左、抱卵個体と相方。右、抱卵個体。お隣どうしで口喧嘩するキング。すごい勢いで鋭いクチバシを繰り出しますが、相手に当たることは滅多にありませんのでご安心を。
キングペンギンはエンペラーペンギンと同じく巣を作らず、1個産んだタマゴを足の上に載せてハラの皮膚(抱卵嚢)をかぶせて温めます。あまり得意ではないようですが、キングも抱卵したまま移動することができます。
オスがずっと抱卵するエンペラーと異なり、キングは夫婦交代で抱卵します。そして、寒さをしのぐためにみっしりと集まってハドリングを行うエンペラーとは対照的に、キングは他の個体にくっつきません。くっついているのは、仲良しか夫婦か親子です。
で、ご覧のように抱卵する時には『縄張り』がありまして。その範囲は、首を最大限伸ばしたところまで。お隣どうしだとちゃんと間隔は開いているはずなんですが、何か気にくわないことでもあるのか、動けないストレスを発散しているのか、こんなふうに威嚇合戦が始まることがあります。チューリッヒ動物園のキングペンギンでした。
ガップリ!と、顔と同じくらい幅のある大きなサカナを口にしたキング。これを丸呑みします。細く見えるのどを、ちゃんと通ってしまうのが不思議なくらい。
お次はどなた? 飼育員さんが差し出すサカナを見ると、ニシン系?みたいですが。チューリッヒ動物園のフィーディングタイム、あっという間に、地味に終わります。
下のヒナが上のヒナを軽くつんつんしたら、鋭い反撃が返ってきました。下のヒナ、負けずにクチバシで応戦します。高いところに登るのも、小競り合いするのも、オトナになるための訓練です。
2羽のイワトビひなは、オトナたちよりも高いところに登っています。こんな段差もジャンプ一発・・・とはいかず、何度かトライすることもありますが、巣立ちに向けての自主トレなんです。
海遊館ではイワトビのヒナも育っています。こちらはヒナその1。もう親から離れていてもヘイキなようです。お顔とフリッパー、背中下半分は綿羽が抜けてオトナの羽が現れています。
そういうわけで、海遊館のジェンツー、今年の繁殖はご覧の2羽。もしかしたらバックヤードにもいるかもしれませんが。
ゴマ点柄のジェンツーが抱卵していたタマゴは、残念タマゴだったようです。巣は空っぽで、ゴマ点さんはヒマそうにしてました。
柱をまわってキングが3羽登場。誰かが行けば、つい、ついて行ってしまうのが彼ら。
ぞろぞろ。あと2羽分のクチバシが見えています。(岩のところと、3羽目の肩のところ)
チューリッヒ動物園。
えっ、ペンギンと自由にふれあえるエリア? ではなくて、ニセモノです。ペンギン全種のリアルな等身大置物が配置されているチューリッヒ動物園内の正門前広場。お子様方は大喜び。
ここは引き続きチューリッヒ動物園のペンギン敷地です。我が物顔にのし歩いているのは、コウノトリ、クチバシ赤いのでシュバシコウ、ですか?
主役のペンギンたちは知らん顔。巣穴にこもったままだったり、遊んでいたり。
アオサギだと飛来した野生個体かもと思いますが、このコウノトリは動物園所属。足リングをつけております。
園内のあちこちで、子育てが最終段階に入っておりました。
ペンギンが必死に首を伸ばしてあっちこっち目で追いつつウロウロしているときは、小さな虫が飛んでいるのを追っかけるのに夢中になっているのです。トンボやチョウも追いかけて、たまには捕らえますが、飲み込むことはないそうですのでご安心を。チューリッヒ動物園のフンボルト。