桐野夏生『真珠とダイヤモンド』





 桐野夏生、バブル、証券会社、ノルマ、ハードワーク、福岡、東京(六本木、銀座、新宿)なら面白くない訳ない鉄板の小説です。
 懐かしくて滅茶苦茶に楽しかったけど、読み終わってみると「ダーク」のような突き抜けたヤバさはなかったかも。取材、事実の範疇を超えた飛躍、突っ込みが少し足りない、予定調和風な印象は残りました。だからか大好きなはずの桐野夏生、これまで何冊も新作を手にしたのに結局、読み終えたのは2008年の「東京島」以来です。
 東京株式が上がって、NY株式も戻している中で少しリアルな興奮も味わいながらの読書になりました。なかなか踏み切れなかった投資信託の買い増しを実行したのは、バブル風のノリ、理屈ではないちょっとした熱狂もあります。



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