次は2月4日です。
「おとととっ!」 バチャバチャ。
「わたたっ!」 じたばた。
「わっ!」 つるベチャ。
「見んどいて~な。」 上陸にもたついていたフンボルト。見られていることに気がつきました。気のせいか、きまり悪そうです。越前松島水族館のぺんぎんランドでした。
「あ。」 一番奥のフンボルト、狭い通路で足をすべらせて、今まさに落っこちようとするところ。
南知多ビーチランドでは、ペンギン山が大盛況。なお、ペンギン山の色は数年に一度塗り替えがあって、これが最新バージョンです。
では、落っこちるシーンをもうひとつ。お食事タイム、てっぺんに陣取っていた1羽。右足がアウトですね。
とっさに身をひねりましたが、足がかりはなく、彼らの『手』はこういうときに不利な形状と構造をしておりますから、やっぱり下までずり落ちるしかありません。
なぜか奧の同僚がカメラ目線。
いずれもケガはありませんので、ご安心を。
こちらはペンギン山塗り替え前の写真です。
ところで。夫婦者キングペンギンが並んでいるエリアで、落とし物発見。
ペンギンマニア業界キング派部会の皆様なら、「誰も見てなかったら拾って我が物にしたい」落とし物でございますが、たいていは手の出せないところに落ちておりますので拾得できず、悪いことをせずにすんで安心というか残念というか。
これはキングペンギンの嘴片、プレートなどと呼ばれております、あの下クチバシのピンク色部分なのでございます。見た目は、我々の爪が厚く大きくなったような感じです。
プレートは年に一度換羽の際に更新されます。古いのが落ちると、その下には新しいプレートが用意されています。
落ちる前にひび割れたり半分になってしまったりすることも多いようですが、これはパーフェクトに残ったものです。
長崎ペン水では水槽前に実物が展示されていますが、古いためか色が冴えません。落ちたてホヤホヤだとこんなにピンク色なんですね。
「ここにはないし・・・。」 王様、何か探し物中のようです。
「どうも見当たらんな。」 「どこいったやろ。」
「ハラの下にもないしな。」
彼らが探しているのは、タマゴ。『タマゴどろぼー』(飼育員さん)に持って行かれたままなのです。
検卵(タマゴの検査)の結果無精卵(残念タマゴ)と判明したため偽卵を戻さないのだと推測されます。
抱卵は結構疲れて負担になるので、早めに切り上げてもらおうという計らい。また次の機会に頑張ってもらいましょう。
「わっ、あぶない!」 お掃除ホースの水が! とっさに相方をかばうキングペンギン。
「なにするねん! タマゴがあぶないやないか!」 首だけ振り向いて、すごい勢いで抗議するキング。警護の持ち場は離れません。
「だいじょうぶやったやろか。」 タマゴを点検する抱卵係。
夫婦共同で子育てするキングペンギンの1シーンでした。なお、タマゴは偽卵(ニセモノ)にすり替えてあるので、あせって転がすことがあっても割れませんからご安心を。
アドベンチャーワールドでは、安全のためホンモノタマゴは孵卵器でヒナを孵し、程良い頃合いにニセモノタマゴと入れ替えるのだそうです。
「どや、ワシだけのオリジナルや。」 はは~っ、おそれいりましてございます。
目印の少ないキングですが、アドベンチャーワールドのこの王様におかれましては、首の黒・黄ボーダーが独創的なはみ出し柄になっております。
毎年維持されているなら、確実な目印になりますね。
「これ、ウチだけやねんで。」 海遊館の、私的に『マユゲちゃん』と呼んでいるお気に入りキング女子、200番さんです。
両目の上に黄色い斑点があります。私の見た限りでは、日本国内でただ1羽。黄色斑紋の濃さや大きさは年によって変わりますが、強力な目印です。
マユゲちゃんの子供には受け継がれませんでした。
水面にクッキリ姿を映して並ぶ長崎ペン水のフンボルト。数ある中から特定の個体を見つけるなら、模様に変化の多いフンボルトは比較的イージーです。
ですが、使える目印と使えない目印がありますので、気をつけましょう。
左端の個体は、右胸に紅葉のワンポイントでしっかりわかりますね。年により紅葉の形が多少変わっても、全体としてはこの感じ。
真ん中の個体はハラのゴマ点のみが手がかりとなり、ちょっと見分けが苦しい。
先頭(右端)は、亜成鳥。期間限定の御子様柄なので、全く頼りになりません。亜成鳥期間でも、どんどん変化していきます。
キングペンギンの見分けは手がかりが少ないですね。
エディンバラ動物園のサー・ニルスはフリッパーの後ろ側がボサボサ!ただし換羽前だけ。
前回のペンギン、近くに寄って見てみると。羽はゴワゴワにかたまり、古いぬいぐるみを洗濯したところに似て、ニセモノめいています。
でも、れっきとしたホンモノのキングペンギン。
バードランドが『世界最高齢のキングペンギン』と主張しているところのミッシーちゃんでございます。換羽が近くて羽も乱れ、「しんどいな~」と、じっとしているところでした。
ふだんのミッシーちゃんは、手前のようにご高齢ながら美しいお姿をしています。向こう側は長年連れ添ったご亭主のセス君。彼は映画『バットマン・リターンズ』に出演した経歴を持つセレブなペンギンです。
「えー、置物やん。」 「違うて。今動いたやろ。」 「どれー? あ、ほんまや。」
キングペンギンとエンペラーペンギンは姿が美しい上にじっと立っている時間が長いので、数を多く見せるためのニセモノと間違われることがよくあります。
では、現場を見てみましょう。バードランドの『フィーディングタイム2:30』看板をじっと見ているこのキングペンギンは、ホンモノ?ニセモノ?
正解は次回。ホンモノかニセモノか1票投じたいお方様は、掲示板へどうぞ。
「お食事のお時間ですわよ。」 「さっそくいただきましょう。」
アドベンチャーワールドのペンギン王国では、ジェンツー用にお魚テーブルが出ます。手渡しでも与えているので、自分で食べる方が好きな個体向けなのかもしれません。
オスメス問わずお嬢様ふうに見えるジェンツーペンギンですが。
その後撮った、婚活キングの集団写真、背景に偶然写ったお魚テーブルの周囲にはサカナが散乱・・・。
下に落としたのを取らないのは衛生上の理由によるものということにしても、落とさずに食べていただきたいものです。廃棄はしなくても、洗う手間がかかると思います。
「そろそろ引き上げよかー。」 「はーい。」
キング女子会の3羽、そろってスロープを上ります。手前がシズクちゃん。クチバシに雪をつけたままです。
シズクちゃん、高いところからあたりを見回して楽しそうです。
さて、人間は頭上注意、ペンギンは足元注意の下りスロープにやって来ました。
最後尾のシズクちゃん、首を前に伸ばして足元をしっかり確かめています。
スロープの最後のところには、難易度の高い段差があります。先輩女子は難なくクリアしますが、慣れてないシズクちゃんはちょっと大変。
動画でご覧ください。
http://penguinplace.sakura.ne.jp/movie/m250/movie222.wmv
ついでに、右側のブックマーク『ペンギン・プレイス動画館』でペンギンの動画をどうぞ。
「雪いっぱいや~。」 「気持ちえ~な~。」 「ほんまや。」
旭山動物園冬の名物『トボガン広場』に繰り出したキング女子会のみなさん。真ん中で特に雪に興味津々なのが、福岡市動物園生まれのシズクちゃんです。
雪にクチバシを突っ込んでみたり。
身体全体で雪を楽しんでいます。福岡ではこんな雪を体験したことはありませんからね。
シズクちゃんファミリーは2014年の3月上旬、まだ雪が残っている頃にやって来ました。この写真は2015年1月の様子ですから、本格的な旭川の冬は初めてだったと思います。
「う。もはやここまでか。」 深い新雪をトボガンで進んできた旭山動物園のジェンツー亜成鳥。
「かくなる上は歩いてでも!」 おなかがかなり埋まってます。
「ふぅ、一休みじゃ。」 ラッセルしてきましたが、一休み。でも、キング集団はまだまだ後ろにいます。