子供の頃からやけに多かったヒキガエル。
だが,理由はちゃんとあって「湧き水」が近所に湧いていた。そこで多くの子孫が繁栄してきたのだった。
そんな環境が大きく変化したのは,ブラックホール型自治体なる呼称に象徴される人口流動の少なさ,つまり,バブル以降「家賃の高い街」になってしまったことと無関係ではないだろう。
ヒキガエルは,子供の頃は「毒がある」(大嘘)ということで,触ることをやたら咎められたが,この15年くらいは「やさしく」見守っている。
この個体はたしか4/25の夜だった。路地を入っていくと「黒い物体」があったのだ。
イヌやらの糞だったら大変なので冷静に観察すると動いていた。
その動き・仕草こそ,恋い焦がれていたとも言えるガマガエルである。
かつては「庭にガマが居たよ」なんて会話が日常的だった。真夏に鉢植えを動かそうものならその下でお休みになっていることも多かった。
僕は「ガマ太郎は変温動物だから,すぐに鉢植えを戻さないと可愛そうなことに」とよく言ったものである。
こう書いていくと,まるで自分が善人のように見えるが,それは動植物に対しての愛情と尊敬からくるものでしかないのも事実。
京都・蟹満寺にあった「蟹ですら人の温情がわかるのに,人間のなんと愚かなことよ」という縁起に納得し,いまもまた「人間どうし」の争いに巻き込まれて,本業を見失う日々が続いている。
だからこそ,こうした動植物の「生き生きとした」生命力に心惹かれるのかもしれない。
いやしかし,ヒキガエルというかカエルなんて,という人には苦手な写真だろう。そこだけはご容赦頂きたい。
せっかくの3連休だが,今日は雨なので釣りは延期である。