精力的に公演を続けるエイチエムピー・シアターカンパニーの新作。同時代の海外戯曲を紹介するシリーズの4作目。今回も実に楽しい作品に仕上がった。深刻な問題を扱いながら、しかも、近未来の話で、なんだか難しそうな芝居だな、と見る前(始まる前にパンフを読んでいた時)は思ったのだけど、芝居は予測とはまるで違い、とても軽快でわかりやすく心配は杞憂になる。
2037年のドイツが舞台だ。だから一応はSFなのだけれ . . . 本文を読む
いつものように何もない正方形の象徴的な舞台空間は具体的なドラマを提示しない。台風によって閉ざされた安全だったはずの空間は、地震によって破壊される。逃げ場として求めた村の消防団の詰め所に来た。だがそこに閉じ込められる。こういう基本的な設定はわかるがそんなことはどうでもよくなる。四角い空間の4人の男たち。彼らを囲んで4人の女たち。台本のト書きは口を閉ざした女たちによって読まれる。男たちのセリフはもちろ . . . 本文を読む