Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

来夏の宿を予約する

2018-10-30 | 雑感
メルケル首相が引退を宣言した。2021年とはキリル・ペトレンコ音楽監督、ミュンヘン歌劇場支配人のバッハラーが辞めるときでもある。代議士にならないだけで、政界引退とはいっていないようだから、大統領でも目指しているのだろうか。先ずは党務からそして国政からである。既にこの日が来るのは夏休み明けから分かっていて、ベルリンでの政権内での基盤が崩れていた。思うような人選も儘ならなかったので当然だろう。興味深いのは11月に入る前に宣言したことで、ヘッセン州の選挙結果、バイエルン州での組閣などが影響しているのは我々でも想像がつく。

印象からすると、死に体のところで2021年まで政治権力を繋ぐ最も可能性のある手段と判断したのではなかろうか。要するに後継者がいないのだ。不透明さは残りながら、既にシグナルを出しているFDPとの間である程度の感触は掴めていて、もう一つのパートナーである緑の党の躍進ぶりからすれば、それら三党のイメージカラーの国旗に因んだ通称「ジャマイカ」連立政権への大きな期待も高まる。つまり一二年の政権運営ならは再び政治権力の集中可能となるのだろうか。

2019年夏のルツェルンの券を発注した。宿も押さえた。何とかなるだろう。二回のベルリナーフィルハーモニカー公演の席のカテゴリーを上げた。最もいい席を配券された筈だが、安くても同じでは無かったからだ。来年度の配分も分からず、価格さえも分からないが、兎に角発注だ。

来年のテーマは、「権力」らしいが、先ずはトーマス・ケスラーがレジデントコンムポーザーらしい。個人的に彼の愛の伝令をしたような覚えがあるが、その権力とは奥様だという話しは聞いていた。権力からの逃走か、それとも逃走があるから家庭内権力が強くなったのかは知らない。

個人的にはロンドンシムフォニカーで新曲をバーバラ・ハーニンガンとメシアンのプログラムをラトルが振るのが楽しみだ。私のアンケートの回答の方向なので既に決まっていたにしても喜ばしい。少々無理をしても行く心算だ。その他では、アンドリス・ネルソンズ指揮のゲヴァントハウスがここに初登場で、二回のコンサートをすることから恒例となるのだろう。但しプログラムがブルックナーの八番と二十世紀のモダーンなので、新曲が無いのが寂しい。ブルックナーの前に持ってくるものは予定されていなかったのだろうか?ゲヴァントハウスとベルリナーフィルハーモニカーを立て続きに聞くのは今年の旧、新音楽監督の同一曲の比較以上に対比されるだろう。

そしてなによりも喜ばしいのは第九交響曲の前に、ブカレストではエネスコ曲だったが、ここではベルクの「ルル組曲」が演奏される。ベルリンの放送合唱団との第九も期待したいがこれは結構お得だ。新しい音楽と管弦楽以外では、イゴール・レヴィットのベートーヴェンソナタ全曲プロジェクトが始まるようだ。

宿は、二件押さえておいた。一件は湖対岸で30㎞ほど湖岸を一時間ほど走るか、大回りして50㎞ほど走るかで、宿は評判の割に割安なのだが負担が大きい。もう一件は秋に立ち寄った仕事仲間が住んでいる湖の近くで、こちらはチェックインも無人で駅前会場へ通うのも20㎞を半分の25分ほどで全く問題が無く価格もとても低い。今年泊まった部屋が価格の割には狭過ぎて定宿にするには合わなかった。ゆっくりと調べて決断する。

フィラデルフィアからの放送は夏季の野外コンサートの録音で、YouTubeで見ていたのと変わらなかった。それ以上に虫の鳴き声のようなものが喧しくて、本格的に楽しめるものではなかった。会場の無反響な音響の中でも流石にこの管弦楽団はネゼセガン指揮の下で立派な演奏をしていた。初夏のベルリンのヴァルトビューネのコンサートとは違ってとても質が高い。この辺りにベルリンとフィラデルフィアの両楽団の音楽的な格差が感じられた。
The Philadelphia Orchestra Strings PlayIN at SPAC


流石に「悲愴」の総奏もバランスも良くは無かったが、そのピッチの取り方などでやはり特色が凄く出ていた。ベルリンが同じように鳴らなければいけない訳では全くないが、やはりそこに質を追い求めてのこれぞという響きを追及して貰いたい。来年の「ルル」での強奏なども期待されるところだ。余談だが、シェーンベルクのヴァイオリン協奏曲の譜面をDL出来て、なるほど著作権が外れたから元年になったのかと理解した。キリル・ペトレンコ指揮によってこれから一年一年とその決定的な演奏であの辺りの作品を楽しめることになりそうだ。



参照:
すっきり目覚めの冬時間 2018-10-29 | 暦
遠隔から取捨選択する 2017-11-09 | 暦
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