「長浜ナンバーワン」(祇園店)

          

 福岡で本格的なとんこつラーメンを一杯食べたいと思いました。最近の人気店がどこかよく分からないのですが、調べると知らなかった店が多くリストアップされます。

 何店か食べた中でこれは直球ど真ん中なんだろうと思えたのが、「長浜ナンバーワン」です。トロッとしたとんこつスープに硬めの細麺。普通だけど美味しい。一杯500円という潔さも博多らしい。いいなと思いました。


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「英ちゃんうどん」(宗像市)

          

 私は福岡市の西区室見という街で育ったのですが、普通にうどんを食べる文化でした。小さい頃に食べたうどん、当時のイメージそのままを今でも提供しているのが3号線沿い、駅でいうと鹿児島本線の教育大前や赤間に近い「英ちゃんうどん」です。本店はここで支店が何店かあるようです。

 柔らかい麺、甘いスープ。万人向けではなくて極めて個人的な好みかもしれません。それでも福岡には同じ感覚の方は多いと思います。広大な駐車場は大型トラックはじめ多くの車でいつも混雑しています。
 コシの強い麺、イリコのさっぱり出汁の讃岐うどんの対極の味わいです。讃岐うどんで温かい麺のうどんを食べることはまずないですが、ここでは温かい汁をいただきたいのでいつも汁ありうどんです。

 甘みが増す肉うどんかゴボウ天うどんですが、今回は肉です。テーブルにある天かす、ねぎをたっぷり載せて、七味を振っていただきます。うまい。痺れるようにうまいです。福岡の味付けは、炭鉱の肉体労働者の嗜好に合わせて甘くなったといわれています。すき焼き、うなぎ、うどんスープ、甘いです。おそらく他の地域の方には気持ち悪いかもしれません。

 肉うどん(700円)にかしわにぎり(200円)を追加して至福の昼食です。久しぶりの一杯なのですが、自分にはこれが最高のうどんであることを再確認しました。


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「サンカレー」(広島市)

          

 むさしを前菜として、久しぶりの広島で何を食べるか。夕方なら「八昌」でお好み焼きなのですが、昼なので八昌で修業した店長が営業している「えんじゃ」です。ところが、新天地にある「お好み共和国ひろしま村」に行ったのですが店が無くなっていました。どこに移転したのでしょうか。帰宅して調べてみたのですが今のところ移転先の情報は見当たりませんでした。

 そこでアーケードの中に位置する「サンカレー」です。広島にいた頃、よく行きました。クリームコロッケも旨い。

 夢中になって食べていたことは覚えているのですが味は記憶にありませんでした。久しぶりに口にするとスパイシーでこれこれと思い出しましたが、なんかとてもさっぱりというか、コクがないというか、薄いというか・・・。あれ、こんな味だったか。似た感じだったことは覚えているのですがここまでさっぱりだったか。私は煮詰まったようなコクのある(有名店の)カレーは苦手なので好みのタイプに近いといえば近いです。ただ、これは変わっています。旨みたっぷりのカレー好きの方には二つ星(満点五つ星)かもしれません。

 久しぶりなので何とも判断しにくいですが、一応アップします。店は年配の男女から若者まで幅広い層の客でごった返しています。クセになるさっぱりカレー・・・なのかもしれません。


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「むすび むさし」(新幹線店)

          

 広島で美味しいもの・・・ホルモン、味に慣れれば(私は1年半要しました)お好み焼きなどですが、ダントツはおむすび(おにぎり)です。なぜ広島のおむすびが美味しいのかよく分かりませんが、その頂点というか牽引役の「むさし」です。

 広島市内に複数店舗ありますが旅行者が訪問しやすいのは、広島駅新幹線口の1階名店街にある新幹線口店です。店内かお弁当としてお持ち帰りかですが、今回は店内で「銀むす(500円)」です。

 空気の入ったふっくらおむすびです。美味いです。俵にぎりもいけます。


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カズオ・イシグロ「日の名残り」

                

 カズオ・イシグロの長編第3作「日の名残り」です。これは再読。改めてイギリスの内面にある上品な美しさの世界にどっぷりと浸かることができました。執事を主役として、召使、女給を登場人物と据えているのがユニークです。

 同じく執事として勤めあげてきたスティーブンスの父親の衰えを描いたシーンを覚えていて、やはりこのシーンが印象的です。
 執事としての品格を追い求めてきた人生、その面では成功者、勝者であったが、一人の人間の人生としてはどうだったのか。回想と旅先での感情の発露。素晴らしい余韻が残ります。

 強いて整理すれば、「日の名残り」は初期の最高傑作、「わたしを離さないで」が中期の最高傑作です(最高が2作あるのはオカシイのですが)。現在、著者は57歳、これからの2~3作が楽しみ、待ち遠しいです。

 「日の名残り」、「わたしたちを離さないで」の翻訳は名文家の土屋政雄氏です。全7作とも翻訳は高水準で恵まれていますが、しっとりした詩的な表現は土屋氏がなんといっても上手いです。


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「ザ・ペニンシュラ ブティック」(そごう横浜店)

          

 妻と子供は帰省していて食事のためのカード使用はフリーなのですが、別に大したものは買っていません。むしろ自炊中心で堅実な消費かもしれません。この生活も今週一杯で終わり、週末には私も帰省、合流します。そこで、最後に何か買い食いしておくかなと思い付いたのが、ペニンシュラのマンゴープリンです。

 ペニンシュラは香港系の高級ホテル、そこで提供されている名物のマンゴープリンです。横浜そごうの地下食堂街を散策して、最後のコーナーを回るとガラスケースの中に上品そうなケーキ類が光り輝いています。種類は少ないのですが、実に美味しそうです。そしてその値段、小1個1000円を超えるケーキ・デザート類など見たことありません。決して買えない金額ではありませんが、買おうと思わない値段です。それを記念に買ってみました。

 1260円のマンゴープリンです。
 濃厚、絹のようなキメの細かさ、クリーミィー、口の中にマンゴーの香りがふわっと広がります。いやいや、これは美味いです。さらにマンゴーの実を一緒に口にすると甘さに酸っぱさが加わって、堪りません。これは口内幸福です。

 実は食べる前の感想予想は、確かに美味しいけど1200円としてどうかなあ、また買うかと訊かれると微妙くらいだったのですが外れました。値段は置いておいて絶対にまた食べたい。家でVIPにデザートを出すのなら、これは鉄板です。ここまで美味しいと思ったケーキ、デザート類はこれまであったか、すぐには思い出せません。名物も納得の絶品プリンです。


          

 2番人気の杏仁豆腐680円です。
 こちらは甘さ控えめ、さっぱりですが、同じようにキメ細かくてクリーミィー。美味い。口の中の膜にまとわりつきます。誰が食べても絶賛です。


          

 もう一品、プリンも買いました。540円。
 こちらも同じです。上質のプリンなのですが、絹のようなクリーミィーさ、味が凝縮しています。ちょっとレベルが違います。

 いやはや、ペニンシュラのこのプリン系デザートは、これまで食べてきた同種のものの2段階くらい高水準の食べ物でした。驚きと美味しい幸せです。





          

 その他のメニューも試してみました。名物以外は季節で変わるようなので夏の涼しいデザート類です。「ココカシス」、「メロンゼリー杏仁豆腐」、「パイナップル杏仁豆腐」、630円~680円です。どれも果物の風味と香りがよくて美味しいですが、これが通常の高級ケーキ屋の味です。名物のプリン系がその上をいくのでそれらと比較すると相手が悪いです。


          

 紙袋も高級感があります。


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「機動警察パトレイバー2 the Movie」

              

 羽海野チカ原画展で思い出したのですが、先月、「3月のライオン6」が発売された日に、同時に 「スピカ ~羽海野チカ初期短編集~」も出版されました。内容は羽海野チカらしい魅力の開花を窺い知るものもあるのですが、正直、初期の習作の印象でした。
 その中で、巻末のおまけのような漫画で作者が「パトレイバー」というアニメ映画の描写や登場人物に惹かれた様子が紹介されていました。「パトレイバー」というアニメがあることを初めて知ったのですが、羽海野チカが魅了されたという世界観を体験したくて、映画版のDVD1・2を買ってみました。

 早速、「機動警察パトレイバー the Movie」を観てみました。内容は、軍用・民生用と幅広く活用されるようになった作業用ロボットのレイバー、一方で、レイバー犯罪と呼ばれる事故も多発してきたため、警察に専門の特殊部隊「パトレイバー」が設置された。そんな折、レイバーが暴走するという事件が相次いで発生した・・・。
 すぐに気になったのはエヴァンゲリオンとの類似性です。人間が中に入って操縦するスタイル、ロボットの制御不能・暴走、未来都市東京の建設、クールな女性指揮官など。どっちが先なんだろうか。調べると、この映画版の公開は1989年、エヴァのテレビ放送開始は1995年でした。それと、もしかしてと思った南雲しのぶと赤木リツコの声優は同一人物ではありませんでした。
 羽海野チカが魅了されたという家屋、街中の描写や南雲警部のキャラクターにも注目して観たのですが、私はそこまで興味を惹かれることはありませんでした。テレビ番組としてなら気軽に楽しめるけど、劇場版まで持ち上げられるとその期待までは応えられないかなという印象でした。そういうこともあります。作品の感想、捉え方は人それぞれです。

 で、「2」をパスしていたのですが、今回、思い出して一応観てみました。
 瞠目の映像、ストーリーです。実写に近い細緻な背景画の中にアニメ映像が動いている感じです(全てではないですが)。
 特に後半の降雪シーンがなんともいえない情感を醸し出しています。こんなに美しい雪のシーンをこれまで映像で観たことありません。製作者の雪への思い入れが感じられます。ここだけでも絶対に観る価値ありです。

 そして、ストーリーの面白さです。ベイブリッジの爆破テロを皮切りに、警視庁と自衛隊との対立・腹の探り合い、謎の動きを見せるF16の搭乗者は何者か、疑心暗鬼の中での争い、そして東京交戦へ・・・。前作ではロボットものかと思いきや、この2ではストーリー重視、結果ロボットはどうでもよくなっています。犯人を追って、警視庁の中での闘い、苦悩が続く。リアルで実戦的な展開にワクワクします。
 羽海野チカが描いたことの大半は「2」のことなんだと思います。あやうく未開封のまま整理するところでした。

 このシリーズはどのくらい人気があり、これ以降の製作がどうなっているのかよく分かりませんが(「3」は出ていないようです)、「機動警察パトレイバー2 the Movie」は面白くて、美しいアニメ映画です。


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カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」

               

 カズオ・イシグロの長編第6作、「わたしを離さないで」です。

 ショッキングな設定なのでネタバレ注意なのですが、作者のお墨付きもあり物語の早い段階で明らかになるので構わないでしょう。臓器提供を目的にクローン人間として生まれてきた主人公達の青春物語です。

 保護官に指導されて生まれ育ったヘールシャムにある施設の時代、卒業して外部世界に徐々に慣れていくコテージの時代、介護人から提供者となり使命を終えていく時代。3つの時代で構成されています。
 キャシー、ルース、トミーの間に起こる細かな出来事を一つ、一つ積み上げて物語は進んでいきます。傷付き易い幼少期、成長期の繊細な心の動き、葛藤、残虐性を見事に捉えた表現がこの小説の肝になっています。

 特異な設定ではあるのですが、保護官に厳しく育てられたヘールシャム時代が普通の人間であれば親に守られた幸せな子供時代、そして提供者となり死ぬ運命も誰もが迎える晩年に擬えられていて、一般人の人生と変わらない同一性があることが分かります。それ故に共感を持って主人公達と泣いて笑って悩んで苦しみます。

 「NEVER LET ME GO」、COMEが両者が近づく表現で、GOは両者が離れる表現だったと記憶しています。文字どおり「わたしを行かさないで」あるいは「わたしを独りぼっちにさせないで」といったニュアンスのある原題なんでしょうか。「離さないで」という訳も成る程と思います。
 いずれにしても、キャシー、ルース、トミーが育った故郷のヘールシャムや仲間達から離れ離れになりたくない心細い気持ちがストレートに表現されていて、切なさを超えて、心が痛みます。途中からは主人公達にかなり感情移入して読み進めます。久しぶりに読書の醍醐味を味わえました。

 カセットテープを使ったカバーイラストも秀逸です。「日の名残り」と並んでカズオ・イシグロの代表作、つまり時代を代表する一作といえると思います。


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「羽海野チカ原画展~ハチミツとライオン~」(西武池袋店)

          

 西武池袋店の別館・西武ギャラリーで開催された「羽海野チカ原画展」(8月6日~18日)に行ってきました。漫画の原画を見に行くなんて、あるとすれば羽海野チカしか考えられないので、一度体験してみようという気持でした。来た甲斐あったと思えるのかどうか、果たしてどういう人達が見に来るのかが関心事でした。

 大変な混雑と読んでいましたが、金曜日の夕方18時頃、10分程度並んで入室できました。

 いやぁ驚きました。「ハチミツとクローバー」、「3月のライオン」の様々なシーン、単行本表紙などの色付けした原画なのですが、その精緻な書き込みと丁寧な着色。色の鮮やかさ、柔らかさ、筆のタッチ。要するに一枚一枚が現代絵画です。これは漫画というレベルではなくて芸術です。
 この素晴らしい素材を組み合わせて、台詞を張り付けて完成させます。それを写真撮影してカラーコピーするのか、どういう方法なのか分かりませんが、漫画として印刷、出版される段階では、現代の技術を持ってしても、原画の水準をリアルに再現するのは難しいということでしょうか。

 見慣れていたカットがまるで別の絵のように見えます。ハチミツとクローバー2巻の表紙や3月のライオンの5巻の表紙など見惚れてしまいます。

 この展示場には、様々な完成品の原画の他、カットが完成していく過程の紹介、背景用に作者が撮り溜めしたおしゃれ系街中写真の数々、シーンを再現した自転車、将棋駒、御饅頭などの展示など盛り沢山の内容でファンには堪らない内容になっています。

 客層の7~8割は20代、30代の女性ですが、順番に並んで展示物を一枚一枚じっくり見ていくので大変な時間、おそらく2時間くらいはかかりそうです。皆さん感動してか、じっくり眺めて列が動きません。入ってすぐのところの他の作家、関係者からの色紙を集めたエリアは見るのを諦めました。
 私は列から外れて、背後から覗いたり、奥の空いているスペースから先に見て、戻ってきてまた見たりしました。全般的に質の高い絵ばかりなので、一枚一枚じっくり見たくなるのは分かります。
 ノートにメッセージを残すコーナーで複数の女性が延々と長文の感想なのかメモを書いていました。羽海野作品がよっぽど好きなんだろうなと少し感動しました。

 漫画制作の奥深さ、大変さを勉強させてもらいました。魅力的なストーリー作りに加えて、これだけの描画力が必要なのであれば、人気漫画家になるのは大変です。

 いずれにしても、行こうか行くまいか迷った原画展、わざわざ池袋まで出向いた価値ありです。これで600円ならファンには安いです。これだけの品質であればどこかでの常設を希望したいです。


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「九州じゃんがら」(西武池袋店)

          

 久しぶりの池袋で何を食べようか。滅多に行くことないのですが池袋の用事の大半は東京芸術劇場でのコンサート、その帰りに「えるびす」というラーメン屋でよくねぎラーメンを食べていました。ただ調べると、西武デパートのレストラン街に懐かしい「九州じゃんがら」ラーメンが入っていて、結局、こちらにしました。

 「九州じゃんがら」(600円)です。スープを啜ると、博多とんこつらしい香りがしますが、味はさっぱりです。思い出しましたが、この東京発の博多ラーメンはさっぱりとした味わいが特徴なのでした。さっぱりもコッテリもどちらも好きですが、これはこれでいい感じです。強い特徴がある訳ではありませんが、細麺の食感も含めてバランスよく美味しくいただけました。


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ヤーコプス/コンチェルト・ケルン「モーツァルト フィガロの結婚」

             

 ヤーコプスのモーツァルトは、コジ・ファン・トゥッテの方を聴いてきたのですが、今回、改めてフィガロの結婚を聴き直して、この勢いと熱気に溢れた新鮮な演奏に驚きました。

 古楽器の荒々しくて重い響きは正直好みではなかったのですが、この演奏を聴いてその魅力に目覚めました。アゴーギグがよく効いていて、跳ねるようなテンポ、濃縮した響きにワクワクします。有名アリア、合唱はもちろんのこと全てのメロディが新鮮です。初めて耳にするような装飾、表現が随所にあり楽しい。

 歌手陣もキーンリーサイド、キルヒシュラーガー、マクローリンなど安定感があり、チャーミングな魅力にも事欠きません。

 特筆すべき、このディスクのMVPは、レチタティーヴォのフォルテピアノのフィゲイレドです。こんな独創的な伴奏ってありなのという驚きの連続です。CDは映像なしなので、どうしてもレチタティーヴォはおまけになるのですが、このユニークな演奏は刺激的なアクセントになっています。演劇に登場する道化師のようです。おどけているようで実はモーツァルトの真実を表現している。この曲の隠された魅力に光を当ててくれました。
 調べると、フィゲイレドはブラジル出身のチェンバロ・オルガン奏者でソロでも活躍しているようです。

 作曲者、指揮者の天才が爆発しています。最高です。

 読書しながら聴くとはいえ3時間近い演奏時間はやはり長いのですが、終わってすぐに聴き直したオペラなんて初めてです。


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「アルピノ」(日吉)

          

 若者、学生で混雑しているラーメン屋、とんかつ屋を除くと、おそらく日吉で一番人気のある一般店、イタリアンの「アルピノ」です。休日昼の開店前に10人近い人が並んでいるのを見てきました。

 子供が小さいのでフレンチ、イタリアンは当分おあずけと思ってきましたが、そろそろ落ち着きそうで再開の可能性があるのと、ちょうど14時すぎで混雑も落ち着いているかもということでランチを食べに行ってきました。

 黒板のメニューから「冷製パスタのセット」(1500円)を選び入店します。まだ8割近く埋まっていましたがカウンターに座れました。この店はカウンターが中心(+テーブル3~4台)なので一人でも気になりません。イケメンの接客のスタッフが丁寧に、にこやかにサービスしてくれます。優良店らしい落ち着きがあります。カウンターの上には何というのか忘れましたが大きなハムの塊が置いてあり、旨そうな雰囲気が漂っています。

 ・サラダ
 ・夏野菜のカポナータ
 ・焼きとうもろこしの冷製パスタ
 ・キャラメル味プリン風のドルチェ
 ・飲み物(アイスコーヒーをチョイス)

 暑いので、ビールか白ワインでも飲もうかと思いましたが、サラダ、カポナータとどんどん出てくるので、無しでよかったです。決して忙しいわけではなくて、狭い人気店のランチなのでこれは仕方ないでしょう。食べる前はパスタだけでいいかと思いましたが量が多くないので、カポナータ(ナス、トマトなど煮込んだ冷製野菜の上に半熟卵焼きと生ハムが載ったもの)がちょうどいい前菜となります。

 メインの焼きとうもろこしの冷製パスタですが、とうもろこしが甘くて美味しい。まさに旬の食材を使う料理は季節感があっていいです。7月、そして北海道では8月からとうもろこしの収穫が始まっています。それにうまく表現できませんがソースがさっぱり、甘酸っぱくて堪りません。これは旨い。ペロリといただけます。

 そして、キャラメル味のプリン。これもイケます。量は少なくてもいいので、最後に甘いデザートが欲しい。ここのメニューはバランスいいです。これで1500円は安い。人気が分かります。

 これからもランチに利用したいし、是非、夜に来て本格的な料理も食べてみたいです。


          


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ファジル・サイ「モーツァルト ピアノ・ソナタ 第10番、11番他」

             

 ようやくファジル・サイのデビュー・アルバムを聴きました。日本での発売は2000年なので話題になったのも10年前です。

 モーツァルトのピアノ・ソナタ3曲。今更ですが聴いておいてよかった。細かな装飾音、思い切ったアクセント、溜め息のような間、音の強弱、弾き流しのような即興性・・・どれも効果的で、何といっても生き生きとしていてモーツァルトらしい愉悦感があります。やり過ぎではない。映画「アマデウス」にあったようにモーツァルトがゲラゲラ笑いながら、好きな女の子に向けて、こういう風に弾いていそうです。

 音楽の自由な喜びがあります。どうせ奇を衒った演奏なんだろうとパスしていましたが、いやはや、こんな名盤だったとは。こういういい演奏を聴くと、改めて、モーツァルトっていいなあ、最高と再認識します。


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夢民風カレー

                    

 自炊の簡単料理をもう一つ。これは以前から作っているもので、高田馬場にあるカレー屋「夢民(むーみん)」の人気メニュー「ベーコンエッグ野菜カレー」を真似たものです。

<食材>具なしのレトルト・カレースープ(あるいはハウスジャワカレー)、キャベツ(夢民HPによると柔らかいものがいいとあります。APITAに行くとちょうど北海道産の柔らかいキャベツ生食用を売っていました)、ピーマン、その他お好み野菜、ベーコン、卵1個、ご飯(最近はサトウのごはんです)

①レトルト・カレースープを鍋に開けて温める。爽やかな辛さのカレーが合うので、ルーから作る時はハウスジャワカレーの辛口を使っています。その場合も手間はほとんどかけずにルーを溶かす、プラスアルファ程度です。今日は、上野デリーのインドカレーのレトルトスープを使いました(同店の名物、激辛のカシミールカレーだと辛すぎます)。
②フライパンに油をひいて野菜、ベーコンをさっと炒める。これを鍋に入れて馴染ませる。
③溶いた卵をフライパンで半熟に炒めて、鍋に入れて適当に混ぜる。これで出来上がり。
※作り方は夢民のHPにも載っています。


 「夢民」のカレーは、カレースープが絡まった野菜炒めをご飯のうえに載せて食べます。野菜のシャキシャキ感と辛口カレーの旨さが相俟って、滅茶苦茶うまくてクセになります。それを真似ただけですが家庭で作っても結構いけます。ただ、下の写真の本家とは出来が違っています(2010年8月2日ブログ)。


          


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フルトヴェングラー「ワーグナー トリスタンとイゾルデ」

             

 今年も真夏のお楽しみ「東急東横店 将棋まつり」が8/1(月)~8/3(水)の日程で開催されました。私は2日目の夕刻に行ってきました。目当ては郷田九段対三浦八段の特別対局(解説:藤井九段)です。横歩取り風の空中戦がなかなかの熱戦でした。お約束の藤井九段の爆笑解説も楽しめました。少し驚いたのは客の少なさです。昨年ほど豪華なメンバーではなかったこと、他のイベントが終わっていたこともあるとは思いますが、昨年行った2日間と比べるとメインエリアは結構な人混みなのですが全体的に寂しい感じでした。
 同週、別の日に以前から行きたかった焼鳥店で食べたのですが我々以外に客がおらずガラガラでした。東京ディズニーランドの4-6月の入場者激減も報道されていますし、震災の影響でしょうか、電車・駅の混雑、街中を歩いているだけでは気付きませんでしたが、様々な場所への出足が相当鈍っていることを実感しました。

 前置きが長くなりましたが、8/2(火)、久しぶりの渋谷だったので、一応、タワーレコードの本店に寄りました。特別な新譜は何もないと思うけど一応です。ところが・・・ありました。フルトヴェングラーのSACDシリーズのトリスタンとイゾルデです。永遠の名盤のリマスター、このブラッシュアップがバイロイトの第九並なら事件です。出るのは知っていましたがもっと先、秋かと思っていました。横浜店のクラシックコーナーも何度か訪れていますが特別扱いはなく気付きませんでした。4枚組、7800円。

 じっくり聴きたいので週末を待って体調、環境を整えます。まずは旧盤を再生してこれまでの音を確認です。イメージよりもかなり音質が悪く感じました。そしてSACDをボリューム大で再生です。

 冒頭の前奏曲は、弱音で抑えた響きで始まるので、すぐには最新リマスター、SACDの効果が聴き取れません。雑音は除去されてかなりクリアにはなっているのですが、ちょっと期待の音と違い心配になります。

 ただ心配無用でした。歌が始まり、フラグスタートの深いたっぷりした歌声が響きだすと一変します。旧盤でも錚々たる歌手陣の力強い絶唱は聞けましたが、靄の向こうから若々しい歌声が前面に表れてきてまるで違います。

 とにかく声の力に圧倒されます。体全体を使って、人間の声という楽器を鳴らしまくる。フラグスタート、ズートハウス、フィッシャー=ディースカウ、絶品です。支えるフルトヴェングラーとフィルハーモニア管もゆったりとしたテンポで渦のようにうねり、耽美的、陶酔しきった音楽をこれでもかと表現し尽くします。

 聴きどころとなると、前奏曲、愛の二重奏、第3幕冒頭のイングリッシュ・ホルンの響き、死直前のトリスタンの絶唱、愛の死とかになるのでしょうが、最後の愛の死を聴いていると、この4時間を超える曲のすべてが聴きどころなんだよなあと思えます。


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