前半は、下手な文章なので読みにくかった。これではストーリーに入り込めないのだ。つまらないからやめようか、とも思うが、途中で止めるのは癪だから読み続けた。そうしているうちに作者が言いたいことがはっきりしてきた。そうくれば、ラストまでなかなか面白く読めた。よかった。
父親と娘。妻を失い茫然としたまま、何をどうしたらいいのかわからない父。義理の母だが、自分をずっと誰よりも大事に育ててくれた母を失い、しかも、夫を他の女に奪われひとりぼっちになった娘。喪失感に打ちのめされた2人のもとに、変な女がやってくる。その女は死んだ彼女の四十九日のパーティーのためにやってきた、らしい。これは、この3人を中心にした家族の物語だ。
ラストの四十九日のパーティーのシーンはお決まりの展開なのだが、気持ちがいい。ここに向けて話は緩やかに流れて行く。
死者の不在を受け止められない夫と娘が、亡き母親の四九日を通して、立ち直っていくまでの物語、と書けばなんだか単純なのだが、お話の仕掛け自体はよくできている。だが、如何せんテンポが悪いから、なかなか話に乗れなかった。
ここに出てくる人は、死んでしまった彼女も含めて、みんな生きるのが下手で、失敗ばかりしている。でも、真面目に自分の人生を見つめ、みんなに助けられて生きている。作者も含めてみんながみんなとても不器用なのに、とても好感が持てる。不器用だから好感が持てるのだろう。読み終えて見ると、これはこれで悪くはない小説だった。
父親と娘。妻を失い茫然としたまま、何をどうしたらいいのかわからない父。義理の母だが、自分をずっと誰よりも大事に育ててくれた母を失い、しかも、夫を他の女に奪われひとりぼっちになった娘。喪失感に打ちのめされた2人のもとに、変な女がやってくる。その女は死んだ彼女の四十九日のパーティーのためにやってきた、らしい。これは、この3人を中心にした家族の物語だ。
ラストの四十九日のパーティーのシーンはお決まりの展開なのだが、気持ちがいい。ここに向けて話は緩やかに流れて行く。
死者の不在を受け止められない夫と娘が、亡き母親の四九日を通して、立ち直っていくまでの物語、と書けばなんだか単純なのだが、お話の仕掛け自体はよくできている。だが、如何せんテンポが悪いから、なかなか話に乗れなかった。
ここに出てくる人は、死んでしまった彼女も含めて、みんな生きるのが下手で、失敗ばかりしている。でも、真面目に自分の人生を見つめ、みんなに助けられて生きている。作者も含めてみんながみんなとても不器用なのに、とても好感が持てる。不器用だから好感が持てるのだろう。読み終えて見ると、これはこれで悪くはない小説だった。