それは大リーグボール1号で9連勝したときの話だ。
新年度になったからには,やはり『巨人の星』を見直して根性を叩き直さないと!
そこでこの話を思い出すのだった(毎回くどい)。
花形はいう。「この花形家の息子を誇りに思うときがくる」と。
この頃の花形は,例の「鉄バット」特訓をやっていたのでフォームがめちゃくちゃで打てない。普通の打者として醜態をさらしていた。
そこに,なんと父上から球場にまでTELがくる,みっともないからなんとかしろと。
それに対し,花形はこう応えたのである。真の姿はかならず後からくると。いまの姿は覆面を被ったスポーツカーなのだと
花形の不調がむしろ怖いという。
しかし,飛雄馬は9連勝もしたので一徹父ちゃんにTELをする。俺ってもしかして「巨人の星,かもよ」と。
だが,さすがは一徹。涙を流して喜んだのもつかの間,先輩に19連勝した投手がいることを紹介する。それも,伴の言伝で。
9連勝はおろか19連勝した先輩がいる。しかし,それでも大投手とは言われていない。
本当の選手とは,一喜一憂しないことだと。
これだ。これこそ僕の好きな一徹だ。この説得力と合理性。理不尽なようでまったくもって合理的
そしてさらに続く。
伴が代わりにいう。大リーガーの話を。どんな記録より,どんな逆境からも這い上がったことを誇りにした選手のことを。
一喜一憂したり,もしかして「俺って天才」などと自惚れることは,自身ごく稀にある。
しかし,千変万化する大自然に打ちのめされる。徹底的に・情けなく・容赦なく。
そんなときにこの言葉を思い出そう。どんな逆境でも続けて,そこから這い上がっていくことを。
ん,もちろん「釣り」への姿勢ですが,なにか問題でも