モーツァルトの手紙を聞くことが出来る。BLOG「はぐれ音楽家の食卓」のSelbstkochenさんが作曲家のある日の手紙を話題にしていたので、検索すると進行中のラジオ番組のHPが見つかった。そこでは、劇場や映画で著名なクラウス・マリア・ブランダウワーが朗読している。映画では007「ネヴァーセイ・ネヴァーアゲイン」の悪役が印象に残っている。ただの朗読では無い。分かるような分からないようなのを、そのままに読み下すのが意図で、それが大変良い。その考え方は氏がインタヴューで答えているが、謂わば「表意」でなくて「表音」なのである。実はそれに留まらない。
何れにせよ、今しがた聞いた。ミュンヘンでの「イドメネオ」初演の練習に依頼主のカール・テオドール候が覗きに来る。出来上がりに満足して、以前に自らの離宮シュヴェチィンゲンの夏季アカデミーへやって来ていた成長した作曲家を褒め称える。その情景を父親へと書き綴る1780年12月27日付けの手紙である。
ドイツ語学習者が辞書を片手にこれを読もうとすると、綴りかたなどで分かり難いかも知れないが、解析すればするほど判らなくなるかもしれない。聞いていて、なんとなく雰囲気が把握出来れば良いのである。それ以上の必要が一体あるのだろか。テオドール候の故郷のプファルツの発音も意識して朗読されている。残念ながら朗読は当日の分しか聞けない。いづれCD化されるのだろう。
速読については何度も触れたが、アルファベットはやはり表音文字で、漢字の様な表意文字ではない事に改めて気が付く。何が最も違うかというと、マンガを読むときのようにページを捲るたびに動画ではなくて、かなりの音量の言葉が乱れ飛ぶことである。つまりアルファベットを速読するということは、CDを鳴らす事に似ていて、一斉に音が飛び出してくるのである。
面白いのはラジオの朗読を聞いていても、何を聞きとれて何が聞き取れていないかは、読書をしていて響き渡るこの乱れ飛ぶ音の聞き取れ方に対応している。特段、覚せい剤等を使って神経を尖らす状態を作っている訳ではないのだが、寝床においてもこうした現象が起こるのである。それもマンの「ファウスト博士」などを読んでいると、数行があっちこっちへと逃げながら進んで行く対位法になるのである。弁証法の意識の流れとは、この幻聴のような響きを指すのである。
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大晦日の朝にかけてWDR3が全てを年代順に再放送するらしい。ネットラジオで聞けるだろう。
Sonntag, 31. Dezember 2006, 0.05 Uhr - 6.05 Uhr
WDR 3 Nachtprogramm
Mozart-Feuerwerk zum Jahresabschluss in WDR 3, Teil 2
Die lange Nacht der Mozartbriefe
Klaus Maria Brandauer liest Mozart-Briefe
In der Nacht vom 30. auf den 31. Dezember, von 0.05 bis 6.00 Uhr morgens strahlt WDR 3 die Lange Nacht der Mozart-Briefe aus. Gelesen von Klaus Maria Brandauer wurden die Hörerinnen und Hörer von WDR 3 täglich im Gedenkjahr mit den Mozartbriefen begleitet. Jetzt gibt das Kulturradio noch einmal die Gelegenheit, in chronologischer Folge und mit Musik illustriert, die Mozartbriefe zu genießen.
Redaktion Werner Wittersheim
何れにせよ、今しがた聞いた。ミュンヘンでの「イドメネオ」初演の練習に依頼主のカール・テオドール候が覗きに来る。出来上がりに満足して、以前に自らの離宮シュヴェチィンゲンの夏季アカデミーへやって来ていた成長した作曲家を褒め称える。その情景を父親へと書き綴る1780年12月27日付けの手紙である。
ドイツ語学習者が辞書を片手にこれを読もうとすると、綴りかたなどで分かり難いかも知れないが、解析すればするほど判らなくなるかもしれない。聞いていて、なんとなく雰囲気が把握出来れば良いのである。それ以上の必要が一体あるのだろか。テオドール候の故郷のプファルツの発音も意識して朗読されている。残念ながら朗読は当日の分しか聞けない。いづれCD化されるのだろう。
速読については何度も触れたが、アルファベットはやはり表音文字で、漢字の様な表意文字ではない事に改めて気が付く。何が最も違うかというと、マンガを読むときのようにページを捲るたびに動画ではなくて、かなりの音量の言葉が乱れ飛ぶことである。つまりアルファベットを速読するということは、CDを鳴らす事に似ていて、一斉に音が飛び出してくるのである。
面白いのはラジオの朗読を聞いていても、何を聞きとれて何が聞き取れていないかは、読書をしていて響き渡るこの乱れ飛ぶ音の聞き取れ方に対応している。特段、覚せい剤等を使って神経を尖らす状態を作っている訳ではないのだが、寝床においてもこうした現象が起こるのである。それもマンの「ファウスト博士」などを読んでいると、数行があっちこっちへと逃げながら進んで行く対位法になるのである。弁証法の意識の流れとは、この幻聴のような響きを指すのである。
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大晦日の朝にかけてWDR3が全てを年代順に再放送するらしい。ネットラジオで聞けるだろう。
Sonntag, 31. Dezember 2006, 0.05 Uhr - 6.05 Uhr
WDR 3 Nachtprogramm
Mozart-Feuerwerk zum Jahresabschluss in WDR 3, Teil 2
Die lange Nacht der Mozartbriefe
Klaus Maria Brandauer liest Mozart-Briefe
In der Nacht vom 30. auf den 31. Dezember, von 0.05 bis 6.00 Uhr morgens strahlt WDR 3 die Lange Nacht der Mozart-Briefe aus. Gelesen von Klaus Maria Brandauer wurden die Hörerinnen und Hörer von WDR 3 täglich im Gedenkjahr mit den Mozartbriefen begleitet. Jetzt gibt das Kulturradio noch einmal die Gelegenheit, in chronologischer Folge und mit Musik illustriert, die Mozartbriefe zu genießen.
Redaktion Werner Wittersheim