そもそも投票率が半数以下。毎回選挙の度に書いているが,50%以下の選挙など無効である。過半数が「オマカセ」なんて適当な選挙で選ばれた議員など,本当に期待できるのだろうか。
いまの日本には「投票の自由」があり「結社の自由」があり「表現の自由」まである。これがいかに世界的にすばらしいものかをわからずに(支那との比較が一番わかりやすいか),無批判に「自民党バンザイ!」というのはあまりにも短絡的だと,僕は思う。そういう方々は,改憲案に対してどうお考えなのか,現行憲法下でしか許されないであろう「表現の自由」をかみしめて行動すべきではないだろうか。
それにしても,野党がめちゃくちゃになったのは,民主党もさることながら,維新の会の体たらくぶりの影響が大きすぎる。
来月の参議院選挙では,とにかく「タレント候補」などの,どう考えてもオカシイのではと思う人には投票しないことが,いま,自分たちにできる最低限のことではないかと,僕は思う。
本当に,自民党の草案は,「僕は,思う」さえも制限しようとするのだから,そこは吟味されてほしい。
基本的人権こそ,現行憲法で最高のものだと僕は評価する。そして,全世界で基本的人権獲得の闘いが続いている事実を,自民党人権抑制案 に賛成する方々はどこまでご存知なのか,時間のゆるす限り検証を試みたい(人気ない記事だけどね)。