久々に見る『山の声』が以前ほどの輝きを感じさせないのはなぜだろうか。後半、アイホールの広い舞台いっぱいに、怒濤のような雪を降らせて驚かせるにもかかわらず、である。
主人公であるふたり(というか、これは2人芝居だけど)の芝居がルーティンワークに見えてしまったのは、僕だけか? 今まで何度となくこの作品を見ているから、新鮮な気持ちで舞台と向き合えなかったのかもしれないが、この芝居を初め . . . 本文を読む
久しぶりに小劇場演劇ならではの魅力に富んだ芝居を見た。ここには小さな空間だからこその興奮と感動がある。よくわからないけど、引き込まれ、ドキドキしながら見守る。そしてラストまで一気に引き込まれていく。
「フツー」の大学の七人の女子大生たち。写真サークルの卒業展の準備。メンバーのひとりが失踪する。それから10年。毎年恒例のサークルのメンバーによる定例食事会(同窓会ですね) . . . 本文を読む
昨年の秋に公開された廣木隆一監督作品。このささやかな映画がとても素晴らしい。なんでもないお話なのだ。だけど彼らが抱える痛みが胸に沁みる。いくつもの断片が提示されていく。そこで暮らす若者たちの姿がコラージュされていく。特定の誰かではない。だが一応中心に据えてれるのは、東京で暮らしていたけど、古里に戻ってきた女。でも、彼女のお話と並行してここでずっと暮らす女や男たちが描かれる。群像劇で . . . 本文を読む