Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

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割れ窯に慰めなどあるのか?

2011-03-31 | アウトドーア・環境
メルケル首相が菅総理に電話を掛けたようだ。官邸の発表によると「情報の公開」を求めたようで、それに対して「十分な伝達を約束する」と答えたと言うことだった。その内容に関しては現時点ではそれ以上の情報は手元にないが、メルケルは暗に情報公開として日本国民への民主的人道的な配慮を求めたに違いない。官僚はしらばくれてかどうか判らないが、肝心の内容が伝えられていないどころか、「おかしな英語での情報の伝達」などに梃入れしているのはどうしたことだろう。

ドイツ連邦共和国では日本のNHKが伝えるよりも早く肝心な日本語の情報は全てそのまま在外公館や情報活動をも担う報道や研究機関を通してオンタイムでドイツ政府の情報となっている。英語による情報は在日外国人のためのものだろうが、昨日も川崎在住のドイツ人のリスナーがSWR第二のストリーム放送を聞いてコメントを寄こしていた。彼は通常の日本人よりも福島のことを知っている筈だ。

グリンピースの報告を受けてIAEAが日本政府に注意をしたようだが、それよりも興味深いのは再臨界の話題であろう。特に三号機に注視すべきではないのだろうか。大きな爆発に繋がらないのは、その場合は既に窯の底が割れていて、建造物も崩壊しているからだろう。もし水蒸気爆発となっても猛烈な放射線を浴びた熱湯が飛び散るような状況になるのだろう。兎に角、割れ窯となった時点で格納庫上部の負力は現在のように多少はあったとしても大量の水が津波の如く決壊するのではないだろうか?もっとも安全な方法は建屋ごと大きなプールに水没させてしまうことだろうが、既に地下に水が満ちていることでも分かるように建造物の土台自体もあまり密ではなさそうだ。

要するに溶解した五トン単位の燃料棒の一部が底に落ちて、それが熱を放って穴を開けている状態から、特に膨大な比率のプルトニウムのMOX燃料を使っている三号機では危険度が高まる。それは長崎などの原爆に使われるプルトニウム239は、その塊が僅か5.5キロを越えた時点で再臨界が始ると言われているからだ。これは一般的なウラン燃料の二号機などでも燃料棒一本辺り二三キロのプルトニウムが生成されるようだが、MOX燃料炉では若干事情が異なる。

つまり、核分裂素材としてウラン235が使われて、そこに遠心分離で再処理されたプラトニウム239が中性子をゆっくりと撒き散らすのだが、実際にはそこにプルトニウム240が混ざっていると言われる。この同位体は原爆では慎重に取り除かれる。なぜならば、これが混じっていると予定よりも早く点火してしまうからなのである。三号機では十分な量の溶解が進んでいることは十分に推測出来、再臨界の可能性も高いのだろう。

因みに1971年まではプルトニウムは自然には存在されていないとされていたが、十億個のウラン原子に対して一つぐらいのプルトニウムが混ざっているのが発見された。しかし、地上におけるプルトニウムは99.9%以上が1945年から1962年までに行なわれた核実験のもので世界中に三トンが拡散している。そして今回はどれほどのプルトニウムが福島から世界に放たれるか世界の注視するところとなる。

再臨界しても環境に与える影響が少なければ問題はないのだが、福島の現状から見ると、再臨界が確認される時は既にチェルノブイリの被害規模を越えているように予想される。レベル7越えということであろう。

川崎在住のドイツ男性のリクエストはバッハのマタイ受難曲の終わりのコーラスであった。この芸術作品を日本人への慰めに送りたいということだったが、本当に慰めなどあるのだろうか?



参照:
Gefährlich und vielseitig, Das Element Plutonium, Robert Gast, FAZ vom 30.3.2011
コメント (2)
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