Basser第18号よりスキャン。ここに電撃アワセ初公開。
いまや,バス釣りをする人なら誰もが知っているというか「コトバ」として使う「電撃アワセ」「ランガン」であるが,元祖は間違いなく今江克隆プロのこの記事である。1990年夏号の発表だった。
この記事に書いてある。いわゆるフィネスリグでアワセようとしても,ビッグバスほどルアーを吐き出すのが異常に速く,それにどのように対応すればよいかを
一定のリズムが崩れたときにアワセる。しかし,これが難しいのがメトロリバー。
水郷時代,ちょうど1992年に藤木プロのガイドを琵琶湖で受けた。そう,電撃アワセの極意も伝授された。
ロッドはいうまでもなく「ガニングシャフト」。いまならZODIAS-1610Hで余裕にできるが当時はそんな「棒」のような竿は少なかった。
そのやり方は,次に紹介されている。
文字が細かいが,電撃アワセの極意はウエイトレスフィーリングにある。
僕がガイドを受けたとき,それは琵琶湖ヨコハマディープホールでのことだった。当時のラインはアプロードFX14LB。リールは初代カルカッタである。
これを,3/4ozフットボールジグ+ベビギドバグのチョンがけで「フリーフォール」させながら,「ラインの変化でアワセる」という難易度の高いものが要求された。
藤木プロが見本を見せるとガンガン釣る(ガイドなのに釣りすぎだと思ったが,見本は見本である)。しかし,僕はようやく1匹。なにしろ,3m以上の水深でまともに釣りをしたことがなかったからだ。
さて,問題はメトロリバーでの超ショートバイト。「カ」「コ」というコトバで表現できる一瞬のアタリ。ラインの変化で捉えたいが,つねに流れがあり,いつもラインはダルダルに近い。ダルダルの先をよく見ているつもりでも,集中力に限界がある。
では,マスバリを使ってみてどうかというと,これでもダメなときがまさに起きている。
自分は「ガツ」というアタリではまずカカラナイ。「ヌッ」という感覚が一番釣れる(といっても1/9の1匹だけだが)。でも,それはどんなときも同じで,「ヌッ」というのは咥えて反転しているからだろう。
果たして,この元祖電撃アワセをメトロリバーで実現するには,相当考え抜かなければならない。大きなルアーは見切られる。小さすぎてもダメ。ドリフトしてもラインの気配がある。
こうした難しさが同時に面白さであり「釣りにくい魚をいかに釣るか」という釣りの醍醐味なのだが,とにかくいまのところ,アタリの半分をフッキングするために,少し竿を見直してみようか
幸い在庫にエクスプライド265UL+がある。これは,ティップこそ柔らかいが,他は強力なパワー。アドレナ2610UL/Mではちょっと長すぎるという部分もあるので,これでやってみる(としたのが2/7であるが,これが大失敗;バスのバイトを弾いてしまう前に,キャストがママならなかった...)。
こんな長い記事で何が言いたいかというと温故知新ということ。
スプリットショット,キャロラナイナが万能に近いメトロリバー攻略であるが,もしかしたらという思いで紐解いた,ということだ。
なお,間違っても初代ガニングシャフトを買う必要はないだろう(竿もリールも5年経過すると思い切りブラッシュアップされるから)。
あれから31年。もう,いくらでも安くてよい竿もリールもあるということだ。