山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。
と思っていたけど、もうそんな年齢じゃなくなってきた。

二人目を生みにくい状況

2006-01-13 21:50:08 | 未分類過去
少子化が問題視されているこのごろですが、確かに人口の減少にはあせるわけだなあと思いました。
夫婦が子供を2人ずつ生んでいけば、なんとか同じ人口が保てるわけですが、もしひとりずつだったら、どんどん減っていくわけですよね。限りなくそれが続けば人口は激減して社会の力は弱まるに決まっているわけです。
私は人口はこれ以上増える必要はないと思うけど、やはり減りすぎるのは問題だと思います。

ところで、自分が子供を生んだときのことを思い出すと、二人目というのは、いろいろと乗り越えなければならない条件があったなあと思います。

うちは、3歳違いなんですが、これはまさしく計画出産です。私はつわりがひどかったので、二人目のつわりに耐えつつ1歳くらいの上の子の面倒をみるのは無理だと思いました。また、上の子が幼稚園なんかに通っているときにつわりになったり、生んだりするのも無理だと思ったわけです。誰も代わりに面倒を見てくれる人がいませんから。
それで、上の子が2歳で、まだ毎日家にいられるときに下の子ができて、つわりでゲエゲエしてましたが、生活には支障はなく、そして、下が1才になってある程度の大きさになったときに上の子の入園式を向え、自転車の前後に子供を乗っけて送り迎えをしました。幼稚園の行事には下の子同伴で大丈夫だし、日常は問題なく暮らせると言うわけです。

ところで、下を、生むときはさすがに人の助けが必要ですね。

まず、上の子を産んだ病院は産婦人科に幼児をつれて来てはいけないという決まりだったので、そこで産むのはやめました。というか不可能じゃないですか。幼児をひとりで遠い待合室に待たせておくなんてことができるわけがありません。産科では評判がよく、妊娠初期から分娩予約をしなければ満員で受け付けてもらえないような病院でしたが、こんな不便なことはありません。
それで、二人目のときは、外来診察室の中まで上の子を連れて入ってもよく、入院中も上の子が産科棟に出入りできる病院にしました。

一番の問題は、下の子を産んで入院している数日間、上の子をどうするかです。
これが、ほんとうに大問題ですね。

出産予定日から1週間、夫は有給休暇をとっていました。これで入院中は夫が上の子の面倒をみるから大丈夫だという計算でした。ところが待てど暮せど生まれないのです。そして、予定日から一週間遅れてやっと生まれたわけです。夫の休暇が終わる前日でした。それで、実家の母に上の子を実家に連れて帰ってもらって、面倒を見てもらい、私が退院する日にまた田舎からつれてきてもらうことにしました。

実家ではすでに父が亡くなっていて、母がひとり暮しだったのですが、犬など飼っていたので、長期の外泊はできませんでした。また、夫の仕事は夜勤だ明けだ日勤だと不規則で、好きなときに寝たり起きたりしたいわけで、私の母に来てもらうと狭い家でお互いに気を使ってしまいます。それで、子供を母の住み慣れた家で見てもらうことにしました。母はそのころまだ50代で仕事をしていたのですが、たまたま仕事にぶつからなかったのか、休んでくれたのか今では覚えていません。
夫の母は体が不自由で無理ですし、私の姉は遠くに住んでいて、幼児をふたり抱えていましたから、ほんとうに私の母しか頼る人はいません。それでも、実母がいてよかったと思います。
世の中には頼る人がいない人もいるはずです。そういう場合、いったいどうするんでしょう。

どうしても子供を見てくれる人がいない場合は24時間営業の保育室なんかにあずけるしかないでしょうが、突然他人に預けるのも子供がかわいそうだし、夫が夜勤明けで子供を家に連れ帰って面倒を見るなんていうのも大変なことです。普通の会社員だって、仕事以外の時間に幼児の世話に徹するのは無理でしょう。

一番いいのは、病院内に託児室があって、陣痛が起きたら上の子を連れて病院に行き、生んだ後も病院内で母親が会いに行けたり一緒にいたりできるサービスがあったらいいのになあと思います。生まれて初めて上の子と離れたときは、本当に辛かったです。

男に育児休暇が取れる社会なんていいますが、そんなに簡単に抜け出したり都合のいいように変更できる仕事なんかあり得ないと思います。
夫の場合、シフト制で動いていたので、最初に作った予定を簡単に変更するには、他の人も全部変更してもらう必要があります。最初から余剰人員なんかいないんだし、無理なことです。
もともと、そのシフトというのは、いろいろ工夫をこらして非常に苦労して担当者が組むものです。平常でも大変で、突然不幸などあっても簡単に休めるものではありません。突然誰かが休んだら、その分誰かが延長したり早出をしたりして、無理をしなければいけませんし、一日ならまだしも何日もなんて絶対に無理です。父親の育児休暇なんて全く非現実的なものだと思います。
育児休暇であろうと有給休暇であろうと、仕事は突発的には休めないものです。しかし、出産とか育児に関しては予定できない出来事が多いです。
また、長い休暇が欲しい夫なんか普通の状況ならいないはずです。仕事から離れて家庭に入るなんてことは不要です。

出産、子育て中におきる突発的なできごとに対処できる社会のサービスシステムが必要だと思います。

友人に遠い地方からご主人の転勤で来ている人がいたのですが、上の子が幼稚園に入る前に二人目を流産してしまい、そのときも突然の出来事で、上の子をかかえ病院に行くのが大変だったようです。
その後、上の子が幼稚園の時に二人目ができたんですが、出産前後は何ヶ月か実家に帰っていたので、長期間幼稚園を休んだ後、戻ってきてからも小さい赤ちゃんを連れての通園は大変で、雨がふったり下の子が具合が悪かったりすると幼稚園を休むということが続きました。
私など同じ幼稚園に通う近所の友人も、自分の赤ん坊を抱えて自分の子供を送り届けるだけでやっとなので、人一倍やんちゃな男の子を頼むなどということも遠慮して、結局幼稚園を休みがちのまま終えてしまったような状況です。計画どおりには行かないものです。

それでもいいじゃないかと言えば、いい訳です。幼稚園にうちなら上の子の犠牲なども当然のものと考えなくてはやっていけません。
しかし、その機会を逃して上の子が小学校にでも入ったら、下の子の出産のために学校を休ませるわけにもいかないし、母親の入院中も困ります。
そうやって産む機会を逸してしまうことも多いと思います。

子供を産みやすく育てやすいとは到底言えません。
仕事をやめて家庭に入り夫の稼ぎで生活している主婦でも二人目は産みにくいんです。
出産費用や育児費用が無料になっても、こういうことが解決されない限り無理です。

他の方法としては、上の子が中学生くらいになってすごく年の離れた二人目を生むという方法もあるかなあと思いますが、もともと晩婚で高齢出産の場合は不可能です。

私はまだこれからも10年以上仕事をする予定ですが、そのうちに娘が子供を生むときにはどうするんだろうかと思いますね。ひとり目を生むときには別に私の助けなんか要りませんけど、二人目を生むときは、私は仕事を何日も休むことができるんでしょうか?パートタイマーでも、なかなか休めるものではありません。

このような状況をもっと産みやすいものにしない限り、結局二人目を生む機を逃してしまったということになると思います。



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