ピノノワールの2007年産を開けた。上位の価格帯のようにロマネコンティー周辺の本物のブルゴーニュではなく、ボーヌの外れの地域のオー・コート・デュボーヌなのでボーヌのそれとも大分違うが、少なくとも2007年産の特徴の一端だけは把握できた。
サンジョージにあるドメーヌ・アントニ・ロデのシャトー・メルクリで瓶詰めされていて、その意味からはある程度はスタンダードなブルゴーニュである。価格も8ユーロほどと必ずしも安くは無いが高くも無いので、駄目はもともとでUマルシェで購入したものである。
その栽培地域の特徴から色も薄く、アルコールも11.5%と薄旨系のピノノワールであるが、あえて言えば酸が効いている分同じ程度の同じ傾向のシュペートブルグンダーよりは特徴があるのだろう。しかしその酸の出方はまるで北方の赤ワインのようで、ドイツのそれと間違えるほどである。
要するにブルゴーニュの天候はそれほどドイツワイン街道などと変わらないということかもしれないが、反面2007年産の高級シュペートブルグンダーに特徴的な獣臭さが無いのが理解できない。考えられるのは、その程度のピノノワールではあまりテロワールや年度の特徴が表れないような醸造技法を用いていて、寧ろドイツの醸造所の方がその与えられた葡萄の中で精一杯の特徴を出そうとしているのかもしれない。
6ユーロ以下のピノノワールでは明らかにブルゴーニュに軍配を上げるが、8ユーロ周辺の価格帯となると、高級シュペートブルグンダーを排出しているゼーガーなどのスタンダード商品の方が遥かに品質や風味とも上である。その理由は簡単で、生産量がブルゴーニュの大量生産とは比較できないほど少ないからである。勿論そうなると、両地域の近くに住んでいない限りその差異を確認するのは門外漢には不可能となるである。
2009年産が双方ともある一定程度以上であるのは確認できているが、シュペートブルグンダーとして上質なモスバッハーのそれとその半額ほどのブルゴーニュを比較した場合、後者のタンニンの出し方など技の優れ方を確認した。
2011年産は現在のところ上位の商品は出ていないが、来年ぐらいになると徐々にエセゾなどの商品が棚に並ぶので、30ユーロほどと些か高価であるが試してみたいと思っている。本格的にブルゴーニュに買い付けに行く心算で何年も経過しているが、先ずは市場に出ている商品を色々飲んでみて焦点を絞るにフランスのスパーマーケット市場の商品は決して悪くは無いと気がついた次第である。
先日、ダイデスハイムのランゲンモルゲンの2011年度産を再び開けた。瓶詰め後数ヶ月以上経って漸く飲めるようになってきた。明らかに2009年産よりは繊細で、2008年の酸の押しの強さも無いが、2007年産には及ばない。なによりも酸がもう一つなので、あまり長持ちは期待できないだけでなく、ある程度熟成が始まらないと旨みが出ない。あまり熟成させると苦味に傾くことが2006年産にはあったが、それに比較すると健康でありミネラルが綺麗に出ているので、瓶詰め後二年までに頂点を迎えそうである。決して悪くは無かった
参照:
ポストモダンと自嘲した男 2012-10-30 | 文化一般
雲海上のピクニックを愉しむ 2012-10-23 | アウトドーア・環境
フランススーパー売りのワイン 2012-10-09 | ワイン
嵐の中での中身の熟成 2012-07-15 | 暦
サンジョージにあるドメーヌ・アントニ・ロデのシャトー・メルクリで瓶詰めされていて、その意味からはある程度はスタンダードなブルゴーニュである。価格も8ユーロほどと必ずしも安くは無いが高くも無いので、駄目はもともとでUマルシェで購入したものである。
その栽培地域の特徴から色も薄く、アルコールも11.5%と薄旨系のピノノワールであるが、あえて言えば酸が効いている分同じ程度の同じ傾向のシュペートブルグンダーよりは特徴があるのだろう。しかしその酸の出方はまるで北方の赤ワインのようで、ドイツのそれと間違えるほどである。
要するにブルゴーニュの天候はそれほどドイツワイン街道などと変わらないということかもしれないが、反面2007年産の高級シュペートブルグンダーに特徴的な獣臭さが無いのが理解できない。考えられるのは、その程度のピノノワールではあまりテロワールや年度の特徴が表れないような醸造技法を用いていて、寧ろドイツの醸造所の方がその与えられた葡萄の中で精一杯の特徴を出そうとしているのかもしれない。
6ユーロ以下のピノノワールでは明らかにブルゴーニュに軍配を上げるが、8ユーロ周辺の価格帯となると、高級シュペートブルグンダーを排出しているゼーガーなどのスタンダード商品の方が遥かに品質や風味とも上である。その理由は簡単で、生産量がブルゴーニュの大量生産とは比較できないほど少ないからである。勿論そうなると、両地域の近くに住んでいない限りその差異を確認するのは門外漢には不可能となるである。
2009年産が双方ともある一定程度以上であるのは確認できているが、シュペートブルグンダーとして上質なモスバッハーのそれとその半額ほどのブルゴーニュを比較した場合、後者のタンニンの出し方など技の優れ方を確認した。
2011年産は現在のところ上位の商品は出ていないが、来年ぐらいになると徐々にエセゾなどの商品が棚に並ぶので、30ユーロほどと些か高価であるが試してみたいと思っている。本格的にブルゴーニュに買い付けに行く心算で何年も経過しているが、先ずは市場に出ている商品を色々飲んでみて焦点を絞るにフランスのスパーマーケット市場の商品は決して悪くは無いと気がついた次第である。
先日、ダイデスハイムのランゲンモルゲンの2011年度産を再び開けた。瓶詰め後数ヶ月以上経って漸く飲めるようになってきた。明らかに2009年産よりは繊細で、2008年の酸の押しの強さも無いが、2007年産には及ばない。なによりも酸がもう一つなので、あまり長持ちは期待できないだけでなく、ある程度熟成が始まらないと旨みが出ない。あまり熟成させると苦味に傾くことが2006年産にはあったが、それに比較すると健康でありミネラルが綺麗に出ているので、瓶詰め後二年までに頂点を迎えそうである。決して悪くは無かった
参照:
ポストモダンと自嘲した男 2012-10-30 | 文化一般
雲海上のピクニックを愉しむ 2012-10-23 | アウトドーア・環境
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