佐藤信介は快進撃を続けているが、佐藤祐市(佐藤祐介ではないけど)はあまり目立った活躍をしていない。まぁ名前がよく似ているだけで(佐藤だけかぁ)別人だからまるで関係ないけど。
そんな彼の新作である。まさかの駄作でここまで酷いと笑うしかない。最初は少し楽しみだった。大学生の就活を扱い就職試験のグループディスカッションを全面に描く映画なんて初めてだから。1万人の中から選ばれた最終試験まで残った6人。彼らが最終試験までの1月毎週みんなで練習に臨み親睦を図る。そこまではそれなりに面白く見れた。しかし問題はそこから先。
あの最終試験は何なんだ? あんなアホなことあり得ない。さらにはあの告発の手紙。そこから始まる犯人探し。これは一体なんだったのだろうか? 企業の採用試験ですよね? 佐藤監督のヒット作『キサラギ』に似た展開だが、この設定では密室サスペンスにはならない。会社の採用試験で面接官は別室から見ているのならこんなアホなグループディスカッション途中で辞めさせたら? 彼らはここから採用、不採用を決めるのか? というか、1万人の応募から1名だけ採用ってどんな会社か?
疑問だらけ。さらには8年後にあの日の5人を会社に呼んでくるって訳がわからん。あの日の真実を明らかにするみたいだけど、わざわざのこのこ来ますか? どんだけ暇やねん。仕事しろ。こんな映画に出さされて浜辺美波が可哀想。もちろん他の5人も。