モフモフの茶色い塊に見えるキングのヒナ。みんなと一緒にお昼寝中。
前回と同じく、中身はオトナのポーズと同じです。ただし、今回は手前のお母さんと同じではなく、右端にいるオトナと同じく左フリッパー脇にクチバシをはさんでいます。そして、こちら側がハラです。
キングペンギンのヒナ、モコモコの塊にしか見えなかったりします。中身はこうなってます。手前のお母さんと同じポーズで羽づくろい中。
越前松島水族館で11年ぶりに生まれたキングのヒナ、すっかり大きくなりました。春になれば、モコモコ幼綿羽の下にオトナと同じ羽根が準備完了、幼綿羽が抜けて中身が現れると、なんとピカピカな亜成鳥一丁上がり!となります。
旭山動物園冬の名物、ペンギンの雪上散歩。新雪が深いと、トボガン(そり)する、というより雪で泳ぐ感じの王様がいます。そして、それを見るコドモ。
立っている亜成鳥キングは、イヤーパッチの色が薄く、胸のオレンジイエロー部分も薄くて面積小さいです。クチバシのピンクはきれいになってきてますが、最初は黒っぽいのがふつう。そして、白とグレーを分ける黒線が細い。
「うひゃひゃ~~!」 ほら、コドモはすぐにオトナの真似をします。楽しそうですね。
キングのヒナ時代は他の種類よりも長いです。だいたい、春から初夏に産卵、抱卵2ヶ月で夏から秋頃に孵化、モコモコのヒナ姿で冬を越し、春に亜成鳥となります。
前回のイワトビをはじめ、ほとんどの種は2ヶ月くらいで育ってしまいます。エンペラーは5ヶ月ほど。
キングのヒナは見頃が長くて、ファンにとっては有り難いものでございます。
イワトビ亜成鳥、さらに詳しく観察。こちらは夏生まれの海遊館イワトビ、12月の姿です。
顔がまっ黒じゃなくて色白め、黄色いマユがうっすら、そして頭の羽根がツンツンと立っているのが見えます。まだ短いですけど。
こちらは上の写真より1ヶ月前、11月のお姿。黄色マユは短くてごくごく薄いし、頭のツンツンもありませんでした。1ヶ月でかなりイワトビらしくなってきたのです。
カンザシのような飾り羽が伸びてくるのはまだ先。元気に育って立派なイワトビになってほしいものです。
あれ?君、黄色い飾りどうしたの?
ミナミイワトビです。トレードマーク黄色い飾り羽がないのは、1年生の亜成鳥。『マユ』も薄いですね。手前の冠羽フル装備なオトナのオスと比べると、さみしい感じ。
海遊館のペンギンは4種類、そのうちイワトビが別の場所で展示されています。ガラスなしの近くで見られるので観察しやすいです。ただし案外暗いのと、ニオイは避けられませんので、ご承知おきください。
アデリーペンギン亜成鳥のおさらいです。ご覧の亜成鳥2羽、ちょうど裏表で並んでおりますが、どちらも(1)顔の下半分が白い、(2)目の周りに白いリングがない。この2点を抑えれば、生まれて1年以内の若鳥が見分けられます。
アデリーはだいたい夏に孵化します。この写真の海遊館などでは夏休み中になります。ただしアドベンチャーワールドなど飼育場の照明が南極パターンになっている施設では冬休み前ごろに当たりますので、ヒナを見に行かれる場合はご注意ください。
前回の氷浴びアデリー2羽、白黒配色がなんか違うとお気づきになった御方はお目が高うございます。顔の下半分(クチバシと目をつなぐラインよりも下)が白いのは、亜成鳥(若鳥)。
今回の写真でもご確認ください。孵化して1年目、次の換羽までは亜成鳥ファッションで過ごします。顔の下半分が白いだけでなく、目の周りの白い『アイリング』もありません。ちょっと白目が見えてますけど。
手前の成鳥は目の周りがクッキリ白いです。この模様がアイリングと呼ばれます。
なので、瞼を閉じると、左の亜成鳥は目がどこにあるか見えません。右の成鳥は目を閉じても白いアイリングが見えてます。尖った白目に見えますね。目ぢから抜群です。
アデリーペンギンもかき氷浴びがお好き。目を閉じて頭に積もる氷の感触を楽しんでいます(たぶん)。
海遊館のカキ氷ポイントは一箇所なので、うまく交代して利用しています。
海遊館のアデリーペンギン。ぼそぼそと乱れた羽根、やたらに膨らんだシルエット。
「病気?」と心配になる人もいるようですが。ご安心ください。換羽準備完了絶好調のお姿です。
彼らは年に1度、ごっそりと羽根が生え替わります。新しい羽が古い羽を押し上げるようにして生えてくるので、太って見えます。また、この期間中は防水が効かないので泳ぐことができませんから、事前に食いだめして太っておきます。
2週間から3週間くらいかかって、全身ピカピカの新羽になります。その過程では個性あふれる抜け模様や残り羽模様が見られます。換羽が順調なのは元気の印。応援いたしましょう。
葛西臨海水族園のペンギン前で時々聞こえる言葉。「中(屋内)にもペンギンいたよね?」
写真の白黒個体たちのことに違いありません。彼らはペンギンではありません。ウミガラスです。なんか似てます。冬羽なのでお顔の下半分が白いですが、夏羽は黒顔になりますから、よりペンギン似かも。
葛西のペンギンはこちら。フンボルトとイワトビが岩場でくつろいでいます。ここには写っていませんが、あと2種、キングとフェアリー(コガタ)がいます。
下関の海響館ではペンギンプールにペンギンのために遊具を用意しています。これは、水中に揺れるウキで遊ぶジェンツーペンギンを上から見たところ。ウキはちょうど見えませんが、潜ってはつついたり噛みついたりしていました。陸上ではオシャレでお嬢様ふうのジェンツーも、こうやって見るとドスコイな形。
「わしやでー!わし!」 雪の上で自己主張の雄叫びを上げるフンボルトペンギン。旭山動物園です。
フンボルトは温帯ペンギンですから、日本の夏はかなりヘーキです。でも旭川の冬は苦手そうに思えるんですが。案外雪降っても外に出ていたりします。
もこもこのイヤーマフとスヌードで冬のファッションを決めるアドベンチャーワールドの王様。年に1度のオシャレ期にもなる、換羽(羽根の生え替わり)中のお姿でございます。まだ抜けていない旧羽の模様は個体それぞれで、楽しめます(ただし通好み)。
お知らせ: しばらくお休みさせていただきます。次回は19日の予定でございます。
顔を岩に押しつぶされた? 挟まって抜けなくなった? のではありません。だいじょうぶです。上質の落ち葉を求めて狭い隙間までクチバシを。冬の繁殖シーズンにそなえて巣材集め中の、千葉市動物公園のケープでした。