Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

初めてのスキンを装着

2016-02-01 | アウトドーア・環境
スキーのシールが手に入った。最初に発注したものは送り返した。理由は、配達遅滞の知らせを受けてキャンセルしたからで、送料5ユーロだけ高いものを発注したからだ。そして調べてみると、2014年モデルとしてあるものは足元が少しだけ幅広くなっていたのに気が付いた。後で発注したものを比較すると明らかで、個体差ほどだが2015年モデルは細くなっているようで、2014年モデルのシールではエッジが隠れないぐらいになっている。いざの時エッジを掛けたいときにはその違いは出るだろうか、更にエッジが引っかからないぐらいに雪を切ってくれる方が雪のシュプールが壊れない。偶々の二度発注だったが比較する価値があった。もし遅滞知らせが無かったならば送り返してはいなかっただろう。そして一緒に送り返した雪崩救助用のスコップも軽いのは良かったのだが、ちゃち過ぎた。非常用に一度だけ使うにしても竿を組み立てる球が凍り付いたら中々戻せないか壊れてしまうであろう。20ユーロの価格で何回も使えない代物だ。

さて、シールはK2社のためにスイスでバックサイドと称するブランドで製造されている今時珍しいメードインスイスである。家内工業のような仕事が残っているのがスイスの工業である。留め金は穴に差し込むタイプで今まで使ったことはないが、十分に張力は掛けられそうで、少々板面が凍りだしても何とかなるだろう。シールつまりクライミングスキンもしくはシュタイクフェレ、ペアーズアッセンションのモヘア―交じりのナイロンの毛並みは良さそうで、新しいこともありブレーキがよく効くだろう。金具部分を付ける糸に縺れがあったが、瞬間接着剤で固めて短く解れを切っておいた。

子供の時から分からなかったのがこのシールと呼ばれる存在で、自分自身が山登りに打ち込むころには山スキーとクライミングは全く別のジャンルになってしまっていた。しかし、日本でも昭和の始め頃は山スキーは登山の一部だったので昔の山の随筆などを読むと必ず出てくるのがこのシールだった。アザラシの皮を使っていたころだろう。そして今は合成繊維が使われていて、軽くて凍り難い。

そして分からなかったことがなぜこれを着けると斜面を登れるようになるかで、同時に滑るのかが分からなかった。特に現行の製品ではその毛並みが綺麗に整えられているので、前にはいくらかは滑るようになっていて、後ろにはブレーキが利くようになっている。それをシールの裏面に付いている合成接着剤でスキーの板に張り付けるだけである。滑降するときにそれを外せば僅かな時間で何時間もかけて登って来た高度をフリーライドで滑り降りれるのである。

つまり、シールは山スキーの醍醐味である処女斜面を大滑降するには無用で、リュックサックに仕舞い込むのだが、登りに軽く上手にブレーキが効いてくれることで無駄な力を使わずに急斜面を登ことが出来るのである。山スキーには無くてはならないアイテムなのだ。

今なぜ再び山スキーが、南極探検などや冬の大岩壁へのアプローチなどででなくとも、冬山においてはなくてはならない活動としてトレンドになったかは、そのスキー靴の改良、締め具の改良、板やシールの軽量化で、嘗てでは考えられないスピードで雪山を移動できる必須の道具になったからである。スピードからするとトレイルランニングと比較できるようになってきているからである。



参照:
滑り降りるぞくぞく感 2015-02-08 | アウトドーア・環境
道具に拘ってみたい動き 2015-02-17 | アウトドーア・環境
降誕祭贈答品の装着 2015-12-26 | アウトドーア・環境
これからの予定に備えて 2016-01-28 | 生活
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