風の止まない夜を過ごして、朝の山を見ると、海抜2500メートルを越える岩壁は白く雪化粧している。低い場所に位置する岩壁は登れる可能性があったのだが、面々に必要な登攀時間を考慮すると断念せざるを得なかった。
その時間を利用して、不必要な雪璧用の道具をロープウェーを使って、谷間へと下ろすこととした。車を移動させて再び上へと戻ってくる。
昼食後に小屋の近くの一枚岩で遊ぶ。久しぶりの花崗岩の風合いに慣れるまでは、その摩擦が分かり難い。しかし仕方なく攀じるうちに、少しの石の凹凸に引っかかるそのコツを思い出す。
その傾斜と手掛かりの無い一枚岩を鋭い僅かばかりの突起を選んでいると、いよいよ風が強くなり体が冷えてくる。急いで小屋へと戻ると、朝からちらついていた風花が、本格的になって来ている。
翌日の選択機会の可能性を検討しながらも備える。この時期に雪が付くと高い海抜にある岩壁は当分はもしくは年内は凍り付いてしまい通常は近づけなくなるのである。
その時間を利用して、不必要な雪璧用の道具をロープウェーを使って、谷間へと下ろすこととした。車を移動させて再び上へと戻ってくる。
昼食後に小屋の近くの一枚岩で遊ぶ。久しぶりの花崗岩の風合いに慣れるまでは、その摩擦が分かり難い。しかし仕方なく攀じるうちに、少しの石の凹凸に引っかかるそのコツを思い出す。
その傾斜と手掛かりの無い一枚岩を鋭い僅かばかりの突起を選んでいると、いよいよ風が強くなり体が冷えてくる。急いで小屋へと戻ると、朝からちらついていた風花が、本格的になって来ている。
翌日の選択機会の可能性を検討しながらも備える。この時期に雪が付くと高い海抜にある岩壁は当分はもしくは年内は凍り付いてしまい通常は近づけなくなるのである。