Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

パニックの裏側の集団心理

2011-03-16 | 歴史・時事
東北の避難所の皆さんのようにどうも血圧が上がっている。今更、福島第一原発でなにが起こっても驚かない。しかし、十分な圧抜きが出来ていない日本の情報操作と報道規制を注視していると、何時遣ってきてもおかしくないパニックの方が気懸かりである。そして怒りに体が震える。

チェルノブイリの時もオープンな情報開示と呼びかけが出来なかったことがパニックを起こして、惨事を大きくしたと語られている通りだ。一体、誰が誰を誤魔化して騙しているのだろう。

経済的な理由は当然ながら、なぜユダヤ人はナチから逃げなかったか?これはいつも思い当たる疑問である。一種の群集心理の裏返しではないかと考えている。つまり、パニックとして一般的に思い浮かべるような出口を求めて我先にと本能的に群集が動くことで将棋倒しとなって誰も助からないような典型的な火事のような例と反対に、これだけ次から次へと希望を裏切られても、なぜか皆同じようにまるで裸の王様のごとく自分を騙すかのように、丁度ガス室の中でまでその時を待つような心理もパニックと同じ群集心理の一つに違いない。ヘブライの民の場合は一神教的における選民思想と神との契約でなされるイメージの共有がそこにあるからなのである。

カタストロフは不連続に表れるからこそ破局と訳されているのである。現在の情報操作は、対象が津波のような本当のカタストロフである天災でなくて、人災が対象となっているから、徐々に連続的に制御出来るとも考えているのだろう。しかし、市民を徐々に飼育しながら次ぎの時局に馴染まして行こうとする通りに、もし原発事故が推移するならばあんな破廉恥な爆発など二度もさせないのである。

野球好きの国民のために、ゴジラやウルトラマンを創造した国民のために、逆転満塁ホームランや時刻通りの来週の予告とコマーシャルが待ち受けていると言うのだろうか?一体、それを誰が創造したのか?

なるほど、関係各位は、事故をまるで制御しているかのように、見事に時間稼ぎをしている。しかし、みるものがみれば初めから結果は分かっている。希望は捨てない、それでもこれほど腹立たしく感じることはない。これほど恐ろしいことはない。

彼らは決して嘘はつかない。後々の責任を逃れれるような言動しかしない。ゆっくりゆっくりと圧を抜いて行くのである。警視庁が下らない高圧放水車などを嬉しそうに使うのがまるで何かを象徴(省庁)しているようだ。まことに残念ながら彼らが使命を達成することはないであろう。

さて、その恐れるパニックを、もしかすると少しだけでも和らげられるかも知れない、最新の「チェルノブイリ事故の健康被害」に関する国連部会のレポートを読んで紹介しよう。それまでどうにか連続的に進行してください。そのように、少しでも祈るしかないのである。
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脱東京、脱原発、脱近代

2011-03-16 | アウトドーア・環境
危機管理能力とは最悪の場合を想定して行動出来るかどうかの想像力の問題であろう。世界のジャーナリストは東京を脱して阪神に移動した。脱関東、脱東京の流れは、公共交通機関・自動車網の交通量の絞り・開放の制御をもってパニック無しに進行しているようである。已む無く仕事の関係で東京を離れられない者を除いて、経済的・時間的に余裕のある子供を含む家族は南へ、関西方面へとまた海外へと脱出が粛々と進んでいるとドイツでは報道されているようだ。しかしネットで注視する限り、これは日本では報道されておらず、ただ東北から首都圏への難民の流れしか触れられていない。まさに、この点が危機管理と報道・交通規制の実態のようである。

NHKなどもあれだけの航空映像を提供しながら空気中の放射能量は報道していない。自衛隊などが、大気中の放射能量を把握しているのは当然のことであろう。今回はチェルノブイリの場合とは異なり主に水蒸気として発散するので、少なくとも三十キロ圏の地上、低層と中層の各々定点四箇所(容易に気球を使う事も出来る)の刻々の数値を速報しておくべきである。首都圏に取り残される者はそれを基準に判断が出来るに違いない。一体なにのための線引きなのか不可解である。日本社会の隠匿性は今回も世界で盛んに批判の対象となっている。

この時点で、既に六機全ての原子炉の溶炉とその使用済み放射性物質を閉じ込めることは不可能となった。要するに一時的には制御可能となっても、高い放射線で現地で活動が出来ないので、それらを収束するまで閉じ込めることは不可能となっており、この先少なくとも数ヶ月間は首都圏は風向きなどを見ながら被爆の度合いを測る生活を余儀なくされることになる。首都機能を維持することは不可能となっている。

そこで考えられるのは南海・東海地震の可能性の無い京阪神に暫定的に首都機能を移すことであり、その方針を早めに出すことが、経済・社会・政治的な障害を最少に留め、クリーンな日本の再建に最も早いと思われる。まさにそれが危機管理なのである。



参照:
ルフトハンザ成田発着最終便 2011-03-15 | アウトドーア・環境
輪番停電という外出禁止令演習 2011-03-13 | マスメディア批評
東京への旅行を控えるように 2011-03-12 | マスメディア批評
脱リビア、脱毛、脱貧困 2011-03-01 | 歴史・時事
脱思想・脱原発・脱体制 2008-01-29 | 歴史・時事
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