Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

キッチンでのインタヴュー記事

2012-11-29 | 文化一般
フランス人のピアニストの話題を日本語のBLOGでちらちらと見かける。日本公演が成功であった証拠である。そしてそのピアニストのベルリンの自宅のキッチンでのインタヴュー記事を見つけたのは十月の末であった。その内容もドビュシーの「前奏曲集」の新しい録音に纏わるものだった。

嘗てはこうした同時多発的な同時性の理論を証明する仕掛けは制作したレコード会社が主体となって行われることがあったが最近ではプレス報道を含めて大成功した例をあまり見かけない。今回もマネージメント会社の力が大きいのであろう。

さて、そのピアニストのワーナー時代の録音を集めた特製ボックスが出ていたことは恐らくその頃から気がついていたが、購入にまでは至らなかったのは、如何にもフランスのそこいらのおっさんくさい顔写真が災いしていたのかもしれない。何よりもソリストというよりもアンサムブル付の演奏家としてのイメージが強くその腕にあまり注目していなかったからである。

しかし取っておいたインターヴュー記事をはじめて真面目に読んでみると幾つかの点で興味を引いたので、価格も六枚組みで21ユーロと安いので注文した。但しその中の一枚はカーネギーホールでのライヴ録音ということで、購入者からは絶賛を浴びているがおまけのようなものなので五枚組みの価格で計算する。

惜しむらくはどうしてもフランス人ピアニストのポートレートのようなボックスなので、嘗てのミッシェル・ベロフのレパートリーと重なっていて、目新しい曲はそれほど多くはない。それでも視聴するとペダルを押さえた微妙な音響が巧く捉えられているようで面白いと思った。ベロフやクロード・エルファーのLP録音などと比較すると、得られるサウンドが全く異なるのは、ピアニスティックな相違もさることながら、アウディオ技術的な相違であるとも感じる。

メシアンの「みどり児イエスにそそぐの20の眼差し」がクリスマス向けの曲集であるということを思い起こさせたのも先ずは注文した成果であったろうか。



参照:
僅かばかり早い、冬篭り 2012-10-15 | 暦
免停になる前に注意目標 2012-03-15 | 生活
労働に対する適正な報酬 2012-06-03 | 文化一般
〈ル・プロジェ エマール 2012〉ドビュッシー+アイヴズ@トッパンホール(11/23) (庭は夏の日ざかり)
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