北イタリアからのみあげのワインを早速試す。アッダ川沿いにあるソンドリオ産のヴァルティーナである。葡萄の配合は、90%ネビオロ、10%が他の葡萄となっている。
当地には三種類の認定地所があるようで、西側からグルメロ、インフェルノ、サッセラと名付けられている。スーパーの店頭にも僅かな価格差でこれらが並んでいたが、最後の最も評価の高いものを7ユーロ強で購入した。
醸造所のホームページをみるとかなりの崖っぷちであるが、明るい色彩と日当たりを想像させる。現地の土壌からすると珪素の比較的多い花崗岩質と想像される。
先ずコルクを抜くと、幾らかスーパーの匂いに侵されていて駄目かと思ったが、どうもこれが本来の香りでもあるらしい。色合いは、ピエモンテなどのそれよりも遥かに薄い。しかし、香りはなかなかフローラルであって、イタリアワインにしてはなかなか奥ゆかしさが良い。
1998年のヴィンテージということで、地元の業者が配給しているものなのだろう。タンニンが殆ど感じられない分、その軽やかさと幾らかのペッパーミント風のスパイスも嬉しい。裏エチケットの説明に赤い肉やチーズに最適とあるが、スパゲティー・ボロネーズで十分と言う感じもある。反面、トマトソースは、この繊細さを壊してしまう可能性も強い。
ミラノなどでこれを飲んでも、なにかガメー種のような酸味を感じて、所詮「崖っぷちのワイン」としか評価されないだろうが、山間の青い空の下で風に吹かれながら静かにこれを飲めば、その真価にも気がつくだろう。それは、この地方に共通した薄味の料理に裏づけされている。
ワインなどは、改めてその食文化やライフスタイルの一部であって、必ずしも良いものが世界市場で価値を築くものではないことが分かる。そして、比較的厳しい環境で育った葡萄やその生活にこそ、その味が滲み出るのは言うまでもない。
上写真:アッダ川の橋上からモルベーニョの町を臨む
当地には三種類の認定地所があるようで、西側からグルメロ、インフェルノ、サッセラと名付けられている。スーパーの店頭にも僅かな価格差でこれらが並んでいたが、最後の最も評価の高いものを7ユーロ強で購入した。
醸造所のホームページをみるとかなりの崖っぷちであるが、明るい色彩と日当たりを想像させる。現地の土壌からすると珪素の比較的多い花崗岩質と想像される。
先ずコルクを抜くと、幾らかスーパーの匂いに侵されていて駄目かと思ったが、どうもこれが本来の香りでもあるらしい。色合いは、ピエモンテなどのそれよりも遥かに薄い。しかし、香りはなかなかフローラルであって、イタリアワインにしてはなかなか奥ゆかしさが良い。
1998年のヴィンテージということで、地元の業者が配給しているものなのだろう。タンニンが殆ど感じられない分、その軽やかさと幾らかのペッパーミント風のスパイスも嬉しい。裏エチケットの説明に赤い肉やチーズに最適とあるが、スパゲティー・ボロネーズで十分と言う感じもある。反面、トマトソースは、この繊細さを壊してしまう可能性も強い。
ミラノなどでこれを飲んでも、なにかガメー種のような酸味を感じて、所詮「崖っぷちのワイン」としか評価されないだろうが、山間の青い空の下で風に吹かれながら静かにこれを飲めば、その真価にも気がつくだろう。それは、この地方に共通した薄味の料理に裏づけされている。
ワインなどは、改めてその食文化やライフスタイルの一部であって、必ずしも良いものが世界市場で価値を築くものではないことが分かる。そして、比較的厳しい環境で育った葡萄やその生活にこそ、その味が滲み出るのは言うまでもない。
上写真:アッダ川の橋上からモルベーニョの町を臨む