Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

味わい深い楽の音

2018-10-23 | テクニック
PCオーディオの世界は奥が深い。CDプレーヤーなどならばメーカーがお膳立てしてくれていて、デジタル音響技術に係らないが、PCオーディオではスタディオ以上に様々な可能性が生じて来る。大きな差は、信頼性のプロの世界とは異なって可能性を組み合わせると夥しい実験が可能になる。

同じようにアップルとかウィンドーズを使っていればそれなりに信頼性があって、楽に楽しめるのだが、LINUXとなると可能性が広がると同時に判断をするのがなかなか難しい。ネットで調べてみても音質を重視した使い方の情報は限られていて、PCオーディオを始めた二年ほど前のその状態に再び立ち戻った。WIN8で構築して来た最も優れた音に疑問を投げかけるだけの新境地へと広がって来た。

一つはアップサムプリングの利点に対してLINUXから48kHzで飛ばす音が意外に悪くなかったり、ffmpgの効用に光が当たって来たり、その機能によってもたされるタイムラグが音楽映像で気になって来たりと、WIN8では当然と考えていたことが、再び有線の使用などでどうなるかなど他の可能性に思いを巡らすようになったのだ。

実際に久しぶりに有線で繋いでみると同じAudacityでのフィルハーモニーからの録音が大分異なって聞こえる。以前有線で感じていた艶消し感が無くて、無線でアップサムプリング化したものよりも定位感があって広がりが出来たようだ。これならばアップサムプリングを拒むほどの純音再生で驚いている。ただ総奏で余裕感は無くて結構一杯だが、この問題はそもそも管弦楽団自体の問題なのでそこまで感じさせるこの再生音は高水準だ。こうなると無線に戻れなくなる可能性もある。SSDなので機械音はプロセサーへの僅かな冷却ファン音のみとなるので、後ろに押し込んでおけば全く邪魔にならない。これでしばらく試してみるにはこの小型ノートブックを遠隔操作するようにしたい。何時ものVNCヴューワーの登場だ。

それにしてもベルリンからの四月の初日のラディオ放送がこれだけの音質で放送されていたとは知らなかった。いつも冴えないドイツュラントフンクの放送だ。そして八月のルツェルンでの放送が、未だにDCHでアップされていない。是非フライイング拍手の時のキリル・ペトレンコの表情と、なによりもその「ラぺリ」の名演奏を聴きたいのだが、編集に時間を掛けているのだろうか?もしかすると製品化の計画があったのではないか、明らかに長めに腕を下げなかった気がするのだ。演奏水準はとても高かった。それとほぼ同じプログラムのこの四月の二種類の録音録画から、特にフランツ・シュミットの曲は味わいが深く、演奏もとても美しい。

いづれにしてもオーディオ趣味程ではないが、限の無い世界が広がっている。少なくとも電線の取り換えで市場に貢献するよりは健全だと思うのだが、金は全く掛からなくとも机の前で無駄に時間が掛かりそうで恐ろしい。要するに経済的には世界に何一つ貢献しない。

先ずは、拾ってきたUL30aを普通に使えるようにしたので、あとは有線でDACに接続して使うPCオーディオの質を検討すると同時にffmpegを積極的に使っての高音質化の二方向で、余暇に試してみよう。この週末の作業の結論である。

またAudacityの機能はWIN8で扱うよりもLINUXが優れているようにさえ思う。これならばLINUX特有のALSA入力で中々いい録音ができるかもしれない。少しこの小型ノートブックの使い道が見えてきたかもしれない。



参照:
夜も眠い、昼も眠い 2018-10-22 | 生活
19世紀管弦楽の芸術 2018-09-04 | マスメディア批評
コメント
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